椎の実形火薬入れ (西)(14)

¥27,500
商品番号
A10506
発売日
2021/08/10
在庫
1
種類
武具
国名
日本
アイテム説明
【火薬入について】火薬入は早合への火薬の装填、もしくは早合を使用しない場合は直接銃に火薬を装填する為に用いられていた、火縄銃の火薬を持ち運ぶための容器です。【椎の実形火薬入れについて】
割った木の種を用いた、高さ約16.5cm(蓋も含む)、幅約10.5cm、厚さ約5.5cmの椎の実形の火薬入れです。 表側は縦方向に割った木の種を用いており、木目を透かした黒漆塗で仕上げてあります。 そこに裏側から赤漆と黒漆による磯草塗で仕上げた板を貼り合わせています。 磯草塗とは漆塗りの技法の一つで、波間を漂う海藻のような模様が特徴です。 江戸時代中期に新潟県、弥彦(やひこ)の塗師、渡辺縫之守が考案し、江戸時代後期には山形県温海地方、庄内地方に伝えられました。 麻紐を束ねたタンポを回転させながら絞漆(しぼうるし)を型置きし、漆に顔料を混ぜた彩漆(いろうるし)を塗り重ねた後、模様を砥ぎ出す、現代でも全行程で3、4ヶ月かかる緻密で根気の要る仕上げです。 裏側に凝った仕上げが施されているところから本品の質の高さが感じられます。 木の種本来の丸みが手によく馴染み、見た目も美しいシルエットです。
口が2つ付いているのが特徴で、横の口は本品の中に火薬を入れるための大き目で、上の口は火縄銃に火薬を入れるための注ぎ口です。 上の注ぎ口の蓋は火薬の量を量る計量器にもなっています。 横の口の蓋は竹と別の木材を組み合わせて作られた物を黒漆で仕上げてありますが、使用時に擦れてしまう部分のため漆が多く剥脱してしまっています。 上の口の蓋は動物の角または骨で作られており、簡略化した麻の葉文様に大きな「片喰(かたばみ)紋」1つとそれを囲む小さな「片喰紋」9つ、「一」の字を重ねた図が彫られています。 蓋には動物の角または骨製の八幡座、その蓋を受ける本体側の口に螺鈿の菊座が取り付けられている非常に凝った作りです。 こちらも使用時に当たってしまうためか螺鈿の菊座が欠け落ち、20%ほど残っている状態です。 本体の裏面には象牙製の紐を通す穴が開いた部品が2つあり、そこに上の口用の蓋が時代竹紐で繋がれています。 それらの部品の上に笹の葉形の螺鈿と紐を通す穴の開いた象牙でできた部品が1つあります。

裏面にアタリ、全体に時代相応の漆のヒビや剥脱があります。 表面上部の二ヵ所の凹みはダメージではなく木の種の元々の形状、または制作時に意図的に凹ませたものだと思われます。 螺鈿の菊座が欠けてしまっている点と裏面のアタリが残念ですが、それ以外は外見を損ねる大きなダメージは無く、骨董品として健全な状態です。

文章中の「健全」などといった表現はあくまで主観であり、状態の記述についても160年以上前に作られた骨董品のため、さらに武具の性質上、時代物としては健全でも経年による擦れ、小傷、ヤケなどが見られる場合がございますので、実際に現物をご覧になった上でご購入されることをお勧めいたします。

弊社は象牙等を扱うことができる特別国際種事業者に登録しております。

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