商品番号:K10243
国名:日本
種類:その他古式銃
取扱店舗:東京店

庄内藩 五十匁小型大砲 八幡大菩薩ノ文字 九曜紋/花押真鍮象嵌(在銘: 南蛮鉄以巻張 庄内住人明珍宗吉作之 文久二年春三月日)

¥550,000
税抜 ¥500,000
商品番号
K10243
発売日
2026/09/27 13:40:00
取扱店舗
東京店
在庫
1
英名
Japanese-made Small Cannon w/ Full Signature and dated 1861
種類
その他古式銃
国名
日本
時代
江戸時代
全長
475mm
口径
35mm (実測34.8mm)
装弾数
単発
【庄内藩 五十匁小型大砲 八幡大菩薩ノ文字 九曜紋/花押真鍮象嵌 (在銘: 南蛮鉄以巻張 庄内住人明珍宗吉作之 文久二年春三月日) について】
本品は幕末に庄内藩のお抱え甲冑師であった明珍宗吉が制作した重量約6.1kgの小型の大砲です。 作られた年代と大きさから大砲として実戦に使用した品ではなく号砲などに使用された品と考えられます。大口径ですの相当な轟音を発したことでしょう。 本品は登録証では「火なわ式銃砲」となっていますが撃発装置がありませんので、正確には「指し火式銃砲」になります。 しかしながら、火縄銃と同じ火皿や特殊ではありますが、火蓋も備わった「火縄銃」と同じ用途で銃身は作られています。

【本個体の説明】
本品の砲身の下には「南蛮鉄以巻張 庄内住人明珍宗吉作之 文久二年春三月日」と三行ではっきりと切られています。一行目の「南蛮鉄以巻張」は 「南蛮鉄以 (南蛮の地より伝来した良質な鉄を原料として) 巻張 (鍛錬した巻張工法で作った)」の意味になります。 二行目の「庄内住人明珍宗吉作之」の明珍宗吉は生没年未詳ですが現存品の年記から幕末に活躍した鍛治で、羽州庄内藩酒井家の抱え工で甲冑師として高名な明珍 (みょうちん) 派の一派である庄内明珍派の最後を飾った鍛治とも言えます。「明珍」は平安時代から続く日本屈指の名門甲冑師一族であり、江戸時代には全国の主要な藩にお抱え工として配され「脇明珍 (わきみょうちん)」とも呼ばれました。「明珍宗吉」「明珍義寿」「明珍義通」は「庄内明珍」として庄内藩酒井家の藩工として支えました。甲冑の他にも槍や鍔を維新後も作っており、本品の年記でも分かるように文久二年 (1861年) は江戸時代の終わり幕末の時代で甲冑の需要は少なくなった時期に銃砲も作ったと言われています。 しかしながら、兜や鍔以外の一次資料の少ない鍛治でしたが、都内の某有名刀剣店で三尺三寸を超える大身槍の在銘品を扱われていた記録があります。甲冑師の明珍派で鉄砲鍛治として記録に残っているのは全国鉄砲鍛治銘鑑P.285に土州住明珍紀宗永周がいます。 庄内地域の鉄砲鍛治は少なく全国鉄砲鍛治銘地域別分類P.42-3には数名のみで、出羽・庄内の地域には明珍宗吉は載っていません。三行目の「文久二年春三月日」は「文久二年 (=1861年) の春3月に作った」意味です。
砲身の上に彫られた「八幡大菩薩 (はちまんだいぼさつ)」の文字が大きく鏨で刻まれています。 「八幡大菩薩」は戦場での必勝祈願や命中祈願、そして武士としての精神的な守護を求める強い信仰心を意味しています。 八幡大菩薩 (八幡神) は、古くから源氏をはじめとする武家から「弓矢の神 (武運の神)」として深く崇拝されてきた神です。 武器が「弓矢」から「火縄銃」へと移り変わっても、武人の守護神としての信仰はそのまま引き継がれました。平家物語に登場する那須与一が、扇の的を射る際に「南無八幡大菩薩」と心の中で唱えて見事に命中させた故事に由来します。 その下に「八幡大菩薩」と刻んだ人物の花押が真鍮象嵌で入っています。また八角柑子の後ろと八角柑子の周りに「九曜紋」と思われる真鍮象嵌が施されています。

本品の銃身全体に時代錆がありますが、非常に自然で本品の価値にマイナスを及ぼすものではありません。砲架に置くための砲耳の縁部分には細かな打ち傷が散見されるものの、どれも古い傷でこちらも時代が付いており違和感はありません。 砲尾は段差の付いた一体型で、尾栓のように取り外しできる構造にはなっていません。 砲尾には製造時に出来た巣のような部分が見られ、そこからヒビが発生していますが、比較的浅いため強度的な問題は少ないものと思われます。ただし、砲尾に負荷が掛かるとヒビが広がってしまう可能性があるため、付属の置き台に横置きされることをお勧めいたします。 火蓋は火縄銃よりかなり大型のものが付いており、上部は砲身の一部を覆うなど雨覆の役目も兼ねていると思われます。 この火蓋は側面から見ると富士山型 (山形) となっており、凝った造形となっています。 全体的に非常に変わった一品です。 現代の木製置き台付です。

【登録証情報】 (種別: 火なわ式銃砲、全長: 47.5cm、銃身長: 47.5cm、口径: 3.5cm、銘文: 八幡大菩薩花押 南蛮鉄以巻張 庄内住人明珍宗吉作之 文久二年春三月日)

【その他の情報】
令和7年11月16日 (令和8年5月14日再交付) に栃木県教育委員会によって交付された銃砲刀剣類登録証が付いた完全可動する実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。

古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、詳細画像を十分ご確認いただいた上でご注文ください。


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