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オランダ M1842 管打式歩兵銃 (銃砲刀剣類登録証付古式銃) |
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価格(税込)
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価格調整中 |
商品番号
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【9633】 |
英 名
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Dutch M1842 Percussion Infantry Rifle |
種 類
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古式銃(登録証付)、単発、東京店在庫品、松本零士先生旧蔵品 |
国 名
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オランダ |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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1,385mm |
口 径
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17mm |
装 弾
数
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単発 |
在 庫
数
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価格調整中 |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【オランダ M1842 管打式歩兵銃 について】
オランダで1842年に採用された前装管打式の歩兵銃で、元々はフランス軍が1670年に採用したフリント・ロック式小銃を1777年にオランダ軍が採用したモデルを原型としています。 オランダでは19世紀に入ってフリント・ロックの撃発機構に代わってパーカッション・ロックが採用され、その後前装管打式滑腔銃のマイナー・チェンジが何度か行われましたが、基本的には同じような形状をしており、一部には正式なモデル名を持たない品も存在します。 また、当初からパーカッション式として製造されたM1842の他に、1815年型のフリント・ロック式マスケットを1841年にパーカッション式に改造したM1815/41と呼ばれるモデル等も存在します。
オランダ軍用の管打式小銃の特徴として、パーカッション・ニップルが取り付けられる薬室右上部が補強の為に盛り上がっており、これをコピーした和製ゲベール小銃の多くも同様の形状となっています。
当時の日本では同じパーカッション式でも、ライフリングのない前装滑腔銃をゲベールと呼称し、ライフリングのある前装施条銃は使用弾薬によって当時はミニエー銃、またはエンピール銃 (=エンフィールド銃)、鳥羽銃 (鳥羽=タワー、タワー刻印が入ったエンフィールド銃) と一般的に呼ばれました。 これらの銃は文久年間 (1861-64年) 頃に輸入されましたが、形状が良く似ていたので日本では混同されており、はっきりとエンフィールドとミニエーの違いを区別するようになったのは慶応三年 (1867年) 頃と言われています。 (MM)
【本個体の説明】
本品は幕末に日本で作られた和製ゲベール銃の原型になった品です。 国内に現存する和製ゲベール銃の殆どが本個体と殆ど変わらない形状になっており、その意味でも原型となったオリジナルのモデルは貴重となっています。 本品は前装式滑腔銃で、銃身が約1,000mmと長い、3バンドの歩兵銃型です。 本品にはモデル名を示す刻印は入っていませんが、銃身を外した際に確認出来るパーカッション・ニップル取り付け基部の下部に「T」の刻印が入っている他、トリガー・ガード前方に「S」、ハンマー裏側にアラビア数字の「2」が確認出来る事から、和製ではない事が判ります。 また、銃身前部の下部には着剣用の突起が設けられています。 本品の製造国は現時点では不明ですが、当時はオランダ軍用であってもスイスやフランス同様に銃器製造の先進国であったベルギーで製造された品も多く存在します。
本品は全体に適度な時代が付いた良い雰囲気となっており、銃身やサイド・ロックといった金属部は、やや打ち傷や時代錆、表面錆痕等は見られるものの、目立った欠損等は見られず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 木製銃床についても、やや打ち傷や線傷は見られるものの、現状大きな破損等は見られません。 傷み易いバット・プレートについても、やや時代錆や表面錆痕は見られますが、目立った変形等は見られず、銃床への取り付けについてもがたつきもなくしっかりとしています。
作動については完全で、ハンマーのハーフ/フル・コックについては問題なく機能しています。 フル・コック位置でトリガーを引くと、ハンマーがスムーズに落ちます。 銃身内は銃口から銃身後部まで完全に抜けて (通って) おり、火穴も抜けています。 パーカッション・ニップルについても、現状大きな欠けや変形等は見られません。 鉄製のさく杖が付属致します。
【「明治第千七百六十ニ番 度會縣」刻印について】
本品のバット・ストック左側面には「明治第ニ千三百五十一番 度會縣」の刻印が確認出来、これは壬申刻印に相当する検査刻印と考えられます。
「壬申刻印」とは古式銃の一種の戸籍番号に相当します。 明治4年に明治陸軍は主力小銃の統一化を図る為、旧藩に残る銃砲の種類、挺数の把握が急務となりました。 翌明治5年 (1872年、壬申) 1月から、太政官布告第28号第五則の「銃砲取締規則」によって、私蔵されていた銃砲の「我が国初の管理統制」が始まりました。 廃藩時に旧藩は旧家臣に軍用銃を下付した事例が多く見られ、旧士族の家には一挺の軍用銃があったとも言われています。 それらの銃はその後市中に大量に出回り私蔵されていました。 銃砲取締規則ではこれらの私蔵されていた銃砲について、管轄庁 (東京と大阪は武庫司) に持参して改刻印式によって番号、官印を受ける (これが明治5年度であれば壬申刻印と番号) 事が義務付けられました。 同時に管轄庁は同人名と番号を管轄鎮台に届け出て、鎮台より武庫司にそれらが提出される仕組みになっていました。 この調査は明治20年代頃まで銃砲調査が行われましたが、明治5年 (1872年=壬申) の調査が最も大々的に行われ、今日この種類の刻印の内90-95%が壬申の年に行われた事から、古式銃に打たれた漢字の刻印をまとめて「壬申刻印」と呼ばれています。
本品には「明治第ニ千三百五十一番 度會縣」の刻印が打刻されている事から、本品が明治5年以降に度會縣 (度会県) で同様の検査を受けた事を示していると思われます。 度会県 (わたらいけん) は、1872年1月2日 (明治4年11月22日) に伊勢国・志摩国・紀伊国の一部を改めて設置された県で、1876年 (明治9年) に三重県に編入されました。
本品は漫画家の松本零士先生のコレクションの中の一挺です。 (KK)(TK)
【登録証情報】
(種別: 管打ち式銃砲、全長: 138.5cm、銃身長: 100.3cm、口径: 1.7cm、銘文: 無銘)
【その他の情報】
令和5年8月10日に東京都教育委員会で交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、可動する実物の古式銃です。 漫画家の松本零士先生の旧蔵品です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
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