- 国名:エジプト
時代:冷戦期
種類:自動小銃
- 【エジプト AKM (MISR) 自動小銃 について】
エジプト・カイロのマーディ (Maadi) 社 第54工場で製造されたAKM自動小銃で、ミスール (MISR) 自動小銃とも呼ばれます。
エジプトはワルシャワ条約機構には加盟していなかったものの、1955年よりソ連から軍事援助を受けるようになり、援助プログラムにはロシア製のAK自動小銃や弾薬も含まれていました。 また、ソ連からの技術援助を受けて、エジプトは自国内で銃器を製造するようになりました。 エジプトで生産されたAKM (MISR) 自動小銃は、首都カイロにあるマーディの一部門であるシュブラ工業団地の第54工場で製造され、基本的な仕様はソ連製AKMと同様ですが、リア・サイトやセレクター表示、レシーバー刻印等がアラビア語表記となっているといった特徴が見られます。
MISRにはAKMSに相当するモデルとして、特徴的な松葉杖型のサイド・フォールディング・ストックを備えたタイプも存在します。 原型となったのは東ドイツがMPi-KMS-72に先駆けて1970~73年頃に製造した「MPi-KMS S-1」と呼ばれるモデルです。 MPi-KMS S-1は 東ドイツ国家人民軍には制式採用されませんでしたが、エジプトへの輸出が行われ、第四次中東戦争に投入されました。 その後、東ドイツからMPi-KMS S-1の製造機械等一式がエジプトへと送られ、エジプト国内での製造が開始されました。
1974年にエジプトとソ連の協力関係を断絶した後もMISR 自動小銃の製造は継続され、1980年代にはイラクや南アフリカ諸国等への輸出が行われました。 輸出モデルのセレクター表示はアラビア文字の代わりに「S-A-R」のアルファベット表示となっており、リア・サイトはメートル表示で最短戦闘距離がPの文字で示されていました。
【本個体の説明】
本品の機関部左側面にはシリアルNo. 5225560となっており、リア・サイト・ベース左側面には「CAL 7.62x39 mm.」の口径表示刻印が入っています。
レシーバー・カバーやボルト・キャリアのシリアルNo.は5560と打刻されており、リコイル・スプリング・ガイドのシリアルNo.は手書きにより560となっています。 ロア・ハンド・ガード右側面には「丸の中にK」のような刻印が打たれています。
本品は全体にやや使用感が見受けられ、レシーバーや銃身といった金属部は、小傷や擦れ、経年による褪色の他、一部に仕上げが落ちて金属の地肌が表れている箇所が見受けられるものの、大きな欠損等は見受けられず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 レシーバー・カバー後端の角に凹みが見られますが、割れなどは見られず脱着にも影響はありません。
木製のハンドガードについても線傷の他には、大きな割れ等は見られません。 アッパー・ハンド・ガードに僅かながたつきが見られますが、あまり気にならない程度のものです。 黒色の樹脂製グリップについては小傷や角部に僅かな摩耗が見られるものの、特筆すべき損傷は見られません。 マガジンの着脱やリア・サイトの調整、ストックの折り畳み/展開操作については問題なく行う事が可能です。 ストック展開時のがたつきも最小限です。 付属のマガジンは鉄製30連タイプで、小傷や擦れ、若干の表面錆痕が見られますが、大きな変形等は見受けられず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 尚、マガジン・スプリングは入っていません。 セレクター・レバーの切り替えは可能ですが、トリガーとの連動などは有りません。
ダミーのトリガー・テンションのある、ボルトが開いた状態で固定された新加工品です。 (YS)(TK)
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