 |
|
|
|
 |
@フランス シャスポー Mle 1866 歩兵銃 1型 (銃砲刀剣類登録証付古式銃、#D3794) |
 |
 |
 |
|
 |
|
|
▲クリックで拡大画像をご覧いただけます。 Copyright© Chicago Regimentals Co. , Ltd. All Rights Reserved. |
価格(税込)
|
\7,150,000 |
商品番号
|
【9580】 |
英 名
|
Chassepot M1866 Needle-Fire Infantry Rifle, 1st Model |
種 類
|
古式銃(登録証付)、単発、東京店在庫品、松本零士先生旧蔵品 |
国 名
|
フランス |
時 代
|
第一次大戦前(〜1914) |
全 長
|
1,310mm |
口 径
|
11mm |
装 弾
数
|
単発 |
在 庫
数
|
限定1品 |
画像について
|
画像は現物です。 |
コメント
|
【フランス シャスポー Mle 1866 歩兵銃 1型について】
1841年に帝政ドイツ (プロイセン) は、世界初のニードル・ファイア式ボルト・アクション・ライフルであるドライゼ ライフルを開発して世界中を驚かしました。 1862年型のドライゼ・ライフルは完成度が高く、特にライバル国フランスがその新型小銃に脅威を感じていました。 その後、フランスはドライゼの機構にアレンジを加え、Antoine Alphonse Chassepot (1833–1905年) が発明したガス漏れ防止用機構を取り入れて、1864年にシャスポー ライフルが開発されました。 1866年にはシャスポー M1866 歩兵銃としてフランス軍の制式小銃となりました。 シャスポー ライフルは、フランスのサンテティエンヌ造兵廠などフランス国内で100万挺以上製造された、フランスを代表する画期的な小銃でした。 また、イギリス、オーストリア、ベルギーなどでもライセンス生産が行われました。 1870〜71年の普仏戦争では戦略上の理由でプロシア軍に大敗を喫してしまいましたが、シャスポー ライフルの活躍は目を見張るものがありました。 また、幕末期の慶応2年にはナポレオン三世から徳川幕府に対し2,000挺のシャスポー ライフルが贈られました。 その後、徳川幕府は追加でさらに2,000挺を注文したと言われています。 日本では、ニードル・ファイア式は火針式と呼ばれました。
シャスポー ライフルの弾薬は紙巻の特殊弾薬で、紙製の薬莢は発射時に燃え尽きてしまい、排莢する必要はありませんでした。 一見、単発センター・ファイアのボルト・アクション・ライフルに似ていますが、ボルトはボルト・ヘッド、ゴム製の塞環、針のような撃針、撃針バネで構成されています。 シャスポー ライフルは、ドライゼよりもはるかに近代的なボルト・アクションに近いシステムになっています。 ドライゼ・ライフルはガス漏れを抑えるために前装銃よりも弱装の弾薬を使用しており、射程距離が短いという欠点を持っていました。 シャスポー ライフルは、発射時の圧力でボルト・ヘッドが後方に押され、ゴム製の塞環 (リング) が押しつぶされて膨張することによって薬室内壁に密着する構造になっていました。 これにより発射ガスの吹き戻しを防ぐことができ、射手の手や顔が守られました。 火薬と一緒に紙製の薬莢が燃え尽きてボルト・ヘッドにかかる圧力が低下すると、ゴム製の塞環 (リング) は元に戻って密着が解かれ、ボルトを引いて次弾の装填ができました。 このように、膨張と伸縮を繰り返すゴム製の塞環 (リング) は消耗品で、兵士は予備のリング数個と折れやすい針状の撃針を携帯しました。
本品は、フランスでシャスポー小銃が採用された翌年 (1867年) に生産された極初期型 (1型、1er Modèle) です。 1869年までの1型には、コッキング・ピース後部に大きな切れ込みがあり、さらに1868年まではボルト・ハンドルの後部にチェッカーリングが施されていました。 また、レシーバー後部のアッパー・タングの形状についても、初期型では徐々に幅が狭くなる長い逆二等辺三角形の形状をしていましたが、1869年以降のモデルでは、レシーバーから約1cmの部分まではレシーバーと同じ幅が維持され、その後一段狭くなり、ほぼ一定の幅でタングの先端付近まで伸びる形状に変更されました。 この改良により、木製ストックにかかる負荷を幅広の部分で抑える効果が得られました。 本品は、これらすべての初期型の特徴を備えています。 (KK)(MM)
シャスポー小銃の詳しいブログはこちら。
https://regimentals.jugem.jp/?eid=3829
https://regimentals.jugem.jp/?eid=3828
【本個体の説明】
本品は典型的な1型 (1er Modèle) のシャスポー Mle 1866 歩兵銃です。 薬室前方の銃身右側には「M.1867」の刻印が入っている事から1867年製である事が判り、さらにシリアル No.の「D 3794」からドイツ国境に近いMutzig (ムツィグ) 王立造兵廠で製造された品である事が判ります。 Mutzig王立造兵廠では、シリアルNo.D20000までが1867年製となっており、本品はシリアル No.がD3794である事から、1867年製の中でも早い時期に作られた品である事が窺えます。 レシーバー左側面には「Manufacture Impériale Mutzig (ムツィグ王立造兵廠)」の刻印が二行にわたって大きく入っています。 また、銃身後部右側面 (リア・サイト後方の斜め下) には「MI」の刻印が入っていますが、これはフランス第二帝政時代の1870年以前に生産された品に見られるもので、「Manufacture Impériale (王立造兵廠製)」を意味しています。 薬室部に打刻された「楕円形に王冠とC」及び「楕円形に王冠とM」の刻印の「C」と「M」は、それぞれDirector (現場責任者) 及びController (業務担当者) のイニシャルです。 本品はシリアルNo.が銃身、ボルト・ハンドル、着剣ラグ、銃床でオールマッチしている非常にオリジナル性の高い品です。
本品は古式銃としては比較的良好な状態が保たれており、銃身や機関部、トリガー・ガードといった白磨きの鉄部は、若干の時代錆や表面錆痕は見られるものの、目立った欠損等は見受けられません。 木製銃床についても、やや打ち傷や線傷が散見される他、アッパー・タング後方の木部に強度に影響のない程度のヘアライン・クラックが見られるものの、全体としては目立った破損等は見られず、こちらもコンディションは概ね良好です。 傷み易いバット・プレート部については、若干の打ち傷や時代錆が見受けられるものの、目立った変形等は見られず、銃床への取り付けについてもがたつきもなくしっかりとしています。 リア・サイトの起倒・調整については問題なく行う事が可能です。
オリジナルの鉄製さく杖が付属しています。 尚、さく杖のシリアルNo.はU86430となっています。
作動については完全で、コッキング・ピースを引いた状態でのボルト・ハンドルの操作はスムーズに行う事が出来、トリガーを引くとコッキング・ピースが確実に前進します。 銃身は銃口から銃身後部まで完全に抜けて (通って) います。 銃身内は錆等も殆ど見られず、ライフリングも深くはっきりと確認出来ます。
本品は漫画家の松本零士先生のコレクションの中の一挺で、壬申刻印等は打刻されていませんが、日本国内に残っていた品です。 ナポレオン三世から徳川幕府にシャスポー小銃が贈呈されたのは慶応2年12月とされていますが、グレゴリオ暦では慶応2年12月は1867年1月6日から2月4日までである事から、1867年の早い時期に製造された本品がナポレオン三世からの贈呈品である可能性は十分考えられます。 また、フランス軍がシャスポー小銃を制式採用をしたのは1866年8月末であり、1866年9月から12月までの僅か4か月間に造られた最新兵器を日本に送ったとは到底考えらえません。 以上のような事から、ナポレオン三世により贈られたシャスポー小銃が1867年製であった可能性は高いと考えられます。 本品はその中の一挺ではないでしょうか。 (MM)(KK)
【登録証情報】
(種別: 紙薬包式銃砲、全長: 131.0cm、銃身長: 79.7cm、口径: 1.1cm、銘文: 無銘)
【その他の情報】
令和5年8月10日に東京都教育委員会で交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、可動する実物の古式銃です。 漫画家の松本零士先生の旧蔵品です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
|
|
|
 |
|
|
 |
|
 |
|
 |
|  |