- 商品番号:K10199
国名:日本
種類:細筒
- 【火縄銃 堺二匁細筒 雲竜図色絵象嵌 (無銘)について】
本品は無銘ですが形状から摂州堺 (現在の大阪府堺市) で製作された堺筒と思われる細筒です。 堺筒とは摂州堺の鉄砲鍛冶によって製造された火縄銃で、口径が二匁目玉から三匁目五分玉程度の細筒に銃身や台木など全体に豪華な装飾が施された物が多く見られます。 これらの火縄銃は主に狩猟や射的用として製造されました。
本品の銃身は八角銃身で、柑子は堺筒の特徴でもある大きく膨らんで筋立てが施された芥子柑子となっています。 芥子柑子とは、ケシの花が開花する前にプックリと膨らんだ形状から名付けられました。 先目当はタンケン形の後部が柑子の最後まで斜めになだらかに下り、照星は銀製です。 元目当は堺筒に多く見られる富士形のものが付いています。 銃身上面には雲龍図または昇龍図と呼ばれる吉祥図柄が色絵象嵌により施されています。 尚、銃身は銃床に対して4箇所の目釘金具により固定される構造となっています。
台 (銃床) については各部に飾り金具が取り付けられた堺筒らしい装飾に富んだ作りとなっており、銃床下面やカルカ取付部 (矢袋) の金具に真鍮製波濤図、背割金具は真鍮製波濤図と千鳥二羽がその上を飛んでいる図柄です。 胴金は真鍮製で幅〇〇mm、下面と両側面に中央に無地の帯と前後に化粧鑢目が施されている凝った作りです。 胴金の上面には胴金後部金具から続く兜武者図が施されています。 芝引金は大型で上部から後部にかけて波濤文様、台尻全体を真鍮板で覆っています。銃床全体に「波濤に兎図(なみにうさぎず)」の装飾が施されています。「波濤に兎図」は、荒れ狂う白い波(波濤)と、その中を駆け抜ける兎(うさぎ)を組み合わせた、日本で古くから親しまれている吉祥の意匠です。荒波を飛び越えて進む兎の姿から、災難を「跳び越える」という意味や、波を乗り越える「飛躍」、そして多産であることから「繁栄」のシンボルとされてきました。
銃床の台カブ右側面の飾金具には火縄消しの穴に真鍮/銅/黒漆菊座、台カブ左側面の飾金具には火縄消しの穴に真鍮/銅/黒漆菊座、銅金の後ろに白銀製兎図が配されています。
カラクリは外カラクリ (平カラクリ) となっており、火挟の軸部分の矢ハズ鋲は真鍮製無地円形です。 半菊状の蟹の目隠しが取り付けられています。 胴金部分に。 引金は分銅形で、引金座は蓑亀(みのがめ)図、用心金 (トリガー・ガード) の基部は 松竹図の一対の真鍮金具で飾られています。 鋼鋲(火縄下ゲ輪)ノ座は真鍮製の鶴図になっていますが「輪」はありません。 堺筒らしい総じて手の込んだ作りとなっています。 (MM)
【本個体の説明】
本品の筒 (銃身) を含む鉄部は黒錆に覆われていますが、これは当時の日本における防錆方法であった錆付けによるもので、欧米のようにブルー仕上げがなかった日本では一般的なものでした。 銃身にはやや表面錆痕が見受けられるものの、大きな欠損等は見受けられず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 銃身上面に施された昇龍図の色絵象嵌については一部剥落が見られるものの、大部分が残っています。 台 (銃床) については、現状比較的しっかりとした強度が保たれています。 全体に銃床各部に取り付けられた飾り金具については現状目立った欠品等は見受けられません。 カラクリの地板や火挟、雨覆、火蓋、引金、用心金といった部分についても、現状目立った腐食等は見られず、適度な時代が付いた良い雰囲気となっています。
カラクリの作動については完全で、火挟を起こした際のロックはしっかりと掛かり、引金を引くと火挟がスムーズに落ちます。 銃身内は銃口から銃身後部まで完全に抜けて (通って) おり、火穴も抜けています。 火蓋の開閉についても問題なく行う事が可能です。 金属製の口金が付いたかるか (さく杖) が付属致します。
銃身には色絵象嵌で「雲龍図」、銃床全体に「波濤に兎図」の金物と吉祥図柄が二つもあり、更に引き金周りの台カブ下方の飾り金具も「松竹図の一対」「蓑亀図」「鶴図」と「目出タ尽クシ」と呼んで良いほどの縁起の良い図柄が用いられています。(MM)
【登録証情報】
(種別: 火なわ式銃砲、全長: 128.5cm、銃身長: 97.6cm、口径: 1.08cm、銘文: 無銘)
【その他の情報】
平成5年11月18日に山口県教育委員会によって交付された銃砲刀剣類登録証が付いた完全可動する実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、詳細画像を十分ご確認いただいた上でご注文ください。
[本個体各部名称及び形状と有無]
口径: 10.8mm (実測)
重量: ○○kg
銃身: 八角銃身
銃身筋立: 無
銃身装飾: 雲竜図色絵象嵌(一部剥離)
露: 無
柑子: 八角柑子
玉縁: 縄模様の銅象嵌
先目当: タンケン形の後部が柑子の最後まで斜めになだらかに下る、照星は銀製
元目当: 富士形
センサシ: 4ヵ所
尾栓: <<<有(固着)>>>
台: 杢目のある樫と思われる
先台面取リ: 無
目釘座(シノギ目): 白銀製桜花(小型)(片側4ヶ所合計8ヶ所)
目釘: 合計4本
腕貫ノ穴 (先台輪束穴): 無
台裏墨書: 無
カルカ: 木製
矢袋金具: 真鍮製波濤図
背割金具: 真鍮製波濤図と千鳥二羽
胴金: 真鍮製幅〇〇mm、下面と両側面に中央に無地の帯と前後に化粧鑢目 、上面には胴金後部金具から続く兜武者図
火挟: 真鍮
矢ハズ鋲: 真鍮製無地円形
弾金: 真鍮製
火皿: 鉄
火蓋: 真鍮製
雨覆: 真鍮製
煙返シ: 無
楔: 真鍮製一節無
胴金後部金具: 兜武者
矢倉鋲座: 無
芝引金: 上部から後部にかけて波濤文様、台尻全体を真鍮板で覆う
台カブ飾金具(右): 火縄消しの穴に真鍮/銅/黒漆菊座
台カブ飾金具(左): 火縄消しの穴に真鍮/銅/黒漆菊座、銅金の後ろに白銀製兎図
火縄通シノ穴: 真鍮菊花紋飾り
台カブ輪束穴: 無
鋲裏座金: 真鍮製桜花(小型)4ヶ所と銀製桜花(小型)1ヶ所
地板: 真鍮製、三辺に化粧鑢目
地板尻: 角(垂直に切り落とし)
カラクリ: 蟹目アリ外カラクリ
疣隠シ: 半菊花形
背割端金具: 真鍮製2/3二重菊花
矢倉鋲裏座: 真鍮製桜花(小型)
鋼鋲(火縄下ゲ輪): 基部有(輪無)
鋼鋲(火縄下ゲ輪)ノ座: 真鍮製鶴図
用心金: 有
用心金座: 松竹図の一対
引金: 分銅形
引金座: 蓑亀(みのがめ)図
ナマコ金: 無
駒型金物: 真鍮製駒形無地板
*金属部品は外観から推測される材質(真鍮製/銀製など)を記載していますが、詳細な材質は不明です。
*台(木部)材質の特定は困難ですが、外見的な特徴から樫などの堅木と思われます。
*台(木部)の杢目や柄については、あくまで現状の所見に基づいた表記です。
- 詳細画像









































