- 商品番号:9008
国名:日本
種類:単発式拳銃
取扱店舗:東京店
- 【銀桜梅牡丹図高肉彫象嵌 ドンドル銃 について】
幕末に製作された日本製の単発の管打式拳銃"ドンドル銃"に「桜は散り、梅はこぼれ、牡丹は落ちる」を銀桜梅牡丹図高肉彫象嵌で表した最高級品です。
幕末に雷管式小銃が欧米から輸入されるようになってから、国内でもゲベール銃などの模作が盛んに行われました。 和製の小銃はオリジナルと大きな違いはありませんが、短銃は日本独自の形状になりました。 日本で製作された管打式拳銃には本体左側面に帯に差す際の突起が銃身と平行に付いた品が多く見られます。 西洋でもこのような突起 (ベルト・フック) が付いた品は存在しますが、和製の管打式拳銃ほど、必ず備えられるものではありませんでした。 また、銃口下部にさく杖 (ラム・ロッド) を固定する為のスイング式の金具 (ラム・ロッド・スイベル) を備え、銃身下部にさく杖の取り付けが可能となっている品も多く見られます。 このような短銃は当時「ドンドル銃」と呼ばれました。
尚、1842年 (天保13年) 頃に蘭学者 吉雄常三によって著された火薬技術等に関する文献である「粉砲考」によると、当時西洋で開発された発火薬の一種を日本において「ドンドルプードル」と呼称していたという記述が見られます。 これはオランダ語で「雷 (Donder) の粉 (Poeder)」を意味する「ドンダー ポーダー (Donder Poeder)」が日本において訛ったものであると考えられます。 ドンダー ポーダーは熱や衝撃を加えると激しく爆轟する発火薬で、当時重要の雷管に用いられた雷汞 (雷酸水銀 (II) ) と同種の化学物質であると思われます。 「ドンドル銃」の呼称は、この発火薬を雷管に使用する管打式の銃器について、ドンドルプードルの「ドンドル」部分のみが残り、更にこれが訛って生み出された呼称である可能性が高いと考えられます。
「ドンドル」という呼称は当時は管打式の短銃だけに限ったものではありませんでしたが、現在では小型の和製管打式短筒の総称としてドンドル銃と呼ばれています。 ドンドル銃は基本的に護身用として使用されました。
本品は銃身とグリップ (銃把) に見事な銀製の大きな桜花、梅花、牡丹の文様が平象嵌ではなく張り付け細工を用いた高肉彫象嵌となっています。 このような素晴らしい装飾が入ったドンドル銃は弊社でも初めて、比較可能な品すらない特別仕様品です。 本体にはベルト・フックを備えておらず、銃身下部のドンドル銃に見られるようなさく杖 (ラム・ロッド) を備えていませんが、これは装飾に重点を置く為にシンプルさをお求めた結果と思われます。 (MM )
【本個体の説明】
本品の銃身は鉄製で後方に向かってテーパーがかかったラウンド・バレルとなっており、銃身基部周辺のみオクタゴン形状となっています。 銃身先端の柑子部分は真鍮製の太い二本の鎬 (リブ) を巻いており、更に同じ材質で柑子の約1cm後ろに縁が盛り上がった太い鎬 (リブ) が銃を引き締めています。 銃身の前半分には梅花葉枝が銀の高肉彫象嵌が施されています。 銃身の後ろ半分には桜花葉枝が、そしてグリップの上方にも同じ桜花葉が施されています。 グリップの握る部分全体的に、ゴツゴツと高彫された花牡丹と葉が見事にチェッカリングの役目を果たすように配されています。 その出来は銃砲装飾の最高レベルとも言える状態です。 木製グリップは通常のドンドルに近いシンプルな形をしていますが、傷みやすいグリップ後方下部には鉄地本体にマッチした時代付けされた真鍮金具で上手に補強されています。グリップ下部は真っ直ぐに切られたフラットで、その中心に総を下げたと思われる小さな環が付けられています。照星、照門などの照準器は当初から付いていません。
本品は全体に時代が付いているものの、古式銃 としてはかなり良い状態です。 木製グリップについては、全体に僅かに使用感はありますが、艶も残っておりとてもしっかりとしています。 パーカッション・ニップル部分上部は若干フラットになっています。 ニップルは取り外しをしていませんが、可能と思われる状態です。撃鉄 (ハンマー) は鉄製でしっかりとしています。 撃鉄の作動については完全で、ハーフ・コックはなく、フル・コックが掛かり、フル・コック状態で引金を引くと撃鉄が問題なく落ちます。 銃身内は銃口から銃身後部まで抜けて (通って) おり、火穴も抜けています。
本品は幕末の動乱期期に作られた作品ですが、装飾の素晴らしさは幕末の豪華な短刀拵彷彿させるような素晴らしい品です。このようなドンドル銃は世に出る事はあまりありませんので、最高のドンドル銃を一挺持ってみたいと思われる方にお勧めです。 (MM)
【その他の情報】
(種別: 管打式銃砲、全長: 20cm、銃身長14.3cm、口径1cm) 【その他の情報】
昭和40年8月19日に東京都教育委員会によって交付された銃砲刀剣類登録証が付いた完全可動する実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、詳細画像を十分ご確認いただいた上でご注文ください。
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