- 国名:アメリカ合衆国
時代:第二次大戦
種類:短機関銃
- 【M3 グリースガン 短機関銃 について】
1942年12月に「U.S. SUBMACHINE GUN Cal.45 M3」としてアメリカ軍に制式採用された短機関銃です。 それまでのトンプソンM1928やM1短機関銃は鉄材の切削加工が多くコストがかかった他、重量も重かった為、プレス加工・電気溶接を多用し生産性を高め低コストな短機関銃を目指して開発されました。 発射サイクルもトンプソン短機関銃の700発/分から350~450発/分程度に落とされ、射撃時の制御が容易になっています。 M3短機関銃の製造はゼネラルモータース傘下のガイドランプで行われました。 「グリースガン」の愛称は、本体形状が当時米軍用車両に装備されていたグリース・オイル注入容器に似ている事に由来します。 M3短機関銃の本体右側面には特殊なクランク型のコッキング・ハンドルが設けられているのが特徴です。 M3短機関銃は当初マガジン・キャッチにガードが設けられておらず、マガジンの脱落事故が発生したため、後期生産型ではマガジン・キャッチ周囲にガードが設けられるようになりました。 また、リア・サイトの両側に強化用のリブが追加される等の改良も行われています。
M3短機関銃は元々生産性が高く単純な構造の短機関銃として設計されましたが、その後さらなる構造の簡略化を目指して、改良型が開発される事となりました。 1944年4月に改良型のプロトタイプであるM3E1と呼ばれるモデルがテストされ、同年の12月21日にM3A1短機関銃として採用されました。 M3A1短機関銃では、コッキング方式がクランク式からボルトに直接指をかけて行う方式に変更されました。 その為、エジェクション・ポートがM3に比べ1.5倍ほど長くなり、容易に判別が可能です。 またM1カービンと共用の筒型オイラーの使用を廃し、グリップ内にオイラーを内蔵しています。 ワイヤー・ストックについても改良が行われ、銃身取り外し時のレンチやマガジン・ローダーとして使用する事が可能となりました。 合計606,694挺が生産されたM3短機関銃に比べ、改良型のM3A1短機関銃は第二次世界大戦中にガイドランプで15,469挺、朝鮮戦争中にIthaca Gun Coで33,200挺が生産されたのみで、現存品は非常に少なくなっています。 (KK)
【本個体の説明】
本品はマガジン・キャッチにガードが装備されており、リア・サイト両側が強化されていない仕様のM3 短機関銃です。 ワイヤー・ストックはマガジン・ローダー機能の無いオリジナルのM3タイプの物が付いています。 本品のマガジン・ハウジング左側面には、一部薄くなっているものの「SUB-MACH GUN CAL.45 M3」のモデル名刻印の他、シリアルNo.やガイドランプのメーカー刻印、米国武器省 (Ordnance Department) の検査刻印である「クロス・キャノン」の刻印が入っています。 シリアルNo.の下にはロックアイランド造兵廠にて再整備が行われたことを示す「RIA」の刻印と、1946年~58年にロック・アイランド造兵廠で検査官を担当していたErnest Blindのイニシャルである「EB」の刻印が見られます。 その他、トリガー・ガード下部には「B・301456ITG」の刻印が入っており、ハウジング・アッセンブリー下部には「G.L. C 153432」の刻印が打刻されています。
本品は全体に若干の使用感が見られ、打ち傷や擦れ、経年による表面仕上げの褪色の他、一部に金属の地肌が表れている箇所が見られるものの、目立った欠損等は見られず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 銃身には細かな表面錆痕が見られるものの、大きな朽ち込み痕等は見られません。 銃身に大きな歪み反りは見られません。 マガジンの着脱やワイヤー・ストックの伸縮、エジェクション・ポート・カバーの開閉については問題なく行う事が可能です。 また、欠品しやすいエジェクション・ポート・カバー内のフェルトについては3割ほどの面積で残っています。 付属の30連マガジンには「SPW GL C-153427」の刻印が入っており、若干の小傷や擦れは見られるものの、目立った変形等は見られず、ブルー仕上げも比較的良好に残っています。 尚、マガジン・スプリングは入っています。
トリガーテンションの有る、ボルトが閉じた状態で固定された旧加工品です。 (TK)
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