- 商品番号:K10272
国名:日本
種類:管打式
- 【コルト M1860 アーミー リボルバー について】
コルト M1860 アーミー リボルバーは、サミュエル・コルト社 (Samuel Colt、現在のColt Firearms社) で1860年から1873年まで製造された軍用リボルバーです。
コルト社は1851年に発売した.36口径のコルト M1851 ネービー リボルバーを基に、.44口径にボア・アップしたモデルをM1860アーミー リボルバーとして1860年に発売しました。 南北戦争 (1861年-1865年) ではM1851 ネービーと共に主要拳銃として使用されました。 M1860 アーミーは全て.44 口径の6連発のモデルです。 Paper Cartridgeと呼ばれる紙に包んだ弾薬を使用しました。 M1860 アーミーのフレームはM1851 ネービーと同サイズですが、シリンダー前部2/3を.44口径に対応するために肉厚にし、ボア・アップしてあります。 そのためにフレームとシリンダーが干渉するのを避ける目的でフレームの一部 (シリンダー下部と接する部分) が一段低くなっています。 M1851 ネービーがオクタゴン・バレルであったのに対して、M1860 アーミーはラウンド・バレルで流線的なデザインになっており、同じフレームを使用してはいますが全く異なるイメージがあります。 しかしながらその基本構造は両モデルとも共通しています。 銃身長7.5インチであった極初期型を除き、M1860 アーミーの銃身長は8インチのみです。 先に発売された.36口径のM1851 ネービーよりも強力な口径から、軍用としてはM1851 ネービーを凌いでいました。 最も大きな販売先はアメリカ政府で20万挺の内、12万7千挺以上 (記録に残っているものだけでも127,156挺) が政府に納入されており、軍用専用と言われている所以です。 米本国のコルト社工場のみで生産されました。
コルト社のパーカッション・リボルバーの特徴として銃身部分とフレーム部分がシリンダーを挟むように、前後に分解出来る構造になっています。 バレル・ウェッジと呼ばれる「楔」のような小さな部品を右から左に押し出す事によって、銃身部分とフレーム部分が容易に分離します。 シリンダーには1843年のカンペチェ海戦 (Naval Battle of Campeche) でテキサス海軍がメキシコ海軍を破る場面がエングレービングされています。 蛇足になりますが「M1860 Army Revolver」のモデル名は20世紀になってからコレクターが便宜上付けた名称で、発売当初のコルト社カタログでは「Colt Holster Pistol, Enlarged Caliber」となっています。 尚、「M1851 Navy Revolver」は「Colt Revolving Belt Pistol of Naval Caliber」です。 (MM)
【本個体の説明】
本品は珍しいショルダー・ストック (精巧復刻品) 付きの軍用モデルで、シリアルNo.が12903である事から、米国で南北戦争が勃発した1861年 (文久元年) に製造された、M1860の中でも初期の生産品である事が分かります。 製造年から本品が南北戦争 (1861年-1865年) で使用された可能性は十分に考えられます。 本品のシリアルNo.は、銃身、フレーム、トリガー・ガード、バック・ストラップ、シリンダー、シリンダー軸 (未確認) 、バレル・ウェッジ、ローリング・レバー (未確認) が「12903」でマッチしています。
本品はM1860の中でもフレーム側面のスクリューが4本 (4 Screws modelと呼ばれる、フレーム左右にショルダー・ストックを固定する短いネジが1本ずつ追加されており、実際のネジの合計は+2本の5本です) でフレーム (Recoil shield両側面下部分) に専用のショルダー・ストック取り付け用の切り欠きが設けられた軍用向けモデルです。 本品の木製グリップ左側下部には米軍用を示すCartoucheと呼ばれる検査刻印が確認できます。 このようなストックが装着可能な軍用モデルは、シリアルNo.が概ね50,000までに製造された品で、その大半が合衆国政府に納入されました。 尚、フレームのスクリューが3本のみ (ショルダー・ストックを固定する短いネジ無し) のシビリアン (民間向け) モデルにはストック取り付け用の切り欠きは設けられていません。 また、本品の銃身上面には「-ADDRESS COL SAML COLT NEW-YORK U.S AMERICA-」の刻印が比較的ハッキリと入っています。 コルト社は当初、リボルバーの銃身上面に本社所在地であったNew Yorkのアドレス刻印を打刻していましたが、その後1860年~1861年頃にかけて、南部に多かったコルト社の顧客に配慮して、当時奴隷解放運動の中心地と見做されていたNew Yorkから同社工場の所在地であるコネチカット州のHartfordへとアドレス刻印が変更されました。 しかしながら、その後1861年の南北戦争勃発に伴い、南部の顧客の大半がアメリカ連合国側に付いた為、再び銃身のアドレス刻印がNew Yorkへと戻されたと言われています。 本品は1861年製造の個体ですので、銃身刻印が再びNew York刻印へと戻された南北戦争勃発直後に製造された個体である事が分かります。
本品の銃身やフレームといった金属部は全体に時代を付けを上手に行ったリブルー仕上げになっています 。 経年の使用によって退色した際にリブルーが行われたと思われます。 これは表面錆を落す為に磨かれた訳ではないので、刻印等が研磨によって失われておらず、不自然な光沢もない古式銃らしい落ち着いた色合いになっています。 シリンダー表面のカンペチェ海戦 (Naval Battle of Campeche) * (注1) の場面のエングレービングの多くはまだ残った状態です。 コルトのパテント刻印とシリアル No.、そして「PA'D SEPT. 10TH 1850」の刻印もはっきりと残っています。 またシリンダー前部を巻くように「ENGAGED 16 MAY, 1843」のカンペチェ海戦を記念した「1843年5月16日の戦闘」の言葉の刻印もはっきりと残っています。。 各部のシリアルNo.についてもはっきりと残っています。 オリジナルの木製グリップは、若干の小傷と角の磨耗は見受けられるものの目立った割れや痩せ等は見受けられず、比較的明るい仕上げも残った良好な状態が保たれています。
本品には精密復刻品のM1860アーミー用ショルダー・ストックが付属致します。 ショルダー・ストックの装着はスムーズに行う事が可能で、取り付け時のガタつきなども殆ど見られません。ストック基部やバット・プレートの真鍮製部品は、適度な時代感が付いた良い雰囲気となっています。 グリップとの色合いが合っているので、ストックと銃本体との違和感はあまり感じられません。但しストックの黒染め部品のエイジングは行われていませんので、この辺りを見ると」復刻品であることが判ります。
木製グリップ右側面に「兵部省軍務局軍賄役 」の刻印が入っています。 「兵部省軍務局軍賄役 (ひょうぶしょう ぐんむきょく ぐんわいやく)」は、明治初期 (1869年-1872年) に存在した兵部省 (のちの陸軍省・海軍省) において、軍隊の食糧調達や給食 (賄い) などの後方支援・兵站 (へいたん) 業務を担当した役職・部局を指す言葉です。
作動については完全で、ハンマーを起こした際のハーフ/フル・コックはしっかりと掛かり、シリンダーも正常に回転します。 フル・コック位置でトリガーを引くと、ハンマーがスムーズかつ力強く落ちます。 銃身内は銃口から銃身後部まで完全に抜けて (通って) おり、ライフリングも比較的はっきりと確認出来ます。 コルト系リボルバーの持病とも言える、銃身とフレームの取り付けのがたつきについては、現状殆ど見られません。 尚、シリンダーは前後に若干の遊びが見られません。 ローディング・レバーは左右に若干の遊びは見られるものの、機能については問題なく、前方に折り畳んだ際のキャッチもしっかりと掛かります。 シリンダーのパーカッション・ニップルについては、やや時代錆や若干の打ち傷は見られるものの、現状目立った欠けや変形等は見られず、概ねしっかりとした状態が保たれています。(MM)
【本個体の説明】は現在作成中です。 後日、加筆/訂正が行われる可能性がございます。本品の程度/状態について詳しくは東京店までお問合せください。
【登録証情報】
(種別: 管打ち式銃砲、全長: 36.6cm、銃身長: 20.0cm、口径: 1.15cm、銘文: ADDRESS COL SAML COLT NEW-YORK US AMERICA、備考: 兵部省軍務局軍賄役)
【その他の情報】
平成4年3月10日に東京都教育委員会で交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、可動する実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、詳細画像を十分ご確認いただいた上でご注文ください。
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