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傍装雷火銃 三匁五分馬上筒、鯉ノ滝登リ図葵紋 (銃砲刀剣類登録証付古式銃、壬申 武庫司) |
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価格(税込)
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\2,970,000 |
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商品番号
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【9623】 |
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英 名
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Japanese Pill-lock Pistol, invented by Kyousuke Katai |
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種 類
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古式銃(登録証付)、単発、東京店在庫品、✕、松本零士先生旧蔵品、大刀剣市 |
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国 名
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日本 |
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時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
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全 長
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620mm |
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口 径
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13mm (実測) |
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装 弾
数
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単発 |
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在 庫
数
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限定1品 |
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画像について
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画像は現物です。 |
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コメント
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【傍装 (ぼうそう) 雷火銃 三匁五分馬上筒、鯉ノ滝登リ図葵紋 (無銘) について】
信州松代の銃工で発明家でもあった片井京助直徹が文政年間に製作した早打鉄砲を嘉永年間に更に発展させて考案したと言われる、雷粒薬を使用して撃発を行う雷火銃の一種です。
銃身右側面には特徴的な真鍮製の雷粒ケースが設けられており、ケース先端部分を後方に押し込む事により火蓋が開き、雷粒ケース内から雷粒が火皿に入る構造となっています。特殊な 火蓋はスプリングのテンションにより軽く閉じられる構造となっており、内部には撃針が設けられています。 発射時には撃鉄が火蓋の上面を叩くことによって火蓋内部の撃針が雷粒を撃発する構造となっています。 本銃には他にも迅速な連続射撃を行う為の工夫が随所に見られ、撃鉄は銃把右側面に設けられた板状のレバーを押し下げる事により、グリップから手を放す事なくコッキング操作を行う事が可能となっています。 また、銃口部は特殊な漏斗型となっており、弾薬を迅速に装填する事が可能となっている他、銃口先端下部には回転式の真鍮製かるか (さく杖) が取り付けられています。 かるかは先端を折り曲げてループさせる事により掴みやすい形状となっている他、 蝶番によって銃身先端部に固定されており、馬上等で使用する際の紛失を防いでいるものと思われます。
本品は全長が620mm(銃身長365mm)の両手で構える馬上筒(騎兵銃)タイプで、銃床左側面にはスライド式のサドル・リングが設けられています。 銃身は薬室と銃口付近が広がった丸銃身で、銃身上部には鯉ノ滝登リ図の彫りと葵紋、そして花押が入っています。 銃身は二箇所の目釘座によって銃床に取り付けられています。 口径が実測13mmですが装填をしやすいように銃口部がやや広がった(二重になった)丸柑子になっています。 先目当は杉形、元目当は千切透しとなっており、引き金は一般的なアールのついた三角形ですが、洋風の用心金の付いています。 (MM)
【本個体の説明】
本品の銃身は一部に若干の表面錆や僅かな朽ち込み痕は見受けられるものの、目立った破損や欠損等は見受けられず、比較的良好な状態が保たれています。 銃身内は銃口から銃身後部まで抜けています。 銃床については若干の小傷や線傷は見受けられるものの、大きな破損や欠損は見受けられず、全体に良好な状態が保たれています。 銃床の強度的にはしっかりとした状態が保たれています。 銃床下部の目釘による固定穴及び銃床の目釘穴の位置は二箇所とも一致しています。 真鍮製の目釘が一本付属しています。 真鍮製雷粒ケース、芝引金、引金、桜花金具とカルカの挿入口覆以外の金物は全て武骨な鉄製で時代錆は出ていますが、かえって速射性を持たせた軍用筒のイメージが強い纏まった外見をしています。 銃身後部上方に壬申の刻印「壬申 武庫司」の刻印が入っています。
壬申 (じんしん) とは干支の一つで、明治5年 (1872年) を表します。 明治5年 (1872年) 一月に太政官布告第28号第五則の「銃砲取締規則」によって私蔵されていた銃砲の「我が国初の管理統制」が始まりました。 廃藩時において旧藩は旧家臣に軍用銃を下付けする事が多く、旧士族の家には一挺の軍用銃があったとも言われています。 それらが大量に市中に出回り私蔵されていました。 それらの銃砲は管轄庁 (東京と大阪は武庫司) に持参して改刻印式によって番号、官印を受ける (これが明治5年度であれば壬申刻印と番号) 事を義務付けました。 同時に管轄庁は同人名と番号を管轄鎮台に届け出て、鎮台より武庫司にそれらが提出される仕組みになっていました。 その際の刻印が「壬申刻印」です。 火縄銃は基本的に「壬申刻印」は打たれていませんが、中筒以上の口径は「壬申刻印」の対象になりました。 本品は口径が13mmで中筒の口径ではありませんが、当時(明治時代初期)でも武器としての性能が認められたので壬申登録の対象になったと思われます。
特徴的な雷粒の装填操作は行う事が可能ですが真鍮製(蓋は黒檀系の木製)であることから非常にデリケートな機構ですので、慎重な取り扱いをお願いします。 撃鉄を起こすためのレバー操作については鉄製ですので強度的にも問題なく、撃鉄を起こした状態で引金を引くと撃鉄が勢い良く落ちます。 連動している火蓋などの作動は問題なく行う事が可能です。 銃身内は銃口から銃身後部まで抜けて (通って) おり、火穴も抜けています。 尾栓は歴史的価値を考慮して無理な力は加えておらず、尾栓の脱着確認は行っていません。
本品は国内に現存する和銃の中でも特に珍しい品で、その特殊な雷粒装填システムも現状では作動している非常に興味深い品です。 無銘(傍装雷火銃は基本的には無銘です)ですが片井京助直徹の作に間違いない品です。 他の火縄銃と比べ片井京助のアイデアが随所に見られる希少な品です。 東京店在庫品 (MM)
*(注)銃床から銃身を外す際は「真鍮製雷粒ケース」が一本のネジで銃床から外してから、通常の火縄銃と同じように目釘を抜いて分解します。 「真鍮製雷粒ケース」と銃身、そして銃床の組み合わせは、微調整が必要ですので銃床から銃身を外すのは極力避けて頂きたい品です。
本品は澤田平氏著「日本の古銃」P.170-171所載品であり、松本零士先生の旧蔵品となっています。
※本コメントは現在作成中です。 後日加筆/訂正が行われる可能性がございます。
【登録証情報】
(種別: 管打ち式銃砲、全長: 62.0cm、銃身長: 36.5cm、口径: cm、銘文: 壬申 武庫司)
【その他の情報】
昭和47年9月7日に兵庫県教育委員会で交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、可動する実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。 漫画家の松本零士先生旧蔵品です。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
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