 |
|
|
|
 |
和製 コルト ドラグーン・タイプ リボルバー (銃砲刀剣類登録証付古式銃、在銘: 矢㙒長守造于秌巛��舎、#無) |
 |
|
|
|
|
|
|
|
|
▲クリックで拡大画像をご覧いただけます。
Copyright© Chicago Regimentals Co. , Ltd. All Rights Reserved. |
|
価格(税込)
|
SOLD OUT |
|
商品番号
|
【9756】 |
|
英 名
|
Japanese made Colt Dragoon type Revolver |
|
種 類
|
古式銃(登録証付)、東京店在庫品、Curio Magazine 記事候補、松本零士先生旧蔵品 |
|
国 名
|
日本 |
|
時 代
|
第一次大戦前(〜1914) |
|
全 長
|
354mm |
|
口 径
|
11.5mm |
|
装 弾
数
|
6発 |
|
在 庫
数
|
SOLD OUT |
|
画像について
|
画像は現物です。 |
|
コメント
|
【和製 コルト ドラグーン・タイプ リボルバーについて】
本品は日本製で、金属部分が全て鉄製のコルト ドラグーンとコルト ネービーの中間ほどの大きさで銃身部分に火縄銃の面影を多く残した非常に珍しいリボルバーです。
幕末に雷管式銃砲が欧米から輸入されるようになってから、国内でも様々な構造の単発短銃が作られました。 しかしながら、リボルバーまでは模作できず、現存品は殆ど存在しません。 僅かに博物館や個人の収蔵品に見られるのみです。 リボルバーはドンドル銃などの単発拳銃に比べ遥かに構造が複雑で、フレームやシリンダーは従来の火縄銃を作る技術とは全く異なっており、優秀な鉄砲鍛冶でも模作は非現実的でした。
幕末の嘉永7年(1854年)のペリー来訪の際、20挺 (挺数については諸説あり) のコルト製リボルバーが献上された記録があります。 また大槻盤渓 (おおつきばんけい) という、江戸後期から幕末にかけて活躍した漢学者がペリー来航の様子を詳細に描いた絵巻「金海奇観 (きんかいきかん)」にはペリーが乗ってきた船の図と共にコルトM 1851 ネービー リボルバー 初期生産型 (シリアルNo.8367) が緻密に描かれた図が残っています。 その事から、コルト型のリボルバーの存在が1854年には日本に伝わっていたのは間違いありません。 しかしながら、1865年に終結した米国南北戦争の余剰兵器が日本に輸出されてるようになってからは、自国(日本)でコルト型だけではなくリボルバーを模作する意味は全くありませんでした。その様な状況下においても、ごく少数ながらリボルバーの国産が行われました。 本品はその中の一挺です。
本品は在銘品で、グリップを外したグリップ・フレームの内側(メイン・スプリングがネジ止めされている場所)に「矢㙒長守(やの ながもり)造于秌巛��舎」の銘が切られています。 「矢㙒長守」は土佐鉄砲鍛冶の一人で、「全国鉄砲鍛冶銘鑑」P.291及び「全国鉄砲鍛冶銘地域別分類」P.295に土州佐川住と掲載されています。
本品の銘に刻まれた「矢㙒長守造于秌巛��舎」の文字は「矢㙒長守が秌巛��舎(という鍛冶場)において造る」という意味を表していると思います。まず、「造于」は「〜において造る」という意味を表します。
「秌巛��舎」の四文字は判読が難しく「秌」は「秋」、「巛」は「川」の異体字なので「秌巛��舎」は「秋川��舎(アキカワカシャ)」と書き換えられ、「秌巛」は「秋川」という地名なのではないかという推測の下調査しました。 現在の東京都の多摩地区に「秋川」という川がありますが、「矢㙒長守」は土佐鉄砲鍛治ですので関係はないと思われます。 「矢㙒長守」の地元の土佐や四国では同名の川や地名は見つけられませんでした。 また「��舎」についても断定は出来ませんが、「��」は「カ」と音読みし「熱い」「焼く」「乾く」「輝く」という意味を持つ漢字で、さらに「鍛冶」が中世までは「��冶」と書き表していたことから「��舎」とは「鍛冶屋」か「鍛冶場」を表していると推測しました。
弊社の解読した銘文の意味が正しいのかは現時点では不明ですが、鉄砲鍛治銘は銘鑑などで確認することができても付随する情報が明確にならない場合が多いです。 それらが解明できれば銃が作られた背景などが判り興味深いと言えるでしょう。
本品は銃身を除きコルト社の製品を模した形状になっています。 しかしながら、銃身は一転和製の趣きがあります。 先目当は非常に小さい三角形で、元目当は火縄銃のものと同じ「片富士形」です。 銃身基部はコルト ドラグーンなどと同じ角ばった八角形のようですが、大きな違いはドラグーンは銃身基部を境にハッキリと段差を設けて銃身が丸銃身(ラウンド・バレル)になっていますが、本品は徐々に丸くなっています。 更にキャノン・バレルと呼ばれる銃身先端 (銃口周り) が古い大砲のようにリブが付いた形になっています。 火縄銃に例えるなら丸柑子になっています。 銃身の下にはコルト型のローディング・レバー(ラマー)が付いています。銃身を固定するウェッジの取付方法が日本独特で一種の留め具をネジ留めしてウェッジを固定してあります。 この方法は他の和製コルト型リボルバーにも見られます。 また和製リボルバーの例に漏れず、鉄製のトリガー・ガードは小振りな物になっています。 銃把(グリップ)は小振りで、グリップ・パネルはコルト社と同じワンピース型の木製です。 銃把下部(グリップ・エンド)にはしっかりとしたランヤード・リングを備えています。
【本個体の説明】
本品の銃身やフレーム、シリンダーといった金属部は、経年による褪色や時代錆の他、一部に表面錆痕が見受けられるものの、現状目立った欠損等も見られず、総じてしっかりとした状態が保たれています。 銃身やフレームのエッジについてもはっきりとしており、和製でありながらしっかりと作られた印象を受けます。 明るい色合いの木製グリップについては、当たりなどの傷も比較的少なく、現状目立った割れや欠け等も見受けられず、フレームへの取り付けについてもがたつきもなくしっかりとしています。
作動については完全で、ハンマーのハーフ/フル・コックは問題なく掛かり、フル・コック位置でトリガーを引くとハンマーがスムーズに落ちます。 コルト系のオープン・トップ構造を持つリボルバーに多く見られる銃身とフレームのガタつきについては、本個体では殆ど見られません。 ローディング・レバーについては、折り畳んだ際のキャッチもしっかりと掛かります。 銃身内は銃口から銃身後部まで完全に抜けて (通って) います。 シリンダーのパーカッション・ニップルについても、やや時代錆や若干の打ち傷が見られるものの、現状目立った変形や欠けは見られず、比較的しっかりとした状態が保たれています。
和製であると断言できるコルト・タイプのリボルバーは、弊社でも松本零士先生のコレクション以外では一挺見ただけで、松本先生のコレクションだからこそ世に残ったとも言えるでしょう。 幕末日本における銃砲製造技術の粋を集めた逸品であり、当時の鉄砲鍛冶が新技術の吸収にかけた意気込みを垣間見る事ができます。 国内銃砲史を語る上でも欠かせない貴重な一挺です。
【松本零士先生と和製 コルト ドラグーン・タイプ リボルバー】
松本零士先生著の「零士のメカゾーン」P.226に描かれた「和製 コルト ドラグーン・タイプ リボルバー」そのものです。 コルトを模作した他の銃とは異なる「コルト ドラグーンに火縄銃のテイストが加味された」形状が特徴です。 同書では本銃のイラストと共に興味深い解説が添えられており、本銃は「コルト・ドラグーン 改：松本零士ver.」と命名されています。
松本零士先生はWikipediaにも書かれているほど「古式銃蒐集家」としては有名で、零士先生ファンには見逃せない一挺です。 更に本品は澤田平氏著「日本の古銃」のP.184に写真が載っている所載品です。
【登録証情報】
(種別: 管打ち式銃砲、全長: 35.4cm、銃身長: 18.7cm、口径: 1.15cm、銘文: 無銘)
【その他の情報】
令和5年8月10日に東京都教育委員会で交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、可動する実物の古式銃です。 漫画家の松本零士先生の旧蔵品です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
 |
|
 |
| |
