- 商品番号:ARC0076
国名:日本
時代:第二次大戦
種類:対戦車ライフル/グレネード&ロケット・ランチャー/無反動砲/迫撃砲
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【八九式重擲弾筒 について】
モデル概要
八九式重擲弾筒は、旧日本陸軍が昭和7年 (1932年) に制式採用した個人携帯可能な口径50mmの擲弾筒です。 兵士一人が片手で運搬でき、さらに榴弾の装填から撃発までの発射操作を単独で行うことが可能な画期的な兵器でした。 諸外国における迫撃砲の役割を歩兵小隊レベルで手軽に担えるよう設計されており、旧日本陸軍の歩兵火力を語る上で欠かすことのできない代表的な装備の一つです。
十年式擲弾筒からの発展と制式化
開発の背景には、大正10年 (1921年) に仮制式となった前身モデルである十年式擲弾筒の運用経験があります。 十年式擲弾筒は手榴弾を遠方へ投射する有用な兵器でしたが、命中精度や射程、そして射程調整の煩雑さに課題を残していました。 これらの欠点を改善するため、より射程が長く威力の高い専用榴弾を使用でき、かつ操作を簡略化した新型擲弾筒の開発が進められました。 昭和4年 (1929年) に設計が完了したことから「八九式」の名称が与えられ、試験を経て昭和7年に制式化に至りました。 従来の十年式擲弾筒が重量約2,6kgであったのに対し、本筒は各部の強化や機構の追加によって重量が約4,7kgへと増加したため、「重」擲弾筒と呼称されて区別されました。
射程調整機構と使用弾薬
八九式重擲弾筒の技術的な特徴として、最も注目すべきは独自の射程調整機構です。 前身の十年式擲弾筒では、ガス抜き孔の開閉機構および筒身の射角を変化させることによって射程を調整していましたが、操作が煩雑になるという欠点がありました。 これを解消するため、八九式重擲弾筒では発射筒の下部に設けられた整度器 (調整ダイヤル) を回転させることによって発射筒内の容積を変化させ、相対的に砲身長を変化させる事で射程の調整が可能な構造を採用しました。 これにより、筒身を常に45度の射角で保持したまま、手元のダイヤル操作のみで容易に射程の調整が行えるようになりました。 使用弾薬は、最大射程約670mを誇る専用の八九式榴弾のほか、推進薬室を取り付けた九一式手榴弾や十年式手榴弾を発射することも可能でした。
擲弾筒分隊による運用 / 「ニー・モーター」の逸話
実際の運用において、八九式重擲弾筒は歩兵小隊内の擲弾筒分隊に配備され、日中戦争から太平洋戦争終結に至るまで日本軍の主力支援火器としてあらゆる戦線に投入されました。 起伏の多い地形やジャングル戦において、手榴弾の投擲距離を超え、かつ機関銃の死角となる遮蔽物の裏に潜む敵陣地に対して、曲射弾道を用いた極めて効果的なピンポイント攻撃を実現しました。 湾曲した台座を地面や倒木などに押し当てて射撃しますが、これを鹵獲した連合国軍兵士が台座の形状から太ももに乗せて発射するものと誤認し、「ニー・モーター」 (Knee Mortar) と呼称して脚の骨を折る事故が起きた逸話も広く知られています。
製造数と改良
八九式重擲弾筒は1945年の終戦までに約12万挺という多数が製造されました。 生産期間を通じて前線での運用経験を反映した改良が何度か加えられており、大きく分けて前期型と後期型が存在します。 後期型では筒身の外側に設けられた照準線が前期型よりも太く目立つように改良され、視認性が向上しました。 さらに各部の部品が強化され、筒身と柄桿 (支柱) を固定する留め具が大型で折り畳み可能なタイプに変更されるなど、過酷な戦場での実用性と耐久性を高めるアップデートが図られています。
※本ページ掲載品は弊社販売実績参考品 (非売品) です。
※本ページ掲載品は日本国内の基準に準じた加工が施された無可動実銃です。
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