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英国 Barnett社製 ペンシルベニア フリント・ロック ライフル (銃砲刀剣類登録証付古式銃) |
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価格(税込)
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\1,650,000 |
商品番号
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【9500】 |
英 名
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Pennsylvania Flintlock Rifle by Barnett |
種 類
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古式銃(登録証付)、単発、東京店在庫品、松本零士先生旧蔵品 |
国 名
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アメリカ合衆国 |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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1,422mm |
口 径
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10mm |
装 弾
数
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単発 |
在 庫
数
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限定1品 |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【英国 Barnett社製 ペンシルベニア フリント・ロック ライフル について】
英国のバーネット社 (Barnett) が米国輸出向けに製造したと考えられる、ペンシルベニア・ライフル (ケンタッキー・ライフル) と同様のスタイルのフリント・ロック式 (火打石式) 単発小銃です。
本品を製造したバーネット社の歴史は、1796年にロンドンで事業を始めたトーマス・バーネット (Thomas Barnett) に遡ります。 1811年に同社は「トーマス・バーネット & サンズ (Thomas Barnett & Sons)」となり、1833年にはジョン・エドワード・バーネット (John Edward Barnett) が事業を継承しました。 1842年には「JE バーネット & サンズ (JE Barnett & Sons)」と改名され、1901年に「JE バーネット & サンズ LTD (JE Barnett & Sons LTD)」となり、1908年に事業を終了しました。 南北戦争中、バーネット社は1833年に設立されたミノリーズ・ストリート134番地の拠点に加えて、1860年から1874年にかけてワッピングのブリューハウス・レーンにも拠点を構えていました。
当時の英国の伝統的な銃工たちと同様に、バーネット社も様々な下請け業者にパーツ製作を害虫し、それらを組み立てて完成品を仕上げていました。 バーネット社自体も完成品の銃を製造する能力はあり、実際に製造する事も多々ありましたが、大口契約を受けて短期間で納品する必要がある場合には、大型部品の製造は下請けに頼る方が効率的で費用対効果が高いと判断されていました。 尚、バーネット社は、南北戦争中、エンフィールド P1853 マスケットやP1853 砲兵銃及びP1856騎兵銃を南部連邦 (南軍) に数千挺納品した事でも知られており、南部連邦の中央政府契約のみならず、ジョージア州、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州の注文も受けていました。
19世紀初頭から半ばにかけて、バーネット社で製造された銃は、北アメリカ北部の毛皮貿易会社によって北米のアメリカ先住民向けに供給されました。 それらは特にノースウェスト毛皮会社 (Northwest Fur Company) 及び1821年以降はハドソン湾会社によって取引されましたが、アメリカ毛皮会社 (American Fur Company)、マッキノー社 (Mackinaw Company)、米国インディアン貿易局 (U.S. Indian Trade Office) もアメリカ先住民とバーネット銃の取引を行っていました。 バーネット銃のようなトレード・ガンは、一般的に「ノースウェスト銃」や「マッキノー銃」、「ハドソン湾銃」等と呼ばれていました。 トレード・ガンは、ヨーロッパ系アメリカ人向けに製造された銃よりも安価で取引され、当時北米沿岸に住んでいた先住民は、海洋交易商人との交易において、毛皮と引き換えに銃を入手していました。 また、銃そのものが毛皮の調達に利用されたことから、ヨーロッパやアメリカの毛皮商人が銃を交易品として提供するのは理にかなっていました。 さらに、銃は火薬、弾丸、火打石、補修部品などの継続的な供給を必要としたため、毛皮商人はその依存関係を商業的に活用していました。 一方で、先住民も商人への依存を自覚ながら、領土の拡大や自衛、そして狩猟のための重要な道具として銃に価値を見出していました。
本品も米国輸出向けに英国バーネット社で製造された品と考えられますが、銃身がやや短く軽量な作りの大半のトレード・ガンとは異なり、「(American) Long Rifle」と呼ばれる、長い銃身を備えた米国のペンシルベニア・ライフル (ケンタッキー・ライフル) とほぼ同等の形状をした品です。
ペンシルベニア・ライフル (Pennsylvania Rifle) は、18世紀初頭にペンシルベニア南東で開発された狩猟用のライフルで、(アメリカン) ロング・ライフル (American Long Rifle) やケンタッキー・ライフル (Kentucky Rifle) といった名称でも呼ばれます。 これらは銃身内にライフリングが施された、ライフルド・マスケットとも呼ばれる初期のライフルの一種で、球形の鉛弾に回転を与える事により、高い弾道安定性を持っていました。 一方で、銃身内にライフリングの無いスムース・ボア (滑腔銃身) のマスケット銃に比べて弾丸と銃身内のクリアランスがタイトであったため、装填に時間が掛かるのが欠点でした。 (この装填に時間が掛かるという欠点は、その後登場したミニエー弾により解消される事となります)。
ペンシルベニア・ライフルは当初18世紀初頭にペンシルベニア南東に定住したドイツ系のガンスミス達によってハンドメイドにより製造されたと伝えられています。 撃発機構は18世紀中頃に一般的となったフリント・ロック式がメインでしたが、19世紀前半に雷管を使用するパーカッション式 (管打ち式) の撃発機構が開発されると、フリント・ロック式のペンシルベニア・ライフルの多くがパーカッション式に改造されました。 また、一部には伝統的なペンシルベニア・ライフルのスタイルを保ったまま、当初からパーカッション式として製造された品も見られます。 19世紀にはケンタッキー・ライフルの派生型として全長の短いカービン・タイプであるホーケン・ライフル (プレーンズ・ライフル) と呼ばれる品も製造され、マウンテン・マン等のハンター達によって愛用されました。
本品のトリガー・ガードはスパー (指掛) を備えており、バット・ストックは下方に角度が付けられて、バット・プレート部の角が尖った形状となっている点などは、オーソドックスなペンシルベニア・ライフルの形状を踏襲しています。 また、バット・ストック右側面には射撃の際に使用する小物類を収納するためのパッチ・ボックスと呼ばれるコンパートメントが設けられている点なども、当時多数出回っていた安価なトレード・ガンとは一線を画しています。 (KK)
【本個体の説明】
本品のロック・プレートには「BARNETT」のメーカー刻印が打刻されていますが、それ以外の刻印については確認出来ません。
銃身やサイド・ロックといった金属部はやや打ち傷や時代錆、表面錆痕の他、一部に朽ち込み痕が見られるものの、目立った欠損等は見られず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 真鍮製のトリガー・ガードやパッチ・ボックス、バット・プレートについては、適度な時代が付いており、トリガー・ガードに一部補修痕が見られる他、パッチ・ボックス周辺の装飾に若干の浮きが見られるものの、目立った腐食や欠損等は見受けられません。 木製銃床については、全体にやや打ち傷や線傷の他、銃床先端周辺にひびの補修痕が見られるものの、全体としては現状大きな破損等は見られず、各部の取り付けもがたつきもなくしっかりとしています。 作動については完全で、ハンマー (コック) のハーフ/フル・コックはしっかりと掛かり、フル・コック位置でトリガーを引くと、ハンマーがスムーズに落ちます。 フリズンの開閉についても問題なく、テンションもしっかりと掛かっています。 銃身は銃口から銃身後部まで完全に抜けて (通って) おり、火穴も抜けています。 銃身内は若干の表面錆は見られるものの、7条のライフリングははっきりと確認出来ます。 パッチ・ボックスの蓋の開閉については問題なく行う事が可能です。 真鍮製の口金が付いた木製のさく杖が付属いたします。
本品は漫画家の松本零士先生のコレクションの中の一挺で、多く米国製古式銃は西部劇の影響で"Wild west"的なイメージですが本品は主に米国東部で使われた珍しい銃です。 (KK)(MM)
【登録証情報】
(種別: 火打ち式銃砲、全長: 142.2cm、銃身長: 104.0cm、口径: 1.0cm、銘文: BARNETT)
【その他の情報】
令和5年8月10日に東京都教育委員会で交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、可動する実物の古式銃です。 漫画家の松本零士先生の旧蔵品です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
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