- 国名:オーストリア
時代:第一次大戦前
種類:自動小銃
- 【ステアー・マンリッカー M1901 カービン について】
オーストリアのフェルディナント・マンリッヒャー (Ferdinand Ritter von Mannlicher) により設計された、初期のセミ・オートマチック・カービンです。
マンリッカーは1894年に本体上部からクリップを使用して装填するM1894を発表しましたが、評価は芳しくなく、ドイツのモーゼルC96と同様にトリガーよりも前方に固定式の7発弾倉を備えたM1896が開発されました。 その後、1897年にM1896をベースに弾倉を6発入りの着脱式に変更する改良が行われ、1901年から市場に導入されるようになりました。 使用弾薬は9mmもしくは7,65mm マンリッカー弾で、ストリッパー・クリップを使用して弾薬を本体上部から装填する事も可能となっています。 M1896系のバリエーションとして、ストックが取り外し可能なモデルの他、長銃身と固定式ストックを備えたカービン・モデルの2種類が製造されました。 マンリッカーは軍からM1896系の受注を獲得する為に努力しましたが、製造コストが高かった事もあり採用には至りませんでした。 M1896系の作動方式はボルト後方に下降式のロッキング・ブロックを備えたショート・リコイル式で、撃発は本体右側面に設けられた大型のレバーによりハンマーをコッキングするシングル・アクションとなっています。 このコッキング・レバーはコッキング・インジケーターとしても機能します。 尚、ボルトの操作はボルト上部に取り付けられたハンドルを操作する事によりコッキングとは別に行います。 ロア・フレーム後端にはセーフティ・ボタンが装備されており、ボタンを押し上げる事によりハンマーがブロックされます。 本銃の分解はハンマーをコックした状態でトリガー・ガード後方に設けられた分解ラッチを前方に押し出す事によってトリガー・ハウジングが外れ、アッパー・レシーバーとロア・レシーバーが分離します。
本品は着脱式の弾倉を備えたM1901のカービン・モデルで、ロング・バレルと固定式ストックを備えています。 リア・サイトは400mまで対応したアジャスタブル・タイプとなっており、銃身下部にはスリング・スイベルの付いた木製のハンドガードが装備されています。(KK)
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【本個体の説明】
本品のアッパー・レシーバー前部左側面にはシリアルNo.に加えて、ベルギー・リェージュのPerronと呼ばれる1903年から1924年まで使われたスライドや閉鎖機構の機能に対する検査刻印の他、立ち上がった獅子の下にP.Vの文字が入ったニトロ・プルーフ刻印が入っている事から、ベルギーに輸出された品である事が窺えます。 シリアルNo.はアッパー・レシーバー、フロント・サイト、トリガー、マガジンでマッチしています。
本品の金属部は一部に若干の表面錆痕は散見されるものの、大きな破損や欠損等は見受けられず、大部分にブルー仕上げが残り各部のエッジもはっきりと立った良好な状態が保たれています。 白磨き仕上げのボルトやトリガー、コッキング・レバー、セーフティ・ボタンについても若干の時代錆や表面錆痕は見られるものの、こちらも大きな朽ち込み等は見られず、しっかりとした状態が保たれています。 木製のハンドガードやバット・ストックについても本体とマッチした美しい状態が保たれています。 銃把部のチェッカリングについても若干の打ち傷や線傷は見られるものの、大部分がはっきりと残っています。 バット・ストック基部と銃本体の間に僅かな隙間は見受けられますが、殆ど気にならないレベルのもので、ガタつき等も見られません。 バット・プレート取り付け部周辺の木部に僅かに痩せが見られますが、こちらも許容レベルです。 傷み易いバット・プレートについても目立った変形等は見受けられず、しっかりとした状態が保たれています。 バット・プレートは僅かに左右にぐらつきが見受けられるものの、殆ど気にならないレベルです。 マガジンの着脱やアジャスタブル・リア・サイトの調整については問題なく行う事が可能です。 マガジン・スプリングは入っています。
本品は欧米では価格が急騰しており、弊社の世界的な仕入れ網を使っても、200万円を下る価格では販売不可能で、今後の日本への入荷が一切ないと保証出来る品です。 弊社が輸入しない限り永久に日本唯一の品となるでしょう。 トリガーテンションのある、ボルトが閉じた状態で固定された旧加工品です。(KK)
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