商品番号:8913
国名:ベルギー
種類:単発式長銃
取扱店舗:東京店

ベルギー J. B. Ronge社製 Mle 1842 歩兵銃 (銃砲刀剣類登録証付古式銃)(西)(38)

¥385,000
税抜 ¥350,000
商品番号
8913
発売日
2025/07/25
取扱店舗
東京店
在庫
1
英名
Belgian Mle 1842 Infantry Musket mfd. by J. B. Ronge
種類
単発式長銃
国名
ベルギー
全長
1,410mm
口径
17mm
【ベルギー J. B. Ronge社製 Mle 1842 歩兵銃 について】
フランス軍により1842年に制式化された、前装管打式 (パーカッション式) の施条歩兵銃 (ライフルド・マスケット) であるM1842T 小銃を基に、ベルギーのジャン=バティスト・ロンジェ (Jean-Baptiste Ronge) 社が独自に改良を加えて製造した品です。
基になったMle 1842 小銃は、Mle 1840 小銃を基に開発されたモデルで、フランス陸軍において一般部隊向けに採用された初の管打式小銃でした。 Mle 1842 小銃の銃身は、パーカッション・ニップル基部 (ボルスター) が一体成型されており、ボルスターは銃身と面一の形状となっています。 尚、先に開発されたMle 1840 小銃は、本格的な量産に至る前に製造が終了しています。 Mle 1840及びMle 1842 小銃には、いずれも歩兵用と軽歩兵用の2種類の銃身長のモデルが存在し、フランス軍用小銃としては初めてバック・アクション・ロック方式が採用されました。 フリント・ロックからパーカッション・ロックへの移行期 (1800年前期) には、当たり金 (フリズン) の名残から、ハンマーはサイド・ロック・プレートの比較的後方に配置されていました。 一方、バック・アクション・ロックのハンマーは、ロック・プレートの最も前方に配置されており、鉄製のサイド・ロック・プレートが、木部に最も負担のかかるグリップ部分まで覆っている事から、補強の観点からも優れたデザインとなっていました。 このバック・アクション・ロックはヨーロッパではポピュラーな方式となりました。 その後、ミニエー弾の導入に伴い、多くのMle 1842 小銃は、銃身内に4条のライフリングを施す改修が行われ、この改修モデルはMle M1842Tと呼ばれました。
本品はベルギーのJ. B. Ronge社が独自に改良を加えて製造した品で、ボルスターが補強の為に盛り上がっている他、トリガー・ガード後方が角張ったスクエア・バック形状になっており、リア・サイトもオリジナルのようなラダー・サイトではなく、特徴的な調整式となっているのが特徴です。
本品のようにベルギーで製造されたMle 1842 小銃は、フランス製のMle 1842 小銃と共に、アメリカ南北戦争において、北軍と南軍の双方により少数調達が行われ、実戦に投入された事でも知られています。
本品を製造したジャン=バティスト・ロンジェ社は、19世紀から20世紀初頭にかけてリエージュで活動した銃器メーカーです。 同社は1832年から1929年にかけてリエージュ プルーフ・ハウスで登録されており、事業所はリエージュ市内のサン=ジャン通り4番地、のちにプラス・グザヴィエ=ヌジュアンに所在していました。 リエージュは当時、欧州を代表する銃器生産地であり、数多くの小規模工房と分業体制を基盤とした銃工業が発展していました。 ロンジェ社もその一翼を担い、銃身や小部品を外注する下請け体制を活用して組立を行い、自社銘で市場に供給しました。 そのため、製品には「JBR」の工房印のほか、部品供給者や下請け職人を示す刻印が併存する例が多く見られます。 同社が扱った銃種は多岐にわたり、パーカッション・ピストルに始まり、ピン・ファイア式リボルバーや散弾銃、コンビネーション・ガン (ライフル銃身と散弾銃用の滑腔銃身を組み合わせたもの) 等を含んでいました。 これらは19世紀から20世紀にかけての銃器技術の進展を反映したものであり、撃発方式や装填方法の移り変わり、ライフリング加工やチョーク加工の導入など、各時代の主流技術を取り入れながら製造が行われていました。 また、ロンジェ社の製品には楕円形の中に「ELG」の文字を組み合わせた刻印やペロン (Perron) 刻印など、リエージュ プルーフ・ハウスの検定印が必ず刻まれました。 このプルーフ制度はリエージュ銃工業における品質保証の基盤であり、ロンジェ社の製品もその体系に組み込まれていました。 その後1929年には、同社の事業はARMAF社に引き継がれました。 ロンジェ社の歩みは、リエージュ銃工業が国際市場で大きな存在感を示した19世紀から20世紀初頭にかけての発展と変化を物語っており、同時に、当時の銃器製造における分業体制と技術革新の実態を理解する上で貴重な事例といえます。 (KK)

【本個体の説明】
本品のバット・ストック右側面には、非常に判読が難しくなっていますが、二重円の中に「J. B. RONGE FILS」の刻印が打刻されています。 また、現状判読は出来ませんが、これに続く形で「LIEGE」の刻印が入っているものと考えられます。 その他、銃身基部左側面には、楕円形の中に「ELG」の文字を組み合わせたリエージュのプルーフ刻印やペロン (Perron) 刻印が確認出来ます。
本品の銃身や機関部といった金属部は、全体にやや時代錆や表面錆痕が見受けられ、一部朽ち込み痕が見られるものの、大きな欠損は見られず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 木製銃床については、やや打ち傷や線傷の他、一部に若干の欠けが見られますが、大きな破損等は見られず、各部の取り付けについても目立ったがたつき等は見受けられません。 傷み易いバット・プレートについては、全体に時代錆が表れており、一部に表面錆痕や朽ち込み痕が見られるものの、銃床への取り付けはがたつきもなくしっかりとしています。 尚、前後スリング・スイベルは現状固着しています。 リア・サイトの調整については問題なく行う事が可能です。
作動については完全で、ハンマーのハーフ/フル・コックはしっかりと掛かり、フル・コック位置でトリガーを引くと、ハンマーがスムーズに落ちます。 銃身は銃口から銃身後部まで完全に抜けて (通って) おり、火穴も抜けています。 銃身内は表面錆が見られ、ライフリングは現状確認できなくなっています。 パーカッション・ニップルにはやや打ち傷が見られますが、現状目立った欠けや変形は見受けられません。 鉄製のさく杖が付属いたします。

同時代の管打式歩兵銃の中でも、ベルギー製のバック・アクション式軍用銃は現存数が少なくなっています。 (MM)(KK)

【登録証情報】
(種別: 管打式銃砲、全長: 141.0cm、銃身長: 100.1cm、口径1.7cm、銘文: 無銘)

【その他の情報】
令和6年4月1日に岡山県教育委員会で交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、可動する実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。

古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、詳細画像を十分ご確認いただいた上でご注文ください。


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