- 商品番号:10252
国名:日本
時代:第二次大戦
種類:ボルト・アクション
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【二式小銃について】
九九式短小銃を基に空挺部隊 (挺進部隊、落下傘部隊) 用に開発された特殊な小銃で、通称「テラ銃 (テ=挺進、ラ=落下傘の意味)」と呼ばれます。 銃本体を二分割出来るタイプの小銃としては第二次世界大戦中に唯一量産・配備が行われました。 二式小銃は分割式でありながら原型の九九式短小銃にも劣らない性能で、現在でも高い評価を受けています。
二式小銃の原型となった「試製一〇〇式小銃」は、ドイツ空軍の降下猟兵用に開発された小型化が可能な小銃二種類の内、Kar.98k小銃を前後に分割 (テイク・ダウン) できるようにした試作小銃を基に開発されました。 もう一つの案として、Kar.98k小銃より短いGew.33/40小銃の銃床に蝶番を付けて折り畳み式 (フォールディング式) にした試作小銃も参考とされ、三八式騎兵銃を改造した試製一式小銃が試作されましたが、こちらは量産はされませんでした。
試製一〇〇式小銃の前後結合構造を簡素化し、四四式騎銃の折り畳み式銃剣を装備したモデルは米国で通称「試製九九式テラ銃」と呼ばれ、これを基に更に実用性を高めたものが二式小銃です。 空挺部隊用に開発された分割可能な小銃として量産されたのは、世界的に見ても二式小銃だけです。 空挺部隊用に開発された小銃としては、ドイツ空軍のFG42自動小銃等が存在しますが、分解自体は可能であっても二式小銃のような迅速な分割を行う機構は備えていませんでした。
二式小銃は九九式短小銃を基に分離/結合が可能な構造になっていますが、結合部以外の外観は九九式と同様で、その他の箇所では木部の銃床負革止 (スリング・スイベル) 上部に太い溝がある点が異なっています。 九九式短小銃 初期型がベースのため対空表尺は標準装備されていますが、当初から一脚が装備されている個体はありません。 分離式であるため薬室の上には削り出し製の強化スリーブが取り付けられており、レシーバー径よりも一段高くなっています。 菊花御紋章と「二式」の刻印はこのスリーブ部に打刻されています。 二式小銃の銃身と機関部はボルト型の楔 (クサビ) 1本で固定されており、この楔を抜くだけで前後の分離が可能な構造です。 楔の根元には結合部金具に差し込んだ際に固定するためのネジ山が切られており、楔の頭部分のリングを回して緩めることで楔を引き抜くことが出来ますが、楔は紛失防止のため完全に緩めた状態でも抜け落ちない構造となっています。
二式小銃には三十年式銃剣を短縮化した二式銃剣が使用されました。 刃渡りが異なるものの、二式銃剣と三十年式銃剣は完全に互換性がありました。
二式小銃は皇紀2602年 (昭和17年、1942年) に制式採用され、部隊配備が始まったのは同年末頃であったため、昭和17年2年14日に開始されたパレンバン空挺作戦には間に合いませんでした。 しかし、パレンバン空挺作戦の教訓から落下傘兵が身に着けて降下できる携帯型小銃の配備が急務となり、昭和18年に部隊配備された二式小銃は訓練等でも使用されました。 その後は空挺作戦の機会に恵まれず、陸軍高千穂空挺隊による昭和19年12月6日のレイテ島降下作戦が二式小銃を使用した最初で最後の作戦であったと言われています。
二式小銃の生産は1942年から1944年に陸軍名古屋造兵廠のみで行われ、約19,000挺が生産されました。 特殊用途として作られたこともあり、生産末期においても他の兵器のような簡略化は行われませんでした。【本個体の説明】
本品の機関部上面には、「二式」の刻印がはっきりと残っています。 菊花紋章は線状の傷によって打ち消されています。 機関部左側面には13978のシリアルNo.とともに、名古屋工廠製を示す刻印が入っています。 また、銃床下部にも名古屋工廠製を示す「名」の刻印が確認出来ます。 本体分割部の左側面には、前後でマッチした796の組み立て番号が打刻されています。 その他、上帯 (フロント・バンド) 下面に978の番号が入っています。 また、銃床下部には名古屋工廠製を示す「名」の刻印が確認出来ます。
本品の金属部には若干の小傷や擦れ、表面錆痕が見受けられますが、目立った欠損等は見受けられず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 上帯や弾倉底板、機関部の一部は経年に伴う表面仕上げが薄くなり、金属地の色が露出している箇所が見られます。 照星部のガードについても、左側に打ち傷が見られるものの目立った変形や欠けは見られません。 本体分割部や弾倉底板には表面錆痕や朽ち込み痕が見受けられますが、全体のコンディションは落ち着いており、それほど気になりません。 木製銃床についても、全体にやや打ち傷や線傷が見受けられますが、大きな破損等は見られず、各部の取り付けもガタつき等は見られません。 銃床右面の下帯 (リア・バンド) との境目付近や銃把 (グリップ) 下部などに打ち傷に伴う凹みが見られるものの、何れも断面に時代が付いており、違和感はありません。 銃床上面の床尾板との境目に長さ約12mmほどのクラックが見られますが、現状広がっている様子もなく、強度的な心配も少ないものと思われます。 下帯 (リア・バンド) の取り付けはしっかりとしており、ガタつきは見られません。 木被 (アッパー・ハンドガード) についても、割れや現状目立ったガタつき等は見られません。 床尾板 (バット・プレート) 部分についても、やや表面の荒れや擦れが見受けられるものの、現状目立った変形等は見られず、こちらもしっかりと銃床に取り付けられています。 旧軍小銃特有の銃床上下の継ぎ目についても、現状目立った隙間やガタつき等は見られません。 照尺の起倒・調整、弾倉底板の開閉については問題なく行う事が可能です。 弾倉内の弾受 (フォロワー) 及び撥条は入っています。 さく杖が付属します。
トリガーテンションの有る、ボルトが閉じた状態で固定された旧加工品です。 (TK)
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