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ベルギー製 水平二連 管打式ショットガン (登録証付古式銃、REAL TWIST刻印、#23639)  
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価格(税込)
 \825,000
商品番号
 【9590】
英  名
 Belgian Side-by-Side Percussion Shotgun
種  類
 古式銃(登録証付)、散弾銃、水平二連&三連銃、東京店在庫品、✕、松本零士先生旧蔵品
国  名
 ベルギー
時  代
 第一次大戦前(〜1914)
全  長
 1,132mm
口  径
 20mm
装 弾 数
 2発
在 庫 数
 限定1品
画像について
 画像は現物です。
コメント
 【ベルギー製 水平二連 管打式ショットガン (REAL TWIST刻印) について】
水平二連ショットガンは、18世紀頃のフリント・ロック式 (燧石式、火打石式) ショットガンに起源を持ち、狩猟用として広く普及した、伝統ある形態の散弾銃です。 二本の銃身を水平に並べた構造は、飛翔する鳥や野生動物を効率的に射撃する為に最適化された形であり、今日に至るまでショットガンの基本形として親しまれています。
技術的な発展においては、まずフリント・ロック式から始まり、より確実な管打式 (パーカッション式) へと進化しました。 さらに19世紀にはピン・ファイア式弾薬の発明によって後装式が一般化し、最終的には安全性と信頼性に優れたセンター・ファイア式弾薬の導入により、現代的なショットガンの基礎が築かれました。 18世紀末から19世紀前半にかけて、水平二連ショットガンには美しい縞模様を持つダマスカス銃身が広く用いられ、特に高級散弾銃の象徴となりました。 しかし、19世紀後半には、より均質で強度に優れた近代的な鋼材が普及し、ダマスカス銃身は次第に姿を消していきました。 1870年代には操作性に優れるハンマー・レス式の機構も確立されました。 このようにフリント・ロックからパーカッション・ロック、その後米国以外のヨーロッパではピン・ファイア、そして最後にセンター・ファイアと撃発機構は発展を遂げましたが、基本的な構造は左右にサイド・ロックを備えた外観となっています。 しかしながら、水平二連は左右に銃身を配置する構造上、照準点が僅かにずれるため、遠距離での精度に制約があり、また銃身の幅が広がる事で視界がやや制限されるといった実用上の弱点が存在しました。 そのため、20世紀初頭に入ると、上下に銃身を配置した上下二連式のショットガンが登場しました。 上下二連ショットガンは視界が広く、照準の自然さや反動の分散に優れるため、射撃精度が向上するといったメリットがあり、クレー射撃など競技射撃の分野では次第に主流となっていきました。 それでもなお、水平二連ショットガンは独特のクラシックな外観と欧州における伝統的な狩猟文化との結びつきにより、現在でも多くの愛好家に支持されています。
本品はベルギーで製造された品で、典型的なヨーロッパ製の管打式水平二連ショットガンのスタイルとなっており、銃身はラウンド形状の銃身を左右に並べたものとなっています。 銃身は1本のバレル・ウェッジにより銃床に固定される構造となっています。 銃身下部には鉄製のラム・ロッド・パイプを備えています。 トリガーは左右のハンマー用に1本ずつ設けられており、前方のトリガーで右側、後方のトリガーで左側のハンマーの撃発を行います。
本品の銃身下面には「JH」の刻印が入っており、これはリエージュの銃工 J. Hanquetを示す可能性があります。 ベルギー・リエージュのHanquet (ハンケ/アンケ) 一族は、19世紀初頭から20世紀にかけて活動した代表的な銃工の家系です。 一族の始祖とされるジャン=バティスト・ハンケ (Jean-Baptiste Hanquet, 1796–1872) は、1826年に自らの工房を設立し、1834年には後装銃の改良に関する特許を取得しました。 1850年代にはリエージュにおけるコルト社製品のライセンス生産に関与した可能性が指摘されており、1853年には拳銃の設計に関するベルギー特許を出願しています。 その後も一族の中から複数の銃工が現れ、1860年代から1870年代にはリボルバーや二連銃に関する改良特許が相次いで登録されました。 特に1878年には「J. Hanquet」名義で二連銃の新機構に関する特許が出願されています。
本品の左側の銃身基部下面に楕円内に「ELG」の文字を配したリエージュ プルーフ・ハウスの完成検査刻印が打刻されており、その他にも右側の銃身基部下面にはやや見え難くなっていますが、黒色火薬を用いた仮検査に合格した段階の銃身に打刻される筆記体大文字のEとLが絡み合った仮検査 (Épreuve provisoire) 刻印が打刻されており、右側の銃身基部側面には監督検査 (Contrôle) を通過した事を示すペロン (Perron) と思われる刻印が確認出来ます。 本品に見られる筆記体EL (仮検査印)、ペロン (監督検査印)、楕円内にELG (完成検査印) は1853年の王令で体系化された刻印群であり、とくに筆記体ELとペロン刻印はこの時に新設されたものです。 ELG刻印自体は1810年から用いられていましたが、1853年以降はこれらと組み合わせて押捺されるようになったため、本品も1853年以降の製造であることが分かります。
本品の銃身上面には「REAL TWIST」の刻印が入っています。 「REAL TWIST」の刻印は、19世紀のベルギー製をはじめとする古い水平二連ショットガンの銃身に見られる表記で、銃身素材の製法を示しています。 Twist バレルとは、軟鉄と鋼の帯をねじり合わせて鍛接し管状に成形したダマスカス銃身の一種であり、美しい模様と弾力性を備える事から黒色火薬時代の散弾銃に広く用いられました。 「REAL」という語は当時の広告的要素を含み、表面だけダマスカス模様を施した粗悪な銃身との差別化を意図したものと考えられています。 リエージュの銃身メーカーや輸出業者は、「REAL TWIST」や「GENUINE LAMINATED STEEL」「FLUID STEEL」といった表示を銃身に刻み、素材の種類と品質を示しました。 こうした表示は1850年代以降のベルギー王立プルーフ・ハウス規程やイギリス・バーミンガムやロンドンのプルーフ規程にも沿うものであり、当時の国際市場に向けたカタログにも数多く記載が見られます。
本品のサイド・ロックは英国製ショットガンに多く見られるバー・ロック (Bar Lock) と呼ばれるスタイルとなっています。 左右の銃身基部の下側にはドリップ・バー (Drip Bar) と呼ばれる棒状の部品を備えており、これにより銃身とサイド・ロックの位置を合わせて保持するとともに、銃身の接触面が補強されています。 また、ロック・プレート上部に木部 (銃床の一部) が存在しない構造により、パーカッション・ニップルから発生する火薬の燃焼ガスに木部が頻繁に晒されて焦げるのを防ぐ事も出来ました。 バー・ロックは主に銃床の銃身保持部分が少ないハーフ・ストックのライフルに使用され、英国のロンドンやバーミンガムの多くの著名な銃器製造業者の他、米国の有名な銃器製造業者であるセントルイスのH.E.ディミック (H. E. Dimick) 等が使用した事で知られています。
本品はベルギー製ですが、上記の特徴から、英国市場の需要を強く意識し、輸出を目的として製造された可能性が高いと言えます。 また、本体にメーカー名の刻印が見られない点については、ベルギーから輸出された銃が無銘のまま英国に送られ、現地の小売業者や輸入業者によって後から刻銘される慣習があったためと考えられます。 (KK)

【本個体の説明】
本品の銃身下部とトリガー・ガードには、マッチしたシリアルNo.23639が打刻されています。
本品は全体に適度な時代が付いた良い雰囲気となっており、銃身やサイド・ロック、トリガー・ガードといった鉄部は、やや打ち傷や経年による褪色、時代錆の他、一部に表面錆痕が見られるものの、現状目立った欠損等は見受けられず、銃身のダマスカス模様も比較的良好に確認出来ます。 木製銃床についても、やや打ち傷や線傷が散見され、銃身取り付け部周辺やロック・プレート周辺の木部に若干の欠けが見られるものの、それ以外には大きな破損等は見られず、強度的にも比較的しっかりとした状態が保たれています。 銃床前部や銃把周辺のチェッカリングは、摩耗によりやや薄くなっていますが、比較的残っています。 傷み易いバット・プレートについては、やや時代錆や若干の朽ち込み痕が見られるものの、大きな変形等は見られず、銃床への取り付けもがたつきもなくしっかりとしています。
作動については完全で、ハンマーは左右ともにハーフ/フル・コックがしっかりと掛かり、フル・コック位置でトリガーを引くとハンマーが力強く落ちます。 銃身内は銃口から銃身後部まで完全に抜けて (通って) おり、火穴も抜けています。 パーカッション・ニップル及び左側のハンマーの打撃面の縁に一部欠けが見られます。 真鍮製の口金が付いた木製のさく杖が付属いたします。

本品は漫画家の松本零士先生のコレクションの中の一挺です。 (KK)

【登録証情報】
(種別: 管打ち式銃砲、全長: 113.2cm、銃身長: 74.5cm、口径: 2.0cm、銘文: RIAL TWIST)

【その他の情報】
令和5年8月10日に東京都教育委員会で交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、可動する実物の古式銃です。 漫画家の松本零士先生の旧蔵品です。 無可動実銃ではありません。

古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。

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