- 国名:中華人民共和国
時代:冷戦期
種類:自動小銃
- 【五六式半自動小銃 について】
ソ連で1949年に採用されたシモノフ SKS カービンを中華人民共和国で生産した半自動小銃で、1956年に人民解放軍制式となりました。
ベースとなったシモノフ SKS カービンは、7,62mm×39弾 (M43弾) を使用する新しい小火器システムの一環として、1949年にソビエト軍によって制式採用された半自動小銃です。作動方式はガス圧利用式で、銃身上部にショート・ストローク式のガス・ピストンを備えており、ティルティング・ボルト方式の閉鎖機構を備えています。 弾倉は固定式で、弾倉内にはボルトを後退させた状態で本体上部からストリッパー・クリップを用いて10発装填が可能となっています。 弾倉底部の蓋は、ヒンジにより下方に開く事が可能で、弾倉内の弾薬を容易に取り出す事が可能です。 セーフティ・レバーは、トリガー・ガード内のトリガー後方に設けられています。 リア・サイトはUノッチ・タイプで、100mから1,000mまでの射距離に対応しています。 初期のSKS カービンの折り畳み式銃剣は、断面が十字型となったスパイク型でしたが、1950年頃にブレード型に変更されました。
SKS カービンは、7,62mm×54R弾を使用する従来のモシンナガン M1891/30 小銃やM1938 騎兵銃、M1944 騎兵銃の他、トカレフ SVT 1940 自動小銃の更新を目的としていました。 中間弾薬である7,62mm×39弾を使用する新しい小火器システムとしては、SKS カービンの他に、PPSh41およびPPS43 短機関銃の置き換えを目的としたAK (AK-47) や、軽機関銃のRPDも含まれていました。
セルゲイ・シモノフは、1940年に固定式弾倉を備えた新型の半自動カービンの開発を開始しました。 この設計は数種類のバリエーションが試作され、弾倉にはストリッパー・クリップを用いて5発または10発が装填可能でした。 シモノフが試作した半自動カービンは、1941年半ばには小規模生産が承認されましたが、ドイツ軍の侵攻により生産計画は大幅に遅延しました。 その後、1941年末にシモノフはこの半自動カービンの設計をスケール・アップする事により、半自動対戦車ライフルであるPTRSを設計しています。 第二次世界大戦戦後の1946年から1947年にかけて、シモノフが開発した半自動カービンは、ツーラ造兵廠で試験用に1000挺以上が製造され、その後、1949年にソ連軍に制式採用されました。 しかしながら、7,62mm×39弾を使用する新しい小火器システムの運用経験から、AK-47の方がSKS カービンよりも汎用性が高いと判断され、1955年にはSKSは後方部隊向けの装備に格下げされ、1956年にはソ連での生産が終了しました。 しかしながら、その後も二線級部隊等ではSKS カービンが1980年代後半から1990年代初頭まで使用され、一部はロシアの儀仗隊でも使用されています。
SKS カービンは主にツーラ造兵廠で1956年まで製造された他、イジェフスク造兵廠でも、1952年から1955年まで一部ツーラ製の部品を使用して生産が行われ、その後SKSの製造機械や未完成部品の多くが中国に売却されました。 最終的にソ連では、約270万挺のSKS カービンが製造されました。 1950年代には、SKS カービンの製造ライセンスは東ドイツや中国、ユーゴスラビアといった社会主義諸国にも提供され、東ドイツではカラビナー S、中国では五六式半自動歩槍 (半自動小銃)、ユーゴスラビアではM59としてライセンス生産が行われました。
五六式半自動小銃は、人民解放軍や武装警察において使用され、比較的早くにAKが登場したため活躍の場が少なかった本国ソ連のSKS カービン以上に使用され、中国軍用の他、共産援助品として多くが輸出されました。 また、本銃を基に民間向けのSKS カービンのコピー・モデルが製造されました。 木製の曲銃床やマガジンが着脱式でない点、射撃機能がセミ・オートマチック射撃のみである点など、その後のアサルト・ライフルより以前の設計思想を感じさせる銃ですが、折り畳み式の銃剣を備え、木製曲銃床の味を残した自動小銃であるという点から、アメリカ等ではスポーツ用途として現在でも根強い人気のある銃です。
【本ロットの説明】
本ロットはいずれも中国で製造された五六式半自動小銃です。 機関部の刻印内容や各部の仕様については、個体により異なる場合があります。
本ロットはいずれも適度な使用感が見受けられ、機関部や銃身といった金属部は、個体によりやや打ち傷や若干の経年による褪色の他、一部表面錆等が見られる場合がございますが、いずれも現状目立った欠損等は見受けられません。 木製銃床についても、個体によりやや打ち傷や線傷の他、若干のひびや一部僅かな欠けが見られる場合がございますが、大きな破損等は見られず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 リア・サイトの調整やクリーニング・キット用コンパートメントの蓋の開閉については問題なく行う事が可能です。 クリーニング・ロッドが付属いたします。
付属の銃剣は基部の見えない箇所で溶接により折り畳んだ状態で固定されており、起剣操作は出来なくなっています。 溶接加工は基部のネジごと行われているため、ネジの取り外しは出来なくなっており、無理にネジを回そうとするとネジ頭部が破損しますのでご注意ください。
ボルト・キャリアを閉じ、ボルトが後退した状態で固定された新加工品です。 (KK)
【その他の情報】
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