- 国名:オーストリア
時代:冷戦期
種類:自動小銃
- 【StG.58 自動小銃 について】
ベルギー FN社のFAL自動小銃を元に、オーストリアで改良・開発された自動小銃で、1958年に行われたトライアルでスペインのセトメ自動小銃及び米国のAR10自動小銃を破ってオーストリア陸軍に制式採用となりました。 FAL自動小銃からの主な変更点として、プレス製のメタル・ハンドガード及び折り畳み式の二脚が装備されているのが特徴です。 このため外観が西ドイツのGew.1自動小銃に酷似していますが、銃口部にチューブ径22mmのグレネード・ランチャーとして機能するサプレッサーが装備されている点が異なります。 このサプレッサーにはSTRIMやMECARといったライフル・グレネードを装着する事が可能でした。 また、このサプレッサーの先端には4本の溝が設けられており、内部にはワイヤーを捉えるためのネジが切られています。 このサプレッサー先端部分でワイヤーを捉えて銃を発射する事により、ワイヤー・カッターとして使用する事も可能となっています。 StG.58自動小銃の内、最初に納入された2万挺はベルギーのFN社で生産された品を輸入した物でしたが、その後オーストリアのステアー・ダイムラー・プフ社でライセンス生産が行われました。 初期生産品の銃床は木製の物が装備されていましたが、後に黒色の樹脂製銃床へと変更されています。 また、オーストリアで生産された品のガス・プラグには、取り外しボタンにL字型の板が取り付けられている物も見られます。 尚、StG.58自動小銃にはGew.1自動小銃と同様に銃剣は用意されていませんでした。 StG.58自動小銃は、1977年に後継のステアーAUG自動小銃が制式採用された後も、1980年代半ば頃まで多くの部隊で使用された他、現在でもオーストリア軍の訓練用小銃として使用されています。 (KK)
【本個体の説明】
本品はアッパー・レシーバー右側面に「STETR-DAIMLER-PUCH A.G.STEYR LIZENZ FN」のメーカー刻印が打刻されていることから、オーストリアのステアー社製であることが確認出来ます。 レシーバー左側面には「StG 58」のモデル名刻印に加えてシリアルNo.106501が打刻されており、このシリアルNo.はアッパー・レシーバーとロア・レシーバーで一致しております。 セレクターは「S、E、D」の刻印です。
本品の金属部分については適度な使用感があり、角部や可動部などに擦れて地金っぽくなっている箇所が見れるものの、全体的には表面仕上げの残った状態が保たれています。 プレス製ハンド・ガード右面に一か所打ち傷に伴う凹みが見られ、左右のハンド・ガード上面の合わせ目に若干の隙間が空いていますが、ハンド・ガードの取り付けに関してはガタつきは見られません。 ハンド・ガードのその他の箇所に凹みや腐食等は見られず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 二脚は僅かな擦れや表面仕上げの剥落が見られるものの、こちらも錆等の腐食もなく全体的に表面仕上げが残った状態が保たれています。 黒色樹脂製のグリップにはやや擦れや線傷が散見されますが、割れやヒビは見られず、概ねしっかりとした状態です。 木製ストックに関しても若干の線傷が見られますが、こちらも欠損は見られません。 ストック両側面のレシーバーとの境目にそれぞれ長さ3cmほどのクラックが見られますが、現状割れが広がっている様子はありません。 硬質ゴム製のバット・プレート部についても僅かな打ち傷や擦れは見受けられるものの、こちらも目立った破損等は見られず、しっかりとした状態が保たれています。 キャリング・ハンドル部は樹脂製の持ち手部分表面にやや摩耗が見られますが、欠けや割れといったダメージは見られません。
マガジンの着脱や二脚の展開、リア・サイトの調整、レシーバーのテイクダウン操作についても問題なく行う事が可能です。 セレクター・レバーのクリック感もしっかりとしており、安全位置でトリガーがロックされます。 付属のマガジンは若干の小傷や擦れを除いて目立った凹みや変形等は見られず、比較的良好な状態が保たれています。 なお、マガジン内のスプリングは残っています。 トリガーテンションの有る、ボルトが開いた状態で固定された新加工品です。 (TK)
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