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火縄銃 四匁五分馬上筒 青銅製銃身 「丸ニ三ツ鱗紋」 (銃砲刀剣類登録証付古式銃、無銘) |
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価格(税込)
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\1,650,000 |
商品番号
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【9464】 |
英 名
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Japanese Matchlock Cavalry Pistol with bronze barrel |
種 類
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古式銃(登録証付)、単発、東京店在庫品、松本零士先生旧蔵品 |
国 名
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日本 |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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328mm |
口 径
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14mm (実測14mm) |
装 弾
数
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単発 |
在 庫
数
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限定1品 |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【火縄銃 四匁五分馬上筒 青銅製銃身「丸ニ三ツ鱗紋」について】
本品は馬の上から片手で射撃が出来るようにした小型の火縄銃です。 洋式銃ではピストルに相当しますが、火縄銃では馬の上で使用する意味で「馬上筒」と呼ばれました。 本品は全長が328mm、銃身長183mmと馬上筒としては標準的なサイズよりやや小型となっていますが、重量が◯◯kgと全長に対して非常に重い太身の品です。 口径は14mm(四匁五分相当)となっており、全長の割には大きいですが、銃身を含め全体的に太いので相応の口径と思います。 銃身はずっしりとした非常に作域の良い青銅製で無銘です。 通常、青銅製の銃身は無銘になっています。 台カブの上部には真鍮板で大き目の「丸ニ三ツ鱗紋」が配されています。この家紋の作域もよく、本歌である事が伺われます。
青銅製の銃身は、後方に向かって広がった丸銃身になっています。 銃身の上面だけを平らにした「表一角」と呼ばれる形状となっており、更にその平らな部分(銃身上面)が一段高くなっています。 銃身の後端上に元目当があるのは珍しいです。 元目当の後部は筋割で前方が段々になっています。 また同じく先目当は銃口とほぼ面一になった部分に付いており、その形状は非常に凝った造りになっています。銃床を外して銃身だけを見るとやや寸の詰まった丸柑子で銃口から約25mmの位置に玉縁(たまぶち)=化粧飾りの輪が配されています。 銃身だけを見ると青銅砲のように見えます。 銃身は台 (銃床) に対して二ヵ所の目釘により固定される構造となっています。 台の前方側面には真鍮製の飾金具で囲まれた小さな長方形の腕貫穴 (うでぬきあな) が設けられています。 この腕貫穴から台カブの輪束穴(わっそくあな)に紐(スリング)を通したと思われます。 銃床は全体に装飾の殆ど無い比較的質実剛健な作りとなっており、栓 (目釘) 座は蛇目金具になっています。カラクリの鋲裏座金も円形(蛇目)のシンプルなものが二ヵ所となっています。 カラクリは内カラクリで真鍮製の地板は珍しい形状になっています。火挟、胴金、雨覆、火蓋、火皿引金といった金具は真鍮製となっています。 雨覆には煙返が付き、煙返を火皿と一体になった部分に嵌め込む構造で、楔で留める造りではありません。 引金は小穴の開いた舌形(変形三角)となっており、用心金は設けられていません。引金が入る穴周りの飾り金具は非常に珍しい「松皮菱」になっています。台カブの後端は「象の鼻」と呼ばれる独特の形状になっています。 台の下部には背割が入っており、背割リ後端金具が火縄消シの穴になっているのも珍しいです。
一般的な火縄銃とは異なり、馬上筒は武士が使用した兵器の中でも遥かに珍しく、欧米の将校用ピストルよりも希少価性の高い品です。 また、青銅製銃身の火縄銃は非常に珍しく、派手ではありませんが他に類を見ない細工が節々に見られます。このような事から官位の高い上級武士の持ち物であった事が伺われます。 欧米ではこのように対食性の高い青銅銃身や真鍮製機関部を備えた銃は海軍など塩害を受ける特殊な環境で使用されました。本品は水軍のような海上で活躍した集団の頭が使用されたものかもしれません。 短いながらもずっしりと重いこの馬上筒を片手で操作するのは、かなりの技量を持った使い手と思われます。 多くの馬上筒を取り扱っていますが、光る一品です。(MM)
澤田平氏著「日本の古銃」のカラー・ページ(火縄式銃砲 短筒)とP.122(流名不詳)とP.125(馬上用短筒)に掲載されている品と同一品です。特にP.122の「流名不詳」の項では「短筒 寸のつまった火縄式短筒に多く見られるが銃床尾の形状が特徴的である。 柴引きや象の鼻が雲形にデザインされ、わっそくの穴が貫通している。地板の形状も意匠的で目当の形も典型化されている。特に元目当は火皿よりも後方に位置している。 銃身銃床ともに太く短く、ごろりとした感じであるが、全体的に曲腺美があり作域は良い。 明らかに砲術流派的な特徴を示しているが、流名は不詳である。」と記されています。 澤田先生の一冊の本に3回も取り上げられている「珍しい」品です。 また「古式銃入門 武道藝術秘傳圖會注解」のP.15のカラーページにも「馬上用短筒各種」の中に写真が入っています。
英語版のWikipediaの「Tanegashima (gun)」の項目の中の写真で「Antique Japanese samurai tanegashima pistol」と紹介されている品と同型です。
本品は漫画家の松本零士先生のコレクションの中の一挺です。流石、日本一のコレクターの旧蔵品と言える品です。
【本個体の説明】
銃身には大きな欠損等は見受けられず、非常にしっかりとした状態が保たれています。 銃身下部の目釘金具と銃床の目釘穴の位置は一致しています。
台 (銃床) については上質の材質で、気にならない程度の小さなあたり傷はありますが、ほぼ難点がなくオリジナルジナルの艶も残った美しい状態です。 鋲裏座金等の金具についても欠品は見られず、総じてしっかりとした強度が保たれています。 カラクリの地板や火挟、弾金、胴金、雨覆、火蓋、引金、用心金といった真鍮部分についても、目立った傷等は見られず、良い時代色が付いています。
火蓋の開閉は問題なく行う事が可能です。 尾栓は現状閉まっていますが、取り外しが可能と思われます。 銃身内は銃口から銃身後部まで完全に抜けて (通って) おり、火穴も抜けています。 カラクリの火挟を起こすとロックが掛かり、引金を引くと火挟がスムーズに落ちます。 木製のカルカ (さく杖) が付属致します。 (MM)
【登録証情報】
(種別: 火縄式銃砲、全長: 32.8cm、銃身長: 18.3cm、口径: 1.4cm、銘文: 無銘)
【その他の情報】
令和5年8月10日に東京都教育委員会によって交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、完全可動する実物の古式銃です。 昨年登録証が交付されたばかりで、安心してお求めいただける品です。 漫画家の松本零士先生の旧蔵品です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
*参考文献: 澤田平氏著「日本の古銃 総論編」 |
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