- 国名:アメリカ合衆国
時代:第二次大戦
種類:短機関銃
- 【トンプソン M1 短機関銃 について】
トンプソン短機関銃は元々サブ・マシンガンというジャンルが生まれる前の「個人が携行可能で機関銃のように連射できる武器」というコンセプトから開発が始まりましたが、新たなコンセプトの兵器ゆえ、当初の軍などの評価は決して芳しいものではありませんでした。 そんなトンプソンの最初の有効性を証明したのは軍ではなく、禁酒法時代の景気の良いギャングたちであり(この時はM1921とM1927モデルが主であったようです)、このためオート・オードナンス社とトンプソン・サブ・マシンガンは一時社会的イメージを落とし、この時期にオート・オードナンス社は経営の最大の危機を迎えたほどです。 ところが皮肉にもギャングたちの使用によりトンプソンの有効性は証明され、連邦捜査局 (FBI) や各地方の治安当局でも、こうした犯罪者に対抗するべくトンプソンM1928短機関銃が採用されました。 それと同じモデルがイギリスでは「トミーガン」の名称でコマンドの象徴と言われました。その後米軍でもニカラグアでの使用で実戦での実績も作り、ついに第二次世界大戦の幕開けと共にトンプソン短機関銃は本格的に各国軍に採用されるようになります。
トンプソンM1928A1短機関銃の製造コストを下げるために各部を改良したトンプソンM1短機関銃に対して、さらに撃針の固定化等の追加改良を加えたモデルです。M1A1ではリア・サイトの変形を防止する為、三角形のリア・サイト・ガードが標準装備されるようになりました。また、元々はM1として製造された物の中にも、後にM1A1に準じた改修を受けてA1刻印を追加された個体も存在します。
しかしそもそも基本設計が量産向きとは言えず、既に始まっていた大戦での大量生産の必要性に応えることができず、その後のM3グリースガンにその座を明け渡す事になりました。
【本個体の説明】
本品はレシーバー左側面に「THOMPSON SUBMACHINE GUN CALIBER .45 M1 A1」の刻印及びシリアルNo.378107の刻印が見られます。 モデル名のA1は追加で打刻されており、リア・サイトは三角形のガード付きのM1A1タイプとなっています。 また、レシーバー右側面には「AUTO-ORDNANCE CORPORATION BRIDGEPORT, CONNECTICUT, U.S.A」の刻印が入っています。 その他、レシーバー上面にはトンプソンのロゴが入っています。 セーフティ・レバー及びセレクター・レバーはがピン・タイプで統一されています。 尚、アッパー・レシーバーにオート・オードナンス社製を示すA.O.C.、スプリング・ガイド、セーフティー・レバー及びセレクター・レバー、にはサベージ社製を表すSの刻印が入っています。
本品の金属部はやや小傷や擦れが見受けられる他、一部に仕上げが薄くなっている箇所が見受けられるものの、目立った欠損等は見られず、パーカー仕上げも比較的良好に残っています。 木製のハンドガードやグリップ、バット・ストックについても、やや打ち傷や線傷、一部に仕上げの剥落が見られる他は大きな割れや欠け等は見られず、各部の取り付けも現状目立ったがたつきはなくしっかりとしています。 ストックとグリップに比べてハンドガードが僅かに明るい色合いとなっていますが、こちらもそれほど違和感は感じられません。 フロント・スイベルは全体に仕上げが落ちて金属の地肌が表れています。 バット・プレート上面に若干の錆が見受けられますが、全体の状態は良好で、コンパートメント・ドアの開閉も問題ありません。
マガジンの着脱については問題なく行う事が可能です。 また、トリガーとの連動は有りませんが、セーフティ・レバーやセレクター・レバーの切り替えも可能です。 付属のAUTO-ORDNANCE製マガジンは20連タイプで、一部に褪色や朽ち込み痕が見られるものの、全体としては大きな変形などは見られず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 尚、マガジン・スプリングは入っています。
トリガーテンションのない、ボルトが開いた状態で固定された新加工品です。 (NI)
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