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ベルギー製 水平二連 管打式ショットガン (登録証付、Drisket & Waroux社製) |
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価格(税込)
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\770,000 |
商品番号
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【9585】 |
英 名
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Belgian Side-by-Side Percussion Shotgun by Drisket & Waroux |
種 類
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古式銃(登録証付)、散弾銃、水平二連&三連銃、東京店在庫品、X候補、松本零士先生旧蔵品 |
国 名
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ベルギー |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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1,250mm |
口 径
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17mm |
装 弾
数
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2発 |
在 庫
数
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限定1品 |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【ベルギー製 水平二連 管打式ショットガン (Drisket & Waroux社製) について】
水平二連ショットガンは、18世紀頃のフリント・ロック式 (燧石式、火打石式) ショットガンに起源を持ち、狩猟用として広く普及した、伝統ある形態の散弾銃です。 二本の銃身を水平に並べた構造は、飛翔する鳥や野生動物を効率的に射撃する為に最適化された形であり、今日に至るまでショットガンの基本形として親しまれています。 技術的な発展においては、まずフリント・ロック式から始まり、より確実な管打式 (パーカッション式) へと進化しました。 さらに19世紀にはピン・ファイア式弾薬の発明によって後装式が一般化し、最終的には安全性と信頼性に優れたセンター・ファイア式弾薬の導入により、現代的なショットガンの基礎が築かれました。 18世紀末から19世紀前半にかけて、水平二連ショットガンには美しい縞模様を持つダマスカス銃身が広く用いられ、特に高級散弾銃の象徴となりました。 しかし、19世紀後半には、より均質で強度に優れた近代的な鋼材が普及し、ダマスカス銃身は次第に姿を消していきました。 1870年代には操作性に優れるハンマー・レス式の機構も確立されました。 このようにフリント・ロックからパーカッション・ロック、その後米国以外のヨーロッパではピン・ファイア、そして最後にセンター・ファイアと撃発機構は発展を遂げましたが、基本的な構造は左右にサイド・ロックを備えた外観となっています。 しかしながら、水平二連は左右に銃身を配置する構造上、照準点が僅かにずれるため、遠距離での精度に制約があり、また銃身の幅が広がる事で視界がやや制限されるといった実用上の弱点が存在しました。 そのため、20世紀初頭に入ると、上下に銃身を配置した上下二連式のショットガンが登場しました。 上下二連ショットガンは視界が広く、照準の自然さや反動の分散に優れるため、射撃精度が向上するといったメリットがあり、クレー射撃など競技射撃の分野では次第に主流となっていきました。 それでもなお、水平二連ショットガンは独特のクラシックな外観と欧州における伝統的な狩猟文化との結びつきにより、現在でも多くの愛好家に支持されています。
本品はベルギー・リェージュのDrisket & Waroux (ドリスケ & ワルー) 社が製造した品で、典型的なヨーロッパ製の管打式水平二連ショットガンのスタイルとなっており、銃身はラウンド形状のダマスカス銃身を左右に並べたものとなっています。 銃身は1本のバレル・ウェッジにより銃床に固定される構造となっています。 洋白製と思われるトリガー・ガードは後端がヨーロッパ製らしいスクロール形状となっています。 銃身下部には同じく洋白製と思われるラム・ロッド・パイプを備えています。 トリガーは左右のハンマー用に1本ずつ設けられており、前方のトリガーで右側、後方のトリガーで左側のハンマーの撃発を行います。
本品を製造したDrisket & Waroux社は、19世紀半ばにベルギー・リエージュで活動していた銃器製造業者です。1856年から1872年にかけて同名で活動し、その後はDrisket André & Co (1872年〜1876年) へと改称しました。 主に軍用や輸出向けの銃器を製造し、着剣装置を備えた管打式軍用小銃等の製造も手掛けていました。 それらはベルギー軍用銃に類似しているものの、必ずしも同一ではなく、軍の検定刻印が見られない事から、輸出市場を意識した製品であったと考えられます。 リエージュでの同社の工房は、1862年時点でQuai de la Batte 3に所在しており、当時の記録には「軍用武器、高級品、輸出用及び金物の製造業者」と記載されています。 また、1870年から1872年にかけてはロンドンのMonkwell Street E.C. 39番地にも事務所を構えていました。 同社は1865年にはフランスの銃器設計者ユージーン・ルフォーショーと訴訟を争った記録も残されており、当時のヨーロッパ銃器産業における技術や市場を巡る競争の一端を示しています。 同社の製品としては、他にも銃身と機関部を一体鋳造した砲金製の管打式拳銃等が知られています。 しかし、同社が活動を始めた時期は既に管打式銃が時代遅れになりつつあった時期とも重なっています。 同社の製品は、今日でベルギー王立軍事歴史博物館等のコレクションでその存在を確認する事が出来ます。 (KK)
【本個体の説明】
本品の銃身後部下面には一部薄くなっており判読が難しいものの、「DRISKET & WAROUX」のメーカー刻印が小さく入っています。 銃身下部には他にも楕円形の中に「ELG」の文字が刻印されたベルギー・リエージュのプルーフ・ハウス刻印や王冠にTのプルーフ刻印、「LC」の刻印の他、「5035」及び「174」の番号が確認出来ます。
本品は全体に適度な時代が付いた良い雰囲気となっており、銃身やサイド・ロックといった鉄部は、全体にブラウン・パティーナと呼ばれる薄い表面錆に覆われ、やや打ち傷や経年による褪色の他、一部に表面錆痕や朽ち込み痕は見られるものの、目立った欠損等は見られず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 木製銃床については、全体にやや打ち傷や線傷が見られる他、サイド・ロックやアッパー・タング周辺等に一部ひびや僅かな欠けが見られるものの、全体としては現状大きな破損等は見られず、銃把に施されたチェッカリングも大部分がはっきりと残っています。 洋白製のノーズ・キャップやトリガー・ガードについては、やや打ち傷は見られますが、目立った腐食などは見られません。 傷み易いバット・プレート部については、全体に時代錆が表れており、一部表面錆が見られますが、目立った変形等は見られず、銃床への取り付けもがたつきもなくしっかりとしています。
作動については完全で、左右のハンマーともにハーフ/フル・コックはしっかりと掛かり、フル・コック位置でトリガーを引くと、ハンマーがスムーズに落ちます。 右側のハンマーの打撃面の縁に一部欠けが見られます。 銃身内は銃口から銃身後部まで完全に抜けて (通って) います。 火穴は右側のみ抜けている事を確認しています。 パーカッション・ニップルにやや打ち傷が見られますが、現状目立った欠け等は見られません。 木製のさく杖が付属いたします。
本品は漫画家の松本零士先生のコレクションの中の一挺です。 (KK)
【登録証情報】
(種別: ピン打ち式銃砲、全長: 125.0cm、銃身長: 84.0cm、口径: 1.7cm、銘文: 無銘)
【その他の情報】
昭和48年12月12日に大阪府教育委員会で交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、可動する実物の古式銃です。 漫画家の松本零士先生の旧蔵品です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
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