- 国名:フランス
種類:小銃/散弾銃
- 【ベルギー製M1842管打式3バンド小銃 (J.B.Rouge社製)について】
本品は総称として国内では「3バンド ゲベール銃」とも呼ばれている品ですが、ゲベール銃はオランダ製ですので正確ではありません。正式にはフランス軍のMle 1842 マスケットになります。 本品はベルギーで生産された後、フランス軍で使用されたか、直接南北戦争中のアメリカへ輸出した品と思われます。 北軍(Union army)は最初海外からの輸入兵器を多用していましたが、戦争中期から後期になると新型国産兵器を導入しました。 北軍ではベルギーを始め海外からの輸入品は少なくなり、反対に兵器不足に悩む南軍が使用するようになりました。 19世紀中頃のベルギーでは主要産業の一つである銃器の製造に非常に積極的で、ヨーロッパ各国政府から多くの小火器を生産を請け負っていました。 ベルギーは南北戦争中はアメリカへ、そしてその後始まった日本の維新戦争に乗じて大量の兵器を日本へ輸出しました。 本品はベルギーからアメリカ、そして日本に渡って来たものと思われます。 本品の特徴は口径が南北戦争で最も多く使用された.577 口径のラウンド・バレルに薬室部分の約5cmがオクタゴン・バレルになっている点です。 またサイド・プレートは米国製や英国製と事なり、バックサイドと呼ばれるサイドプレートの前方にハンマーが位置し、サイドプレート後部の一部がバットストックのグリップ部分(比較的強度的に弱い部分)を補強する役目をしています。 トリガーガードの楕円形部分後部がスクエアーになった珍しいタイプです。 またトリガーガードから後方に伸びるタング部分には指を掛ける突起が二つ付いています。 ストックにはベルギーのリェージュの銃工であるManufacture d’armes RONGE Jean-Baptiste fils S.A.社の「LIEGE J.B.ROWGE FILS」と入った円形刻印がバットストック右側面に打たれてあります。 またそれと同じ側に「王冠とAR」「EB」「サイファ(筆記体アルファベットの組み合わせ)」の刻印が打たれており、王冠の刻印はベルギーで他の二つは米国の刻印ではないでしょうか。 銃身のアッパー・タングの後ろの木部にもバットストック右側と同じ「ER」の刻印が打たれています。鉄製のバレル・バンド等に「王冠にB」のインスペクション刻印が打たれいます。銃身下部に「改 (国?) 八十八」の刻印が見られる事から明らかに幕末の日本で使用した事が分かります。
Jean-baptiste Ronge社はベルギーの銃都リェージュ・プルーフ・ハウスに1832年から1929年の間、リェージュのPlace Xavier Neujean, 4の住所で登録された記録が残っており、本品が製造されたのが1832年以降である事がわかります。 (MM)
【本個体の説明】
銃身長は1,000mm金属部は全体に状態が良い品です。各部品について、ネジは全て錆によって非常に固く固着しています。スリング・スイベル2箇所は後部は滑らかに回転しますが、前部は錆によって固着しています。 三ヵ所のバンドを留めるバネ式のバンド留めは錆で機能は殆どしておりません。 特に一番前のバンド留めの錆はかなり深い物です。 ハンマーは滑らかに動作しフル・コックでコックします。 木部も程度が良く、打ち傷や小さな割れが全体に散見されるものの、表面の仕上げは全体にしっかりと艶も残っています。 オリジナルの軍用さく杖が付属しています。 銃身は後端まで抜けています。 珍しいモデルで状態も良くオリジナル性の高いお勧め出来る健全な一品です。東京店在庫品。 (MM)
【その他の情報】
昭和46年7月20日に三重県教育委員会によって交付された銃砲刀剣類登録証が付いた実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、詳細画像を十分ご確認いただいた上でご注文ください。
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