結構似てます、教練用軽機関銃

こんばんは、レナートです。 


買取で教練用軽機関銃が入荷しました。 珍しいですね!
ご覧のとおり九六式/九九式軽機関銃を模した形状です。 学童用の教練銃 (小銃) にはスケールダウンされたものもありますが、こちらは九六式とサイズも殆ど同じです。 


一部の教育機関や職場などの軍事教練用には、小銃を模した教練銃だけでなく、軽機関銃型の教練銃も存在しました。 民間企業が製造販売していた教練用機関銃は、アセチレンガスや火玉火薬で発射音だけを模す仕様、空砲弾を使用するストレート・ブローバック方式などが存在し、形状も十一年式や九六式を模したり、独自の形状だったり....非常に多様だったようです。 
残念ながら残された教練銃や教練機関銃の資料がかなり少ないものの、米国では教練銃専門のコレクターがいたりとニッチながら支持され、研究が続けられている分野だったりします。 


教練用軽機関銃には多くの個体で製造企業の刻印が無く、シリアルNo.のみが記されています。 本品も各部のシリアルNo.以外に製造元を特定出来るような刻印は見られません。 


各部はかなりしっかりとした造りとなっています。 ボルトにはエキストラクターも付いており、木製弾頭の空砲弾を使用する教練銃だったのでしょうね。 


残念ながら本品にはマガジンが欠品していますが、これには歴史的な理由が関係しています。
教練用機関銃は学校や職場などの武器庫に保管されており、戦後武装解除の際にアメリカ兵によりスーベニア (お土産) として持ち帰られるケースが多かったようです。 この武器庫では通常「銃とは別に弾倉を保管」しており、進駐軍の任務の片手間でお土産探しをしていた米兵は弾倉を見つけられず、その後弾倉は日本で処分されてしまった...という経緯が関係しているようです。 
実際に米国に現存している教練用機関銃を見て見ると、マガジンが付いている例は殆どありません。 この銃に関しては、そういった特殊な経緯を考えると付属しないのが普通、ということですね。 


機関部を貫くクロス・ピンによって、球形のレシーバー・エンド・キャップが固定されているなど、独自の構造も面白いですね。 


教練銃としてコストダウンのためか、一定のデフォルメやアレンジが加えられていますが、その反面九六式に似せる工夫も随所に見られます。 細かな溝の入ったキャリング・ハンドルなどはかなり再現度が高い! (旧軍軽機関銃のハンドルって蜂蜜を掬う棒 (ハニーディッパー) に似てますよね...)。 


二脚基部もこの通り。 展開時のポジションも2箇所あり、かなりやる気が入っています。 着剣装置もありますので、突撃訓練も出来そうですね。 


面白いのが規制子 (ガス・レギュレーター) で、ノブや各ポジションの刻印もあり、こちらも再現度が高い。
しかし本銃はストレート・ブローバックなので本来は必要ないものですが、恐らく疑似的な操作を覚えさせる目的で設けられたのでしょうね。 


本銃の名称は分からずじまいですが、昭和18年 (1943年) の教練機関銃の広告に似た銃を見つけました。
岐阜県大垣市にあった「アサヒ銃砲」という会社が販売していたもので、「最優秀九六型軽機関銃」「最新九六型」など勇ましい売り文句が並んでいます。
(その半面、「現今 諸材料不足の折柄に付き ご注文は一声前以って御照会を乞う。」と製造に必要な材料入手が厳しいような一面も垣間見えますね...)。 


ということで、教練用軽機関銃でした。 こういった教練用の機関銃の存在は知っていたのですが、国内にもあるとは...希少な教練用軽機関銃ですので教練銃コレクターの方はもちろん、入手が極めて難しい旧軍軽機の代用としてもおススメです。 それでは。

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