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英国 ホイットワース 3バンド 管打式小銃 (銃砲刀剣類登録証付古式銃、1863年製) |
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価格(税込)
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\1,650,000 |
商品番号
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【9565】 |
英 名
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English Whitworth 3 Band Percussion Rifle |
種 類
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古式銃(登録証付)、単発、東京店在庫品、松本零士先生旧蔵品 |
国 名
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イギリス |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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1,235mm |
口 径
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12,5mm |
装 弾
数
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単発 |
在 庫
数
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限定1品 |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【ホイットワース 3バンド 管打式小銃 について】
ホイットワース(Whitworth)小銃は、英国の優秀なエンジニアであり著名な事業家であったジョセフ・ホイットワース準男爵(Sir Joseph Whitworth)によって設計されました。 ホイットワース準男爵は、ホイットワース小銃の設計者としてよりも、その他の工業製品の発明者として有名であり、特に世界で初めて工業ネジ規格を制定した人物として、現在でもその業界に名を残しています。
ホイットワース準男爵は、従来の丸い銃身内にライフリングを切る方式よりも、螺旋状の六角形のライフリングの方が小口径でより正確な射撃が可能である事を実験で証明しました。 この技術は1854年に特許を取得しています。 このコンセプトを基に、1856年には真鍮製の榴弾砲の公開試験を行いました。 ホイットワース準男爵は、このシステムを使用して命中率を高めた小銃を開発すれば、当時のエンフィールド P1853小銃に取って代わるものになると考えていました。
クリミア戦争(1853年–1856年)では、最新式とされたエンフィールド P1853 小銃の命中率に問題があることが明らかになりました。 1857年には、ホイットワース小銃とエンフィールド小銃を比較するための試験が行われ、ホイットワース小銃がエンフィールド小銃よりも命中率に優れている事が証明されました。 特に有効射程は、ホイットワース小銃が2,000ヤードであったのに対し、エンフィールド小銃は約1,400ヤードに留まりました。 この試験では、全般的にホイットワース小銃がエンフィールド小銃よりも性能的に優れていることが示されました。 しかしながら、ホイットワース小銃は銃身内の摩耗が激しく、汚れが溜まりやすいという欠点があり、さらに製造コストがエンフィールド小銃の4倍にも達したため、英国政府はホイットワース小銃を採用しない決定を下しました。 英軍に採用されなかったホイットワース小銃は、その後フランス軍に販売されました。 また、アメリカ南北戦争 (1861年–1865年) では南軍 (CSA) によって使用された事が有名ですが、南軍が正式に装備した記録はわずか250挺に過ぎません。 南北戦争においてホイットワース小銃が南軍の狙撃兵によって使用された結果、数名の北軍将官が命を落としました。 その中には、南北戦争で戦死した北軍の将官の中でも最も高位の一人であるジョン・セジウィック (John Sedgwick) 少将も含まれます。 彼は1864年5月9日、バージニア州スポットシルバニアで狙撃されて戦死しています。 このような戦果から、ホイットワース小銃は「世界初の狙撃銃」としても認識されています。
南北戦争の終結により、他の軍用小銃と同様にホイットワース小銃の需要も減少し、1865年には生産が終了しました。 その生産数は約13,400挺(13,700挺説もあり)とされています。 多くの銃が実戦で使用され、銃身の摩耗により廃棄されたため、現存するホイットワース小銃は非常に少なくなっています。 そのため、有名でありながら現存数が少ない英国製の軍用銃として知られています。 (MM)(KK)
【本個体の説明】
本品のサイド・ロック・プレートには、「ENFIELD 1863」の刻印の他、王冠の下にVictoria Reginaを示す「V.R.」のアルファベット入った刻印が見られる事から、本品のロック・プレートが英軍向けとして1863年に製造された事が判ります。 リア・サイト後方の銃身上面には「WHITWORTH-PATENT」の刻印が確認出来る他、銃身後端の左側面には王冠と「VR」を組み合わせた刻印を含む複数の検査刻印が確認出来ます。 本品はライフリング以外はエンフィールドP1853 3バンド小銃と同じように見えますが、作りが遥かに上等です。 バット・ストック右側面には二つの刻印がはっきりと綺麗に入っています。 一つは製造者の刻印で「UNVERSAL FIRE ARM WORKS, BIRMM, ROBt HUGHES」の刻印となっています。 これは英国第二の都市であり銃産業の中心地であったバーミンガム (Birmingham) のモランド・ストリート100番地でライフルや拳銃を製造していた著名なガン・メーカー、ロバート・ヒュー (Robert Hughes,1855年-1900年) の製品である事を示しています。 彼は1868年にバーミンガムでユニバーサル ファイア・アームズ ワークス (Universal Firearms Works) の名称を採用しました。 彼は余剰となった軍用銃器や部品を購入して、それらを改造したり、新たに組み立てて民間市場や輸出市場向けに供給していました。 彼の製品は、当時ロンドンの銃器愛好家の中でも貴族などアフリカやアジアでの狩猟旅行を行う人々の間で高い評価を得ていました。 本品は英軍から放出された部品をロバート・ヒューが組み上げて製造されたホイットワース小銃である事が窺えます。 ホイットワースの優れた特殊ライフリングにロバート・ヒューの製造技術が加わった、実用的にも非常にクオリティの高い品です。 バット・ストックに入っているもう一つの刻印は、英国エンフィールド造兵廠の検査刻印で、円の中に「ENFIELD」の文字の他、王冠と「R M」の文字を組み合わせた刻印、そして王冠の上下に「E」の文字と「20」の数字を組み合わせたマークが打刻されています。
本品は全体に適度な時代が付いた良い雰囲気となっており、銃身やサイド・ロック、トリガー・ガードといった鉄部については、やや経年による褪色や時代錆、若干の表面錆痕は見られるものの、目立った欠損等は見られず、比較的良好な状態が保たれています。 木製銃床については使用感も比較的少なく、やや打ち傷や線傷は散見されるものの、現状目立った破損等は見られません。 傷み易いバット・プレートについても、若干の表面錆は見られるものの、目立った変形等は見られず、銃床への取り付けもがたつきもなくしっかりとしています。 リア・サイトの起倒・調整については問題なく行う事が可能です。
作動については完全で、ハンマーのハーフ/フル・コックについてはしっかりと掛かり、フル・コック位置でトリガーを引くと、ハンマーが力強く落ちます。 銃身は銃口から銃身後部まで完全に抜けて (通って) おり、火穴も抜けています。 銃身内は錆等も少なく、特徴的なホイットワース式のライフリングがはっきりと確認出来ます。 パーカッション・ニップルについても、現状目立った欠けや変形等は見られません。 ニップル・ガード及びチェーンが付属しています。 ニップル・ガードは革製のパッド部分に欠損が見られます。 オリジナルの鉄製さく杖が付属いたします。
ホイットワース小銃は、一見エンフィールド小銃と同じように見え、刻印も「ENFIELD」となっていますが、品質が全く異なっており、ホイットワース小銃の希少性を知らなくても特別な趣が漂っています。 本品は漫画家の松本零士先生の長物コレクションの中でも輝いていた品です。 (KK)(MM)
【登録証情報】
(種別: 管打ち式銃砲、全長: 123.5cm、銃身長: 83.6cm、口径: 1.25cm、銘文: ENFIELD)
【その他の情報】
平成2年9月21日に奈良県教育委員会で交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、可動する実物の古式銃です。 漫画家の松本零士先生の旧蔵品です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
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