スタッフの肌感ですが、よく売れている印象のモスバーグ M590 ショックウェーブ。 今回の個体には紙箱やマニュアル類が付属していますが,,,
その中で気になったのがこちらの書類です。
「アメリカ合衆国司法省」及び、同省内に設置されている「アルコール・タバコ・火器および爆発物取締局 (ATF)」 がモスバーグ社に向けて発行した書類のようです。
私は残念ながら法律家でもアメリカ人でもありませんが、面白そうだったので少し調べてみました。
内容はAFTがM590 ショックウェーブを「1968年銃器統制法 (GCA) および連邦銃器法 (NFA) に基づく法的分類に審査した結果の書類」となっています。
連邦銃器法 (NFA) は1920~30年代のギャング抗争をきっかけに制定された法律で、機関銃、ソードオフ、サイレンサーなどを規制するためのアメリカ発の銃規制でした。
現在もNFAの規制対象となるカテゴリーの銃器、サイレンサーの所持・譲渡には、厳格な身元調査、追加徴税、約6カ月の (平均的には10カ月とも言われる) 審査を待たねばなりません。 なかなかハードルが高いということですね...。
NFAのショットガンに関する規制項目としては、「銃身長が18インチ以下、全長が26インチ未満」だとSBS (ショートバレル・ショットガン) とみなされ、規制の対象となります。
(参考までに、一般的なサイズ感の上掲ウィンチェスター ディフェンダーは18インチ銃身、全長も38インチほどあります。 このサイズ感の散弾銃ならアメリカでは一般の方でも特に追加の手続きは不要、ということです)。
先ほどの書類に戻ります。 ATF曰く、
「ショルダーストックを装着されたことがなく、バーズヘッドグリップが取り付けられている、長さ約14-7/16インチの12ゲージ滑腔銃身、全長は26インチを超える (26.5インチ)」
と述べられています。 さらに続くページでは、
「これらの点から、提出された銃器は、GCA (1968年銃器統制法) の規定する「銃器」に該当するものの、NFA (連邦銃器法)で定義される厳しい規制対象となる銃器 (短銃身ショットガンなど)には該当しない。 注意点として、この銃器を (衣服の下などに) 秘匿携帯した場合、NFAにおける法的分類が変更される可能性がある」
ということです。 ショックウェーブはNFAの定めるショットガン / SBS (ショートバレル・ショットガン) のカテゴリーには該当せず、かといって一般的なショットガンのカテゴリーには該当しないので、GCAのより大きなカテゴリーで「銃器」分類になっています。 そのため、一般の方でも (多くの州では) 特に追加手続きもなく購入できるようです。
見た目はショットガンなのに、米国の法律上はショットガンではないってことですね...(ややこしい)。
そんなショックウェーブの元ネタ?と思われる銃が1980年代に連邦保安官の間で非公式に使用されていた、「レミントン WP870」です。 モデル名のWPは "Witness Protection" の略で、その名の通り「証人保護プログラム」対象者を警護する際に使用されたカスタム品だとか。 銃身は14.5インチ、グリップもバーズヘッドタイプになっており、全体的な構成はかなりショックウェーブに似ています。 たぶんモスバーグ社の人はこの銃を参考にショックウェーブを開発したのでしょうね...!
以上アメリカの法律が生んだ変わったショットガン、モスバーグ ショックウェーブでした。
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