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@プロイセン ドライゼ M1862 歩兵銃 (銃砲刀剣類登録証付古式銃、#2) |
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価格(税込)
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\9,350,000 |
商品番号
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【9582】 |
英 名
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Prussian M1862 Dreyse Infantry Rifle |
種 類
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古式銃(登録証付)、単発、ボルト・アクション、東京店在庫品、松本零士先生旧蔵品 |
国 名
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帝政ドイツ / ドイツ |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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1,342mm |
口 径
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15mm |
装 弾
数
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単発 |
在 庫
数
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限定1品 |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【ドライゼ M1862 歩兵銃 について】
ヨハン・ニコラウス・ドライゼ (Johann Nikolaus Dreyse) が1836年に開発したニードル・ファイア式と呼ばれる撃発機構を備えた、ボルト・アクション式歩兵銃です。
ドライゼは1824年にプロイセンのゼンマーダー (Sömmerda) で雷管製造工場を設立しましたが、この頃からドライゼは、弾丸と火薬だけでなく、雷管も内蔵した一体型の紙製薬莢の開発を始めました。 この新型の一体型紙製薬莢では、雷管は装薬の前方、弾丸底部に配置されており、弾丸の底部が雷管を撃発する際の台座の役割を果たしました。 さらに、ドライゼはコイル・スプリングによって前進する長い針状の撃針を開発し、これが実質的に世界初となる量産された撃針となりました。 当初、ドライゼはこれらの新技術を前装式銃に適用しましたが、これは従来の雷管式前装銃と比べて大きな利点を持つものではありませんでした。 そこで彼はこれらの新技術をフォーセット式と呼ばれる後装式銃に応用しましたが、小型レバーによって作動する薬室の構造上、威力は低いものに留まりました。 1836年にドライゼは自身の開発した弾薬とニードル・ファイア式撃発機構を、ボルト・アクション式の新型後装式小銃に組み込みました。 この革新的な設計により、装填速度が大幅に向上し、兵士が伏せた状態や騎乗した状態でも容易に装填できるようになりました。 さらに、ボルト・アクション方式を採用したことで、フォーセット式よりも大型で強力な弾薬を使用することが可能となりました。 ドライゼはこの設計をプロイセン軍に提出し、1840年12月に正式採用されました。
ドライゼ小銃は1841年に新型の歩兵銃としてM1841 軽歩兵銃 (Leichte Perscussions-Gewehr M1841) の名称が与えられましたが、この名称は、この銃の革新性を秘匿する為のものでした。 その後、1855年までにニードル・ガンを意味するツュントナーデルゲヴェーア (Zündnadelgewehr) という名称がプロイセン軍内で一般的になりました。 ドライゼ小銃は口径15,4mm (約.61口径) の単発ボルト・アクション式後装銃で、1分間に10から12発の射撃が可能であり、当時としては驚異的な発射速度を誇りました。 射程は約550mと、19世紀半ばの前装式ライフルド・マスケットの最大射程には及びませんでしたが、高い発射速度により、その欠点を補って余りあるものでした。 ドライゼ小銃の射程が劣っていた理由としては、閉鎖機構の気密性が低く、発射ガスの漏れが生じた事が挙げられます。 また、紙製薬莢の奥深くに雷管が配置されていたため、非常に長い撃針が必要であり、これが破損しやすいという欠点もありました。 そのため、兵士たちは予備の撃針を携行し、現場でボルトを分解して撃針を交換する技術を習得する必要がありました。
1862年には改良型のドライゼ小銃であるM1862が採用されました。 M1862はM1841と同じく口径15,4mmの4条のライフリングを持つボルト・アクション式のニードル・ファイア式小銃でしたが、製造時の精度を向上させる事により、発射ガス漏れの低減及び部品の互換性向上が図られていました。 しかしながら、それらの改善の効果は限定的であり、ガス漏れ問題の根本的な解決には至りませんでした。 とはいえ、ニードル・ガンの圧倒的な発射速度は、従来の前装式マスケットを装備した敵にとって脅威となり、1866年の普墺戦争では、立射を行うオーストリア兵が1発装填する間に、伏射を行うプロイセン軍歩兵が5発を射撃する事が出来たと記録されています。 しかしながら、普仏戦争 (1870年-1871年) では、フランス軍が投入したシャスポー銃の方が優れた気密性を持ち、高速かつ遠距離射撃を行う事が可能でした。
フランスのシャスポー銃に対抗するため、プロイセンでも既存のドライゼ M1841及びM1862に対する改修が始まりました。 この改修はベック (Beck)・コンバージョンと呼ばれ、ボルトの先端に新たなボルト・ヘッドが取り付けられました。 この新しいボルト・ヘッドは、大型のネジによりボルトの側面を通して固定される構造になっていました。 さらに、ボルト・ヘッドとボルト本体の間には革製のワッシャーが配置され、これが閉鎖装置として機能しました。 発射時には、ガス圧によってボルト・ヘッドが後方に押され、革製ワッシャーが膨張して薬室の壁面に密着し、ガス・シールとして機能しました。 これはフランスのシャスポー銃に見られる閉鎖装置と類似した構造であり、ガス漏れを軽減し、弾丸の初速を向上させました。 ベック・コンバージョンでは、弾薬も改良され、弾丸が混凝紙製のサボ内に深く装填される事で、より短い撃針の使用が可能になりました。 現存する多くのドライゼ小銃では、このベック改造が施されています。 普仏戦争の終結後、プロイセン軍はモーゼル設計のボルト・アクション式小銃であるM1871 小銃を採用し、その結果、ドライゼ M1841およびM1862 小銃は前線部隊から引き揚げられ、後方部隊 (予備軍) であるランドヴェーア (Landwehr) 向けに支給されました。 (KK Updated)
【本個体の説明】
本品はドライゼ M1862 歩兵銃で、機関部左側面には「B G Mod: 62」のモデル名刻印が入っています。 また、機関部右側面には製造年を示す「1867」及びシリアルNo.1868が打刻されています。 本品はドライゼ社製で、機関部には「Soemmerda」及びNikolaus von Dreyseを表す「NvD」の刻印が確認出来ます。 本品の銃身や機関部、トリガー・ガードといった各部に検査刻印が打刻されており、銃身基部上面には「Stahl」の刻印の他、王冠とFriedrich WIlhelmを示す「FW」を組み合わせたプロイセンの刻印が確認出来ます。 尚、本品はベック・コンバージョンが行われておらず、現存するドライゼ小銃としては珍しい品です。
本品は古式銃としては全体に良好な状態が保たれています。 金属部については銃身にやや経年による褪色が見られ、白磨きの機関部にも若干の時代錆は表れているものの、現状目立った欠損等は見られません。 真鍮製のバレル・バンドやトリガー・ガードについても、現状目立った腐食や変形等は見られません。 木製銃床については若干の打ち傷や線傷の他、バット・プレート取り付け部周辺の木部に若干の表面的な欠けが見られるものの、全体としては大きな破損等も見られず、各部の取り付けもがたつきもなくしっかりとしています。 バット・プレートにはやや時代錆や若干の朽込み痕が見受けられますが、現状目立った変形等は見受けられません。
作動については完全で、ボルトやコッキング・ピースの操作及び撃発操作についても問題なく行う事が可能です。 リア・サイトの切り替えについても問題なく、前後スリング・スイベルにも固着などは見られません。 銃身は銃口から銃身後部まで完全に抜けて (通って) います。 銃身内は錆等も少なく、ライフリングも深くはっきりと確認出来ます。 オリジナルの鉄製さく杖が付属いたします。
本品は漫画家の松本零士先生の膨大なコレクションの中でも一挺しなかった品です。 (KK)
【登録証情報】
(種別: 紙薬包式銃砲、全長: 134.2cm、銃身長: 79.8cm、口径: 1.5cm、銘文: sommenda)
【その他の情報】
令和5年8月10日に東京都教育委員会で交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、可動する実物の古式銃です。 漫画家の松本零士先生の旧蔵品です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
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