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US レミントン ニューモデル アーミー・リボルバー 過渡期型 (銃砲刀剣類登録証付古式銃、#16718) |
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価格(税込)
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登録証訂正終了まで非売品 |
商品番号
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【9849】 |
英 名
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US Remington New Model Army Revolver, Transitional Model |
種 類
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古式銃(登録証付)、東京店在庫品 |
国 名
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アメリカ合衆国 |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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367mm |
口 径
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11mm |
装 弾
数
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6発 |
在 庫
数
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登録証訂正終了まで非売品 |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【レミントン ニューモデル アーミー リボルバー (過渡期型) について】
レミントン ニューモデル アーミー リボルバーは、E. Remington and Sons社 (現在のレミントン・アームズ社) で1863 年から1873年まで製造されました。 南北戦争 (1861年-1865年) では同じシングル・アクションのパーカッション・リボルバーであるコルト M1851と共に主要拳銃として使用されました。 南北戦争時当初はM1860 アーミーが1860年に加わったこともあり、コルト製の拳銃が多く供給されていましたが、1864年のコルト社工場火災以後は、レミントン製リボルバーの北軍への供給量が最も多くなりました。 レミントン ニューモデルは、コルト製の物よりも耐久性に優れていた他、素早いリロードが可能でした。 製造されたモデルの内、.44口径で銃身長が8インチのモデルがアーミー、.36口径で銃身長が7.42インチのモデルがネービーと呼ばれました。 一見しただけでは、アーミーとネービーの区別は殆ど付かないほど、大きさに差がありません。 ニューモデル アーミー リボルバーは 122,000挺製造され、その内約15,000挺が民間市場に販売されて、大部分の銃は米国政府 (北軍) に納入されました。 民家市場に流れた品の多くが私物として南北戦争や、その後のインディアン戦争などでも使用されました。 そのため、ニューモデル アーミー リボルバーが軍用モデルと呼ばれる所以でもあります。
コルト社のパーカッション・リボルバーでは、銃身部分とフレーム部分がシリンダーを挟むように前後に分解出来る構造となっていましたが、レミントン M1858はシリンダーをまたいでフレームが一体になったソリッド・フレームで、銃身はフレームに容易には取り外せないようにネジ込み式となっていました。 この構造は現用銃と同様で、ソリッド・フレームの耐久性はコルト社製に比べ優れており、精度も良く好評でした。 もう一つの特徴は銃身下部のローディング・レバーの形状が長い三角形になっている事です。 この特徴的なレバーを下方に引き倒すとシリンダー軸が前方を引き出す事が可能となり、シリンダーを迅速に取り外せました。 この動作は当時のどのパーカッション・リボルバーよりも容易で、装填済みの予備シリンダーと交換する事によって、素早く射撃を再開できるようになっていました。 また、ローディング・レバーが三角形であるため、ホルスターに収める時も引っ掛かる恐れがない点で優れていました。
1856年にエリファレット・レミントン (Eliphalet Remington) の3人の息子が事業に加わり、社名が「E. Remington and Sons」となったレミントン社は、翌1857年に同社初のリボルバーであるレミントン-ビールス ポケット リボルバーの販売を開始しました。 これは、レミントン社の社員であったフォーディス・ビールス (Fordyce Beals) の設計に基づく小型のシングル・アクション式リボルバーで、口径は.31口径でした。
1856年にビールスは新型のリボルバーに関する特許を取得し、1858年にはシリンダー軸とローディング・レバー・システムの特許を取得しています。 この特許では、指掛け (Wing) 付きのシリンダー軸によりシリンダーをフレームに固定し、シリンダー軸は銃身下部に配置されたローディング・レバーによって保持され、レバーを下げた時のみフレームから引き抜く事が可能となっていました。 この特許に基づいて最初に製造されたのが.36口径のレミントン-ビールス ネービー リボルバーで、1860年末から1861年初頭にかけて量産が開始されました。 レミントン-ビールス ネービーは、シングル・アクション式の6連発リボルバーで、7 1/2インチのオクタゴン・バレルを備えていましたが、初期の生産品には約7 3/8インチ銃身の個体も存在しました。 さらにこの.36口径のネービー リボルバーに続いて、まもなく.44口径のアーミー モデルも登場しました。 レミントン-ビールス ネービーの生産が終了する1862年までに、およそ15,000挺が製造されましたが、大型のアーミー リボルバーは約2,000挺しか生産されませんでした。 その後レミントン-ビールス モデルは、ウィリアム・エリオットによる改良型であるM1861 (通称オールドモデル) により置き換えられる事となりました。
レミントン-ビールス モデルと、その後登場した改良型であるM1861 (オールドモデル) 及びM1863 (ニューモデル) にはいくつかの相違点が存在しており、最も顕著な違いは、背の高いスパー (指掛け) を備えたハンマー及び銃身基部のネジ部分がフレームにより隠れている点でした。 M1861 (オールドモデル) の生産が開始されると、これらの特徴は廃止されていき、フレームには切り欠きが設けられ、銃身基部のネジ部分が露出することで、発射時の汚れによる作動不良を防ぐ構造となりました。 また、ハンマーのスパーも低く改良され、破損のリスクが軽減されました。 さらに、シリンダー軸の固定方式も改良が行われ、ビールス・リボルバーでは、ローディング・レバーを下げる事で軸を引き抜く事が出来ましたが、M1861 (オールドモデル) ではレバー上部に切り欠きが追加され、レバーを上げた状態でもシリンダー軸を前方に引き出せるようになりました。 この改良は、レミントン社の技術者ウィリアム・エリオット (William Elliot) によって特許が取得されましたが、実用面では射撃時の反動によってシリンダー軸が前方にスライドすると、シリンダーがロックされてしまい、使用不能になるという問題が生じました。 この致命的な欠陥に対する修正策として、ローディング・レバーの内側に頭部が平坦なネジが追加され、シリンダー軸が前方へ移動しないように改修が行われました。結果的にはこの改修により、レバーを下げないとシリンダー軸が抜けない設計に戻り、ビールス・モデルと同じ構造へと回帰する事になりました。 レミントン-ビールス モデル及びM1861 (オールドモデル) の初期生産品には、シリンダーの後部に安全ノッチがなく、シリンダーの各チャンバー間でハンマーを安全に落とした状態で固定する事が出来ませんでした。 シリンダーのセーフティ・ノッチはM1861 (オールドモデル) の生産途中 (1862年後半) から追加されました。 また、M1861 (オールドモデル) のローディング・レバーはレミントン-ビールス モデルに比べて基部の三角形部分が大型化し、より頑丈なものとなりました。 その後、エリオット・タイプのローディング・レバーを廃止し、ローディング・レバーを下方に操作しないとシリンダー軸が抜けないようにした新型のローディング・レバーが導入され、上記のような改良が加えられたモデルは一般的にM1863 (ニューモデル) と呼ばれます。 尚、M1863 (ニューモデル) の開発はM1861 (オールドモデル) の製造と同時進行で進められており、1862年後半になると、M1861 (オールドモデル) にもシリンダー後部にセーフティ・ノッチが追加され、シリンダー軸の移動を防ぐ装填レバーが装備されるようになりました。
レミントン製の.44口径 アーミー・リボルバーは、基本的にはビールス・モデルから始まる共通のシリアルNo.体系で製造されており、M1861 (オールドモデル) とM1863 (ニューモデル) も同じ範囲内で番号が振られています。 ビールス・モデルとM1861 (オールドモデル) が同時に生産されていた時期や、M1861 (オールドモデル) とM1863 (ニューモデル) が同時に生産されていた時期が存在するため、シリアルNo.からモデル名を特定するのは困難ですが、概ね下記のシリアルNo.の範囲で分類が行われています。 ビールス・モデル (シリアルNo.1-3,000)、M1861 (オールドモデル、シリアルNo.3,000-22,000)、M1863 (ニューモデル、シリアルNo.15,000-約135,000) までとされていますが、シリアルNo.が10,000-22,000まではM1861 (オールドモデル) からM1863 (ニューモデル) までの過渡期とされ、この範囲ではオールドモデルとニューモデルのいずれの特徴も備えた個体が存在します。 そのため、レミントン ニューモデル アーミー リボルバーには一見しただけでは判らない細かいバリエーションが見られ、外観の形状は基本的には変わらないものの、銃身上面の刻印に複数のバリエーションが存在します。
ニューモデルの特徴を備えた最初期の生産品 (オールドモデルからニューモデルへの過渡期の生産品) では、銃身上部にオールドモデルで用いられていた1861年のウィリアム・エリオット (William Elliot) のパテントを示す「PATENTED DEC. 17, 1861 (一行目) / MANUFACTURED BY REMINGTON'S ILION, N.Y. (二行目)」の刻印がそのまま打刻されていましたが、その後、1858年のフォーディス・ビールス (Fordyce Beals) のパテント刻印に戻され、「PATENTED SEPT. 14, 1858 (一行目)」のパテント刻印と「E. REMINGTON & SONS. ILION. NEW YORK. U.S.A. (二行目)」のレミントンのメーカー・アドレス刻印が二行にわたり入るようになりました。 さらにその後、「NEW MODEL」のモデル名刻印が二行のアドレス刻印の右側に追加で打刻されるようになり、最終的には「NEW-MODEL」部分がアドレス刻印の下の三行目に打刻されるようになりました。 (KK Updated)
【本個体の説明】
本品は銃身上面に「PATENTED SEPT. 14, 1858」のパテント刻印と「E. REMINGTON & SONS. ILION. NEW YORK. U.S.A.」のレミントンのメーカー・アドレス刻印の二行にわたって打刻されており、「NEW MODEL」の刻印が入っていない、過渡期の刻印となっています。 各部の仕様は、基本的にニューモデルに準じたものとなっており、ローディング・レバーは下方に操作しないとシリンダー軸が抜けないタイプで、シリンダーについても後部にセーフティ・ノッチが追加されたタイプとなっています。 一行目のパテント刻印及び二行目のメーカー・アドレス刻印は、それぞれ前半部分がやや薄くなっています。 本品は、グリップを外した際に確認できるグリップ・フレーム左側面、銃身下部、トリガー・ガードを取り外した際に確認できるトリガー・ガード後部に、マッチした「16713」のシリアルNo.が入っています。 また、シリンダー後部に「E」、シリンダー側面や銃身後部右側面、フレーム右側面、ローディング・レバーに「S」、銃身後部左側面及びトリガー・ガード下面に「A」の刻印が入っています。 尚、本品のフロント・サイトは洋銀製で、アリ溝により取り付けられています (フロント・サイト基部は真鍮製となっています)。 また、本品のシリンダー軸は指掛け (Wing) がなく、滑り止めの溝が加工された物が取り付けられています。
本品の銃身やフレーム、シリンダーといった金属部は、全体に適度な時代が付いた良い雰囲気となっており、やや打ち傷や経年による褪色、若干の表面錆痕は見られるものの、目立っtあ欠損等は見られず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 グリップ・フレーム下部に手彫りにより「SIW」と読める文字が彫り込まれています。 真鍮製のトリガー・ガードについても同様に適度な時代が付いており、若干の打ち傷を除いて、現状目立った変形や腐食などは見られません。 木製 (ウォールナット製) グリップについては、やや打ち傷や線傷、表面の擦れの他、角の部分に一部痩せや若干の欠けが見られますが、グリップ・フレームへの取り付けはがたつきもなくしっかりとしています。
ローディング・レバーは左右にやや遊びが見られますが、操作については問題なく、前方に戻した際のキャッチもしっかりと掛かります。 作動については完全で、ハンマーを起こした際のハーフ/フル・コックはしっかりと掛かり、シリンダーも正常に回転します。 フル・コック位置でトリガーを引くと、ハンマーがスムーズに落ちます。 シリンダー軸を前方に引き抜いてのシリンダーの取り外しについても、問題なく行う事が可能です。 銃身内は銃口から銃身後部まで完全に抜けて (通って) おり、若干の表面錆は見られるものの、ライフリングは比較的はっきりと確認出来ます。 パーカッション・ニップルにはやや時代錆が見られるものの、現状目立った欠けや変形は見られず、概ね良好な状態が保たれています。 (MM)(KK)
【登録証情報】
(種別: 管打ち式銃砲、全長: 36.7cm、銃身長: 25.4m、口径: 1.1cm、銘文: 無銘)
【その他の情報】
昭和49年11月28日に京都府教育委員会で交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、可動する実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。※本品は登録証訂正まで非売品です。 本品は京都市あった日本トラフィック社が米国から輸入し、昭和49年11月28日の登録証交付後の僅か二週間後に本品の元オーナーの手に渡り、50年以上秘蔵されていた非常に生い品です。 個人的に作られたアタッシュケース型の収納箱と、復刻品ですが、当時レミントン用として使用されたものと同タイプのブレット・モールド (dual cavity bullet mold) 及びパウダー・フラスコが付属しています。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
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