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英国 水平二連 管打式ショットガン (登録証付古式銃、J. Cooper社製) |
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価格(税込)
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\1,100,000 |
商品番号
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【9591】 |
英 名
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English Side-by-Side Percussion Shotgun by J. Cooper |
種 類
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古式銃(登録証付)、散弾銃、水平二連&三連銃、東京店在庫品、X候補、松本零士先生旧蔵品 |
国 名
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イギリス |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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1,226mm |
口 径
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19mm |
装 弾
数
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2発 |
在 庫
数
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限定1品 |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【英国 水平二連 管打式ショットガン (J. Cooper社製) について】
水平二連ショットガンは、18世紀頃のフリント・ロック式 (燧石式、火打石式) ショットガンに起源を持ち、狩猟用として広く普及した、伝統ある形態の散弾銃です。 二本の銃身を水平に並べた構造は、飛翔する鳥や野生動物を効率的に射撃する為に最適化された形であり、今日に至るまでショットガンの基本形として親しまれています。 技術的な発展においては、まずフリント・ロック式から始まり、より確実な管打式 (パーカッション式) へと進化しました。 さらに19世紀にはピン・ファイア式弾薬の発明によって後装式が一般化し、最終的には安全性と信頼性に優れたセンター・ファイア式弾薬の導入により、現代的なショットガンの基礎が築かれました。 18世紀末から19世紀前半にかけて、水平二連ショットガンには美しい縞模様を持つダマスカス銃身が広く用いられ、特に高級散弾銃の象徴となりました。 しかし、19世紀後半には、より均質で強度に優れた近代的な鋼材が普及し、ダマスカス銃身は次第に姿を消していきました。 1870年代には操作性に優れるハンマー・レス式の機構も確立されました。 このようにフリント・ロックからパーカッション・ロック、その後米国以外のヨーロッパではピン・ファイア、そして最後にセンター・ファイアと撃発機構は発展を遂げましたが、基本的な構造は左右にサイド・ロックを備えた外観となっています。 しかしながら、水平二連は左右に銃身を配置する構造上、照準点が僅かにずれるため、遠距離での精度に制約があり、また銃身の幅が広がる事で視界がやや制限されるといった実用上の弱点が存在しました。 そのため、20世紀初頭に入ると、上下に銃身を配置した上下二連式のショットガンが登場しました。 上下二連ショットガンは視界が広く、照準の自然さや反動の分散に優れるため、射撃精度が向上するといったメリットがあり、クレー射撃など競技射撃の分野では次第に主流となっていきました。 それでもなお、水平二連ショットガンは独特のクラシックな外観と欧州における伝統的な狩猟文化との結びつきにより、現在でも多くの愛好家に支持されています。
本品は英国のJ. Cooper社が製造した品で、左右のサイド・ロックには「JAS COOPER (Sは小文字)」のメーカー刻印が入っており、「JAS」とはJamesの省略形であると考えられます。 また、左右の銃身の間に設けられたリブ (Top Rib) には「LONDON FINE TWIST」の刻印も確認出来ます。 「LONDON FINE TWIST」とは、当時の慣用的な宣伝文句で、本品の銃身がねじり鍛接により製造された高品質なダマスカス銃身である事を謳っています。 同時代の英国製管打式ショットガンとしては、他にも「J. R. COOPER」銘の品が存在しますが、これはJoseph Rock Cooper社が製造したもので、本品を製造した「JAS (James) COOPER」社とは別のメーカーと考えられます。
本品の銃身はラウンド形状の銃身を左右に並べたものとなっており、1本のバレル・ウェッジにより銃床に固定される構造となっています。 銃身下部には鉄製のラム・ロッド・パイプを備えています。 トリガーは左右のハンマー用に1本ずつ設けられており、前方のトリガーで右側、後方のトリガーで左側のハンマーの撃発を行います。 サイド・ロックは英国製らしいバー・ロック (Bar Lock) と呼ばれるスタイルとなっています。 左右の銃身基部の下側にはドリップ・バー (Drip Bar) と呼ばれる棒状の部品を備えており、これにより銃身とサイド・ロックの位置を合わせて保持するとともに、銃身の接触面が補強されています。 また、ロック・プレート上部に木部 (銃床の一部) が存在しない構造により、パーカッション・ニップルから発生する火薬の燃焼ガスに木部が頻繁に晒されて焦げるのを防ぐ事も出来ました。 バー・ロックは主に銃床の銃身保持部分が少ないハーフ・ストックのライフルに使用され、英国のロンドンやバーミンガムの多くの著名な銃器製造業者の他、米国の有名な銃器製造業者であるセントルイスのH.E.ディミック (H. E. Dimick) 等が使用した事で知られています。 (KK)
【本個体の説明】
本品は全体に適度な時代が付いた良い雰囲気となっており、銃身やサイド・ロックといった鉄部は、全体にブラウン・パティーナと呼ばれる薄い表面錆に覆われ、やや打ち傷や経年による褪色の他、一部に表面錆痕や朽ち込み痕は見られるものの、目立った欠損等は見られず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 木製銃床については、全体にやや打ち傷や線傷が見られる他、サイド・ロックや銃把、トリガー・ガード周辺等にひびの補修痕が見られるものの、強度的には概ねしっかりとした状態が保たれています。 傷み易いバット・プレート部については、全体に時代錆が表れており、一部朽ち込み痕が見られますが、目立った変形等は見られず、銃床への取り付けもがたつきもなくしっかりとしています。
作動については完全で、左右のハンマーともにハーフ/フル・コックはしっかりと掛かり、フル・コック位置でトリガーを引くと、ハンマーがスムーズに落ちます。 銃身内は銃口から銃身後部まで完全に抜けて (通って) おり、火穴も抜けています。 パーカッション・ニップルについても、現状目立った欠けや変形等は見られません。 真鍮製の口金が付いた木製のさく杖が付属いたします。
本品は漫画家の松本零士先生のコレクションの中の一挺で、典型的な上質な英国製水平二連散弾銃です。 (KK)(MM)
【登録証情報】
(種別: 管打ち式銃砲、全長: 122.6cm、銃身長: 81.1cm、口径: 1.9cm、銘文: LONDON FINE TWIST)
【その他の情報】
昭和50年3月7日に東京都教育委員会で交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、可動する実物の古式銃です。 漫画家の松本零士先生の旧蔵品です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
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