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【TKS/D】和製 ドラグーン タイプ 六連発 リボルバー (銃砲刀剣類登録証付古式銃) new
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価格(税込)
 SOLD OUT
商品番号
 【9649】
英  名
 Japanese-made Colt Dragoon Type 6 shot Revolver
種  類
 古式銃(登録証付)、東京店在庫品、【TK】、松本零士先生旧蔵品
国  名
 日本 / アメリカ合衆国
時  代
 第一次大戦前(〜1914)
全  長
 353mm
口  径
 11mm
装 弾 数
 6発
在 庫 数
 SOLD OUT
画像について
 画像は現物です。
コメント
 【和製 ドラグーン タイプ 六連発 リボルバーについて】
本品は日本製で、金属部分が全て鉄製の非常に珍しいコルト ドラグーン タイプのリボルバーです。
幕末に雷管式銃砲が欧米から輸入されるようになってから、国内でも様々な構造の単発短銃が作られました。 しかしながら、リボルバーまでは模作できず、現存品は殆ど存在しません。 僅かに博物館や個人の収蔵品に見られるのみです。 リボルバーはドンドル銃などの単発拳銃に比べ、遥かに構造が複雑で、フレームやシリンダーは従来の火縄銃を作る技術とは全く異なっており、優秀な鉄砲鍛冶でも模作は非現実的でした。

幕末の嘉永7年(1854年)のペリー来訪の際、20挺 (挺数については諸説あり) のコルト製リボルバーが献上された記録があります。 また大槻盤渓 (おおつきばんけい) という、江戸後期から幕末にかけて活躍した漢学者がペリー来航の様子を詳細に描いた絵巻「金海奇観 (きんかいきかん)」が現存しています。 その絵巻にはペリーが乗ってきた船の図と共にコルトM 1851 ネービー リボルバー 初期生産型 (シリアルNo.8367) が緻密に描かれた図が残っています。 その事から、コルト型のリボルバーの存在が1854年には日本に伝わっていたのは間違いありません。 しかしながら、1865年に終結した米国南北戦争の余剰兵器が日本に輸出されてるようになってからは、自国(日本)でコルト型だけではなくリボルバーを模作する意味は全くありませんでした。
その様な状況下においても、ごく少数ながらリボルバーの国産が行われました。 本品もその中の一挺です。

本品の原型となったコルト M1848 ドラグーン リボルバーは、コルト ウォーカー リボルバーの後継として1848年に発売された、.44口径の管打ち式シングル・アクション・リボルバーです。
前身となったコルト ウォーカー (ウォーカー・コルト) リボルバーは、サミュエル・コルトがテキサス・レンジャーのサミュエル ・ハミルトン・ウォーカー大尉からの書簡による依頼に基づいて、コルト パターソン リボルバーの設計を基に1846年に開発した、.44口径 6連発の軍用リボルバーです。 コルト ウォーカー リボルバーは、1847年に約1,100挺のみが製造されましたが、その内約1,000挺が米国戦争省からの受注であり、他に約100挺が民間市場向けとして生産されました。 コルト社は軍との契約を履行する為、イーライ・ホイットニー社に生産を委託しました。 コルト ウォーカーのシリンダーにはウォーカーの叙述に基づき、「ウォーカーズ・クリークの戦い」と呼ばれる1844年に発生したテキサス・レンジャーとインディアンの戦闘場面が入っていました。 この戦闘は、テキサス・レンジャーの部隊全体がコルト製リボルバーを戦闘で使用した最初の事例として知られています。 コルト ウォーカーは当時としては非常に強力なリボルバーでしたが、極めて大型かつ重量が重かった点に加え、シリンダーの破裂事故の頻発やローディング・レバーの固定機構が不十分であるといった欠点がありました。
オリジナルのコルト ウォーカーの銃身長は9インチでしたが、その後まもなく「ホイットニービル・ハートフォード ドラグーン (もしくはトランジション・ウォーカー)」と呼ばれる、銃身長を7 1/2インチに短縮した改良モデルが約240挺製造されました。 ホイットニービル・ハートフォード ドラグーンは、コルト ウォーカーとコルト M1848 ドラグーンの間に製造された過渡期のモデルであり、全体的な仕様はコルト M1848 ドラグーンに近いものとなっていますが、コルト ウォーカーの残余部品を使用して生産されました。 そのため、その後のM1848 ドラグーンとは異なり、トリガー・ガードの後端がグリップ側に傾斜して突出した形状となっているのが特徴です。 その後、1848年には後継となるコルト M1848 ドラグーン リボルバーが登場しました。 コルト M1848 ドラグーンでは、ホイットニービル・ハートフォードと同様に、7 1/2インチの銃身を備えており、シリンダーが2 7/16インチから2 3/16インチに短縮されて装填可能な装薬量が60グレインから50グレインまで減らされた事により、シリンダーの破裂の可能性を低減していました。 また、発射時の反動でローディング・レバーが下方に落ちてしまうのを防ぐ為、ラッチが追加されるなどの改良が行われています。 コルト M1848 ドラグーンには、製造時期に応じて大きく分けて1st Modelから3rd Modelまでの3種類のモデルが存在しています。

1st Model (1848-1850)
・生産数: 約7,000挺 (シリアルNo.レンジ: 概ね1341〜8000)
・トリガー・ガードはスクエア・バックと呼ばれる後部が角張った形状
・トリガー・ガード後部の傾斜がなくなり、バック・ストラップ、フレーム、トリガー・ガードの接線が一直線となる
・基本的には縦型のローディング・レバー・ラッチを備える (水平型も少数存在)
・シリンダー・ストップ (ボルト) の形状は楕円形
・初期の個体を除き、シリンダー後部の各ニップル間に合計6本のセーフティ・ピンを備える
・ハンマーの後部にローラーを備えない

2nd Model (1850-1851)
・生産数: 約2,700挺 (シリアルNo.レンジ: 概ね8000〜10700)
・トリガー・ガードはスクエア・バックと呼ばれる角張った形状
・シリンダー・ストップ (ボルト) の形状が長方形に変更
・シリンダー後部の各ニップル間に合計6本のセーフティ・ピンを備える
・ローディング・レバー・ラッチは縦型と水平型が存在する
・シリアルNo.が概ね10000以降の個体では、メイン・スプリングがV字型のタイプから板状となり、取り付け方法が変更されると同時に、ハンマー後部にローラーが追加される
・トリガー・ガードは下方に向かって幅広となる従来の形状から変更

3rd Model (1851-1861)
・生産数: 約10,500挺 (シリアルNo.レンジ: 概ね10200〜19600 ※オーバーラップ有り)
・銃身長は7 1/2インチ及び8インチが存在
・トリガー・ガードはスクエア・バックから後部が丸い形状に変更
・シリンダー後部の各ニップル間に合計6本のセーフティ・ピンを備える
・ローディング・レバー・ラッチは縦型と水平型が存在する
・メイン・スプリングは板状が標準で、ハンマー後部にローラーを備えている
・ショルダー・ストック取り付け可能な個体では、銃身に折り畳み式のリーフ・サイトを備えた個体も存在 (※リア・サイトとして使用するハンマーのVノッチは残されている)
・シリアルNo.が概ね13000以降の個体では、バレル・ラグ右側面のローディング・カットアウトが面取りされて拡大

本品はバレル・ラグ右側面のローディング・カットアウトが面取りされている点などから、最後期型の3rd Modelの内、1853年頃以降に製造されたシリアルNo.が概ね13000以降の個体を参考に製造された品と考えられますが、銃身長は6 1/2インチとオリジナルに比べて短くなっています。 口径は実測11,8mm (約.46口径) となっており、銃身にはオリジナルと同じく7条のライフリングが元々浅く施されており、現状では殆ど見えなくなっています。 本品には各部に日本製である事を示唆する特徴が見られます。 最も特徴的なのは真鍮製のフロント・サイトで、火縄銃等の和銃に見られるような片富士形に近い形状となっています。 銃身基部やローディング・レバー、シリンダー、フレーム、ハンマー、トリガー・ガードといった鉄部には、欧米製等とは異なる趣の、ドンドル銃に見られる物と同様の和風の唐草文様の彫刻が施されています。 グリップのフロント/バック・ストラップは、オリジナルに比べてかなり幅広な形状となっています。 一見樹脂製のように見える黒色のグリップは黒檀製と思われ、幅広のフロント/バック・ストラップの形状に合わせて薄型の形状となっています。 また、バレル・ウェッジ上面には漢字で「上」の文字が彫られています。 トリガー・ガードは鉄製で、オリジナルに比べてやや小振りなものとなっています。 また、トリガーがオリジナルに比べて前方に大きく傾斜した形で取り付けられているのも外観上の特徴となっています。 (KK)

【本個体の説明】
本品は適度に時代が付いた良い雰囲気となっており、銃身やフレーム、シリンダー、トリガー・ガードといった鉄部はやや時代錆が表れ、一部に表面錆痕が見られるものの、大きな欠損等は見られず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 黒檀製と思われる木製グリップについては、左側面のグリップ基部や下部付近に若干の欠けが見受けられるものの、グリップの取り付け自体はがたつきもなくしっかりとしており、表面のチェッカリングについても、摩耗は比較的少なくなっています。
作動については完全で、和製としては珍しくハンマーを起こした際のハーフ/フル・コックはしっかりと掛かり、トリガーを引くとハンマーがスムーズに落ちます。 銃身とフレームの取り付けには、コルト系リボルバーの持病とも言える僅かな遊びが見られますが、あまり気にならないレベルのものです。 ローディング・レバーは左右にやや遊びが見られますが、機能的には正常で、前方に畳んだ際のキャッチもしっかりと掛かります。 銃身内は銃口から銃身後部まで完全に抜けて (通って) おり、やや表面錆は見られるものの、ライフリングもかろうじて確認できます。 シリンダーのパーカッション・ニップルにはやや表面錆痕は見られるものの、現状目立った欠けや変形等は見られず、火穴も抜けています。

【「明治二一年 九一○ 長野縣」について】
本品の銃身基部左側面には「明治二一年 九一○ 長野縣」の刻印が入っています (「長野縣」部分は非常に薄くなっており、判読がやや難しくなっています)。 これは「壬申刻印」に相当する刻印で、古式銃の一種の戸籍番号に相当します。
明治4年に明治陸軍は主力小銃の統一化を図る為、旧藩に残る銃砲の種類、挺数の把握が急務となりました。 翌明治5年 (1872年、壬申) 1月から、太政官布告第28号第五則の「銃砲取締規則」によって、私蔵されていた銃砲の「我が国初の管理統制」が始まりました。 廃藩時に旧藩は旧家臣に軍用銃を下付した事例が多く見られ、旧士族の家には一挺の軍用銃があったとも言われています。 それらの銃はその後市中に大量に出回り私蔵されていました。 銃砲取締規則ではこれらの私蔵されていた銃砲について、管轄庁 (東京と大阪は武庫司) に持参して改刻印式によって番号、官印を受ける (これが明治5年度であれば壬申刻印と番号) 事が義務付けられました。 同時に管轄庁は同人名と番号を管轄鎮台に届け出て、鎮台より武庫司にそれらが提出される仕組みになっていました。 この調査は明治20年代頃まで銃砲調査が行われましたが、明治5年 (1872年=壬申) の調査が最も大々的に行われ、今日この種類の刻印の内90-95%が壬申の年に行われた事から、古式銃に打たれた漢字の刻印をまとめて「壬申刻印」と呼ばれています。 本品は「明治二一年 九一○ 長野縣」の刻印が入っている事から、明治21年に長野県に届け出が行われた品である事が判ります。

本品は漫画家の松本零士先生のコレクションの中の一挺です。 松本先生は本銃以外にも和製のコルト系リボルバーを複数挺お持ちでしたが、本品はその中でも最もオリジナルに近い工作精度で作られた品です。 しかしながら、オリジナルのコルト製の完全な模倣というわけではなく、フロント・サイトやトリガー・ガード、フロント/バック・ストラップにはオリジナリティが感じられます。 幕末日本における銃砲製造技術の粋を集めた逸品であり、当時の鉄砲鍛冶が新技術の吸収にかけた意気込みを垣間見る事ができます。 国内銃砲史を語る上でも欠かせない貴重な一挺です。 (KK)

【登録証情報】
(種別: 管打ち式銃砲、全長: 35.3cm、銃身長: 16.7cm、口径: 1.1cm、銘文: 無銘、備考: 明治二一〇九一〇□□)

【その他の情報】
東京都教育委員会で交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、可動する実物の古式銃です。 漫画家の松本零士先生の旧蔵品です。 無可動実銃ではありません。

古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。

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