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US ウィンチェスター M1866 イエローボーイ カービン 3rd Model (贈呈彫刻入、#23828) |
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▲クリックで拡大画像をご覧いただけます。 Copyright© Chicago Regimentals Co. , Ltd. All Rights Reserved. |
価格(税込)
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\8,250,000 |
商品番号
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【9532】 |
英 名
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Winchester M1866 Yellow Boy Carbine, 3rd Model |
種 類
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古式銃(登録証付)、レバー・アクション、東京店在庫品、✕、松本零士先生旧蔵品 |
国 名
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アメリカ合衆国 |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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998mm |
口 径
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11mm |
装 弾
数
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13発 |
在 庫
数
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限定1品 |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【ウィンチェスター M1866 イエローボーイ カービン 3rd Model について】
ウィンチェスター M1866 は西部開拓時代のアメリカにおける最も有名なライフルです。 1866年から98年まで1st〜4thの4つのモデルが生産されました。
レバー・アクションと呼ばれる銃の機関部下方に付いた用心鉄兼用のレバーを下に引き、それをまた戻す事により薬室から空薬莢を排除すると同時に次弾を装填するという画期的な仕組みを持った銃です。 銃身の下に平行して付けられたチューブ・マガジン (管状弾倉) を備えたレバー・アクションはウィンチェスター社の商品の代名詞にもなっています。
ウィンチェスター社はオリバー・ウィンチェスターにより創業された元繊維会社で、1857年に独自のレバー・アクション構造のパテントを持っていたボルカニック リピーティング・アームズ社の武器製造工場を買収したのが銃器産業に参入する切っ掛けとなりました。 当初はニューヘイヴン・アームズ社として創業し、ヘンリー ライフルとして知られるボルカニックの進化型であるレバー・アクション ライフルの製造権を取得すると、オリバーの息子であるウィリアムにより全米で販売を開始しました。 そして1866年にウィンチェスター社として改名後は、工場長であったネルソン・キングのパテントによりヘンリー ライフルの欠点であったマガジンを改良し、フレーム右側面のローディング・ゲートから弾薬を装填出来るようにしました。 更にハンド・ガードを追加する事により、連続射撃による銃身の過熱から手を守る工夫などの改良を施した「M1866」を発売しました。 この銃はフレーム全体が真鍮製 (砲金製="bronze alloy" または "gun metal") であることから「イエローボーイ」と一般的に呼ばれています。 一世紀半の時を経て金色に輝いていたフレームがまさに「イエロー」と呼ばれる色合いになった貴重な品も弊社には入荷しています。
M1866には銃身長が27インチのマスケット、24インチのライフル、20インチのカービンがありました。 本品は銃身長20インチのカービン・モデルです。 バット・プレートについては、マスケットはカービン型と呼ばれるなだらかなカーブを描いた形状、ライフルはクレセント型 (三日月型) と呼ばれる、強いカーブを描き、角が尖った形状で、カービンにはカービン型とクレセント型の両方が見られます。
本銃は幕末に日本にも少数が輸入されました。 日本語では「直動鎖閂式 (ささんしき) 銃」と呼ばれ、同じレバー・アクション式の「底碪式 (ていがんしき) 銃」と混同されやすいものの、遊底 (ボルト) が (回転することなく) 前後するため「直動鎖閂式」になり、ブリーチが上下する「底碪式」とは構造的には全く異なるものです。
【本個体の説明】
本品はウィンチェスター社製オリジナルのM1866 イエローボーイ カービンの3rd Modelです。 ウィンチェスター M1866は、1stモデルから4thモデルへと改良されるに従って、ヘンリー ライフルから受け継いだ特徴が徐々にイエローボーイ独自の形状に変化しました。 ハンマー前方のフレーム後部のカーブは、ヘンリー ライフルでは一旦急なカーブを描いて落ち込み、顕著なくびれを経て銃把部分へと繋がるHenry Dropと呼ばれるデザインでしたが、イエローボーイでは改良されるに従ってHenry Dropの面影が薄くなり、次第になだらかな形状となります。 3rd ModelではHenry Dropが2nd Modelに比べてなだらかな形状となり、シリアルNo.が銃の外部に初めて打刻されるようになったモデルで、基本的にはシリアルNo.はブロック体に近いフォントでトリガー後方に打刻されています。 本品のフロント・サイトはフロント・バンド一体型の鉄製のブレード・サイトで、リア・サイトは100、300、500ヤードに対応したフリップ・サイトとなっています。 3rd Modelではヘンリーのパテント刻印が省略されるようになった代わりに、「King’s Improvement」の刻印が打刻されるようになりました。 本品の銃身上面にもやや薄くなっているものの、「WINCHESTER'S-REPEATING-ARMS. NEW HAVEN CT.」のメーカー・アドレス刻印及び「KING'S-IMPROVEMENT-PATENTED-MARCH 29. 1866. OCTOBER 16. 1860.」のパテント刻印が二行にわたって入っているのが確認出来ます。
本品の機関部左側面には、「PRESENTED TO G.H.Buckingham BY S.H.HARRIS Columbus, Miss. Sept, 1st 1869.」と読める彫刻が施されており、本品がミシシッピ州コロンバスのS.H. Harrisという人物からG.H. Buckinghamという人物に対して贈呈された品である事が窺えます。 S.H. Harrisについては、同名のSamuel H. Harrisという人物が南北戦争中にジョージア州ホイットフィールド郡のジョージア州第36歩兵連隊 (アメリカ連合国軍=南軍) に所属していた事が確認されています。 彼は、1862年4月24日 二等軍曹に任命、1863年4月15日 一等軍曹に昇進、1863年6月5日 Jr 2nd Lieutenant (少尉よりも下位の補助的な階級) に選出された後、1863年7月4日 ミシシッピ州ビックスバーグの包囲戦 (Siege of Vicksburg) にて捕虜となっています。 その後、1863年7月9日に同地にて釈放され、1864年2月5日に障害のため除隊しています。 また、S.H. Harrisについては、南北戦争終結後の1866年1月から1872年1月にかけて、ミシシッピ州コロンバスから弟に宛てて書いた手紙が27通現存しており、戦後の生活の一端も確認できます。 一方、本品を贈呈されたG.H. Buckinghamという人物については、詳細は不明ですが、同名の人物がミシシッピ州 第10騎兵連隊F中隊 (アメリカ連合国軍=南軍) に所属していた記録が残っています。 両名とも同じ南軍に所属しており、ミシシッピ州にも縁がある事から、何らかの人的・軍歴的な繋がりがあったものと考えられます。
本品の銃身やアンダー・レバーといった鉄部は、やや打ち傷や経年による褪色、若干の時代錆及び表面錆痕が見られるものの、目立った欠損等は見られず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 砲金製の機関部についても、若干の打ち傷は見られるものの、目立った腐食等は見られず、適度な時代が付いた良い雰囲気となっています。 木製のハンドガードやバット・ストックについては、やや打ち傷や線傷は見られる他、ハンドガード右側面及びアッパー・タング後方にひびの補修痕が見られますが、現状強度的には比較的しっかりとした状態が保たれています。 傷み易いバット・プレート部についても、若干の打ち傷や角の部分の僅かな摩耗を除いて、目立った変形等は見られず、ストック内コンパートメントの蓋の開閉についても問題なく行う事が可能です。
作動については完全で、装弾レバーを下げると装弾エレベーターが上昇し、同時にボルトが後退してハンマーをコックさせます。 ハンマーのフル・コックはしっかりと掛かり、トリガーを引くとハンマーがスムーズに落ちます。 尚、ウィンチェスター M1866にハーフ・コックのポジションが追加されたのは、概ねシリアルNo.が23000以降と言われており、本品はハーフ・コック・ポジションを備えない最後期の生産品と考えられます。 本品の銃身内は若干の表面錆は見られるものの、銃口から薬室まで完全に抜けて (通って) おり、ライフリングもはっきりと確認出来ます。 リア・サイトの切り替えについても問題なく行う事が可能です。
本品は漫画家の松本零士先生のコレクションの中の一挺です。 元南軍兵士同士の間で贈呈が行われた事を示唆する、南北戦争終結後の世情を今に伝える貴重な資料です。 本場米国の方が価値を認められる凄い品です! 普通は海外の方が価値を認められる事が少ないのですが、本品は詳しい人には理解できる歴史的価値の高い品です。米国では彫刻の内容によっては数倍から百倍の価値になりことも珍しくありません。(KK)(MM)
【登録証情報】
(種別: 管打ち式銃砲、全長: 99.8cm、銃身長: 48.8cm、口径: 1.1cm、銘文: WINCHESTER'S-REPEATING-ARMS NEW HAVEN.C.T. KING'S-IMPROVEMENT-PATENTED-MARCH 29 1866 OCTOBER 16. 1866)
【その他の情報】
令和5年8月10日に東京都教育委員会で交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、可動する実物の古式銃です。 漫画家の松本零士先生の旧蔵品です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
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