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和製 六連発 バー・ハンマー トランジショナル・リボルバー (登録証付、在銘: 勝於易勝舎中 小原寿行作) |
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価格(税込)
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表示製作中 \3,300,000 |
商品番号
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【9768】 |
英 名
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Japanese Bar Hammer Transitional Revolver by Ohara Toshiyuki |
種 類
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古式銃(登録証付)、松本零士先生旧蔵品 |
国 名
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日本 |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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346mm |
口 径
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11mm |
装 弾
数
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6発 |
在 庫
数
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表示製作中 |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【和製 六連発 バー・ハンマー トランジショナル・リボルバー (登録証付、在銘: 勝於易勝舎中 小原寿行作)について】
本品は日本製で本体部分が砲金製、銃身が銅製です。 日本製としては珍しいバー・ハンマーのトランジショナル・リボルバーです。本品は在銘品で本体(機関部)下面の引金の左右に「勝於易勝舎中」「小原寿行作」の銘が見られます。幕末に作られた和製の洋式拳銃で在銘品は少なく、将来的な研究に役立つと思われます。
「小原寿行」は「平安住(現在の京都市)」の鉄砲鍛冶です。 「小原寿行」は「銘鑑」には載っていませんが、同じ平安住で「中嶋寿治」が唯一「平安住」として「全国鉄砲鍛冶銘地域別分類」P.233に掲載されており「先込三連管打短銃」とありますので、何らかの関係があると思います。 また弊社では「中嶋寿治」の二連銃も確認していますので、「平安住」と銘を切る鉄砲鍛冶と「連発銃」の関係はあると確信しています。
また銘の隣に「勝於易勝舎中」と彫られています。 別の「勝於易勝舎中」の個体には「東播」とあるので「勝於易勝舎中」は現在の「兵庫県の3市2町(明石市、加古川市、高砂市、稲美町、播磨町)からなる東播磨地域」にあったものと断言できます「勝於易勝舎中」の「勝於易勝」は中国古代の兵法書『孫子の兵法』に登場する言葉です。 「勝ち易きに勝つ」つまり「勝ちやすい戦に勝つ」という意味で、『孫子』では「戦が上手い人は派手な智謀や武勇による功績を讃えられることはなく、戦う前に勝てるとわかる敵に勝つ。戦いが上手い人は戦う前に勝利を目指して準備を行い、敵が負ける機会を逃さない。敗北する人は戦いを始めてから勝利を得ようとする。」という文脈で使われています。 そして「舎中」とは「家中」と同意語で「藩士」や「藩」そのものを表します。 『孫子』の日本伝来は古く、天平宝字4年(760年)には実戦に用いられた記録が残っています。また、集団戦が主体になってきた南北朝時代から一部の武将が『孫子』の兵法を取り入れていたことも伝えられています。 江戸時代に入ってから一層研究がさかんになり、多くの注釈本が記されました。 幕末期には松下村塾を開き、長州藩の兵学師範として志士に大きな影響を与えた吉田松陰が『孫子』を座右の書としていました。
推測となりますが「勝於易勝舎中」とは本銃が「『勝於易勝舎』という名前の組織」のことを示しているのかもしれません。 動乱の幕末期であれば『孫子』の一部を名前とする組織があったとしても不思議ではありません。 弊社で現時点での解釈は「(本銃の持ち主は)東播磨の勝於易勝舎の士」となります。残念ながら『勝於易勝舎』のような名前の組織は見つけられませんでしたが、この銘の真の意味するところが判れば本銃の来歴を知る大きな手掛かりになるでしょう。
銘文以外にも銃本体に多くの興味深い点があります。 幕末に雷管式銃砲が欧米から輸入されるようになってから、国内でも様々な構造の短銃が作られました。 本品は6本の銃身を束ねたような形の一体型鋳造製銃身で、その表面は石目地のようなザラザラした仕上げになっています。
欧米ではバー・ハンマー トランジショナル・リボルバーは引金を引くだけで自動的に銃身が回転し撃発/発射となりますが、本品はバー・ハンマーを指で持ち上げてコックし、同時に銃身が回るシングル・アクションになっています。日本製の単発洋式銃は構造的に単純で比較的現存数が多くありますが、トランジショナル・リボルバーは初めての入荷です。 和製のトランジショナル・リボルバーは通常一発目を発射した後は手で銃身を回転させて次弾を発射する構造になっています。 本品のような自動回転式の構造は複雑で当時の優秀な銃工でもこの仕組みを理解できる者は少なかったと思われます。 また内部構造は欧米のメカニズムではなく、歯車を用いた日本独自(鉄砲鍛冶が独自に考えた)のアイデアで作られており、欧米のトランジショナル・リボルバーには必ずあるシリンダー・ストップが当初から組み込まれていない構造になっています。特筆すべき点は、銃身後部の各パーカッション・ニップルに小さな鉄製の蓋が付いている点で、形状から撃鉄の代わりのバー・ハンマーは蓋を閉じた状態で蓋ごと雷管を叩いたと思われます。蓋には軽いテンションが掛かった真鍮製のバネが組み込まれており、雷管を蓋で覆う事によって雷管の脱落を防ごうとしたのではないでしょうか。 新兵器を作るにあたって試行錯誤した幕末期の鉄砲鍛冶の姿が目に浮かびます。(MM)
【本個体の説明】
真鍮製の本体は非常に良い時代色が出ており、オリジナルの状態で永年保管された事が分かる貴重な状態です。 品質も丁寧な手作りであることが判ります。 時代的にはメカニズムの技術やネジなどの小部品の出来の良さから、かなり熟練した洋式銃製造の経験が豊かな銃工によって幕末期に作られた品でしょう。 ダブル・アクションのみの構造で、作動は完全です。
木製グリップは良質な材質で傷も殆ど見られず、当時の艶も完全に残っています。 グリップは取り付けのガタつきも見られない完全な品です。グリップには輪束穴があります。
【登録証情報】
(種別: 管打ち式銃砲、全長: 34.6cm、銃身長:17.6cm、口径:1.1cm、銘文: 勝於易勝舎中 小原寿行作 [六連発]))
【その他の情報】
平成7年8月17日に兵庫県教育委員会で交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、可動する実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。漫画家の松本零士先生の旧蔵品です。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
※本コメントは現在作成中です。 後日、加筆/訂正が行われる可能性がございます。 |
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