- 国名:イギリス
時代:第一次大戦
種類:ボルト・アクション
- 【SMLE No.1 Mk III 小銃 について】
SMLE No.1 Mk III小銃は、SMLE No.1 Mk Iを改良して1907年に英軍制式となったボルト・アクション・ライフルで、第一次、第二次両大戦を通じて使用されました。 SMLEとはShort Magazine Lee-Enfieldを意味します。 SMLE小銃はボルトのロッキング・ラグが同時期の他のボルト・アクション・ライフルと比較して後部に配置されていた為、ボルト・ストロークが短くなり、速射性に優れていました。 SMLE No.1 Mk IIIではリア・サイトが簡略化された他、No.1 Mk Iではボルト・ヘッドに設けられていたクリップ・チャージャー機能が本体側に移されました。 また、ハンドガードやマガジンのデザインも変更され、薬室形状も高初速の尖頭弾であるMKVII弾を使用出来るよう改良が加えられています。 Mk III*はMk IIIの製造コストを下げる為に一部を改良したモデルで、第一次世界大戦中の1915年に登場しました。 Mk IIIに装備されていたマガジン・カットオフ機能が廃止された他、長距離射撃用のボレー・サイトやリア・サイトのウインデージ調整機能も省略されています。 また、コッキング・ピースの形状も円形から滑り止め溝の付いた板状に変更されました。 イギリスでの製造は1943年まで行われましたが、インド、オーストラリアでは50年代まで生産が続けられました。SMLE No.1小銃はその後、第二次世界大戦中期以降のイギリス軍主力小銃となったNo.4小銃への更新が徐々に行われました。 No.4小銃ではリア・サイトが機関部後方へと移された他、着剣ラグも延長された銃口部へと移されましたが、内実は大きな変更は見られません。 最終的にはFALの英国仕様であるL1A1が採用されるまで、シリーズを通して実に約60年間主力小銃であり続けた英軍を代表する名銃です。 (KK Updated)
【本個体の説明】
本品のバット・ソケット右側面には王冠及びGeorgius Rexを示す「G R」の刻印や、London Small Arms Company Ltdを示す「L.S.A. Co LD」のメーカー刻印に加えて1916の刻印が入っている事から、本品が1916年に製造された事が判ります。 LSA社は品質を重視していたと言われており、SMLE小銃の生産数についてもBSAなど他メーカーに比べて少数に留まりました。 バット・ソケットには他にも「SHT LE III」のモデル名刻印が入っています。 薬室右側面にはシリアルNo.M3274が入っています。 各部のシリアルNo,は、フロント・バンド先端のノーズ・キャップが66803、ボルト・ハンドルが35320Y、リアサイトがM3274/K9584となっています。 また、薬室上にはDP (Drill Purpose) の刻印が打たれており、第一線部隊にて実際に運用された後、訓練用として使用された品である事が窺えます。
本品の金属部は全体にやや打ち傷や経年による褪色、若干の表面錆痕が見受けられますが、全体としては大きな欠損等は見受けられず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 フロント・バンド下面やスイベルなど、表面仕上げが落ちて金属の地の色が現れている箇所が見られるものの、薬室部周りには比較的ブルー仕上げが残っています。 木部の色味については、フォアエンド(銃床前部)やバット・ストックに比べてリア・ハンドガードが暗い色味となっていますが、全体としてはあまり気にならない程度のものです。 木部は若干の打ち傷や線傷を除いて大きな欠損などは見受けられず、各部の取り付けもがたつきもなくしっかりとしています。 リア・ハンドガード上面のリアサイト・ベース境目から約2?僂曚匹離悒▲薀ぅ鵝E?ラックが2箇所見られ、同ハンドガードの薬室側上面後部にも約1.5cmほどのクラックが見られますが、現状広がっている様子はなく、リア・ハンドガードの取り付けにもガタつきは見られません。 バット・プレートは真鍮製で、細かな打ち傷が散見されるものの、大きな腐食や変形などは見られず、ストック内コンパートメントの蓋の開閉についても問題なく行う事が可能です。 リア・サイトの調整やマガジン・カットオフ・レバー及びセーフティの操作、マガジンの着脱については問題なく行う事が可能です。 マガジンは角部に若干の擦れが見受けられるものの、全体としては大きな変形などは見られず、表面仕上げが全体に残った概ね良好な状態が保たれています。 尚、マガジン内のスプリングは入っています。
トリガーテンションの有る、ボルトが閉じた状態で固定された旧加工品です。 (TK)
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