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英国製 バー・ハンマー ペッパーボックス (銃砲刀剣類登録証付古式銃) |
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価格(税込)
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\1,100,000 |
商品番号
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【9458】 |
英 名
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English Bar Hammer Pepperbox |
種 類
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古式銃(登録証付)、東京店在庫品、✕、松本零士先生旧蔵品 |
国 名
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イギリス |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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235mm |
口 径
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10mm |
装 弾
数
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6発 |
在 庫
数
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限定1品 |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【英国製 バー・ハンマー ペッパーボックス について】
本品は1850〜60年頃に英国で製造されたと考えられる、ペッパーボックスと呼ばれるダブル・アクションの管打ち式 (Percussion) 拳銃です。 本品のハンマー (撃鉄) はバー・ハンマーと呼ばれるもので、本体中央上部に位置した角棒型の支柱と円柱型の打撃部を組み合わせた独特な形状のハンマーがダブル・アクションによって雷管を叩く構造となっています。
ペッパーボックス ピストル (Pepperbox Pistol) とは、シリンダー (回転式弾倉) とバレル (銃身) が一体化 (銃身と薬室が一体化) になった黎明期のリボルバー拳銃です。 形状が「コショウ挽き」に似ていることから単にペッパーボックスと呼ばれています。 狭義には1837年にイーサン・アレンがパテントを取得した管打ち式ダブル・アクション・オンリーの回転拳銃を指しますが、広義には銃身を3本以上束ねて、それを回転させることによって連射を可能とする銃器 (カービンやライフル等の長物も含む) を指します。 形状が「コショウ挽き」に似ている事からペッパーボックスの名称が付いた、西部開拓時代初期の米国でも大流行した拳銃の一種です。 一般的には、薬室と一体化した銃身を複数本束ねたものを回転させる事で、装填動作を省略し連射を可能とした銃器の事を指しますが、特にサミュエル・コルトが特許を持っていた、引き金を引くだけで回転連射が可能な「ダブル・アクション機構」を持つ護身用の小型拳銃を指していました。 米国では1830年代後半から1850年代に普及しました。
このペッパーボックスは、複数の独立した銃身を束ねるのではなく、レンコンのような穴を銃身とする一つの塊を鋳造したため、頑丈で大量生産が可能でした。 しかしながら、シリンダーと銃身が一体鋳造型であるため、口径を大型化すると重心が前方に偏る欠点がありました。 また、シリンダーと一緒に銃身も回転する事から、固定銃身に比較すると命中精度が劣ってしまう点も有り、1850年代後半にはその殆どが姿を消す事になりました。 その他、一発発射すると装填された弾が全弾暴発して発射されてしまう「チェーン・ファイア」を引き起こすと言った問題もペッパーボックスの欠点と言われていました。 しかしながら、この問題はペッパーボックスに限らず、当時のパーカッション式回転拳銃全般が抱えていた不具合でした。 また前方に銃身のないペッパーボックスでは、万が一「チェーン・ファイア」が発生した場合にも全弾が飛び出すだけで、銃本体にはダメージを引き起こさないといった利点もありました。 通常の固定銃身のリボルバーで「チェーン・ファイア」が発生した場合は致命的なダメージを銃本体と射手に及ぼしましたので、そのような点では優れていました。
バー・ハンマー・タイプのペッパーボックスは、米国では1837年のEthan Allenのバー・ハンマーに関するパテントが失効した1860年代初頭頃から様々なメーカーが製造を始めましたが、英国では1835年頃にバー・ハンマー・タイプのペッパーボックスが開発された事を皮切りに、1860年頃までの約25年間に多くのメーカーがバー・ハンマー ペッパーボックスの製造を行いました。
英国製のバー・ハンマー ペッパーボックスは、製造年代によってグループIII (1835〜1840)、グループII (1840年代)、グループI (1850〜1860) の3つのグループに大別する事が可能です。 グループIIIは英国製バー・ハンマーの中でも最も初期の試行錯誤が行われていた時代の製品で、銃本体には入念な彫刻が施されており、グリップ形状も様々なタイプの物が製造されました。 グループIIは中期に製造された品で、バグ・タイプ・グリップと呼ばれるグリップ下端が丸みを帯びた形状の物が主流となりました。 この グループIIは多くの英国のガンスミスによって生産されましたが、構造的にはほぼ同一規格になっており、1845年頃に生産された品はメーカー名を確認しない限りは製造所を特定が出来ませんでした。 また、金属部に彫刻は施されたものの、コストを下げるために全体的には浅い彫刻になっており、セーフティ等のオプションもあまり用いられませんでした。 グループIは英国製バー・ハンマー ペッパーボックスの中でも最も後期に製造された品で、この頃から多くの新興メーカーがペッパーボックス市場に参入しました。 グループIの新興メーカー製の品は製造コストを下げる為、グリップ形状は下端がフラットとなった品が主流となり、グリップ表面には荒いチェッカーが施された物が大半となっていますが、稀にチェッカーのないスムース・タイプの品も存在します。 銃本体に施される彫刻についても従来の製品よりも省力化されており、メーカー名が入っていない製品も数多く存在します。 しかしながら、一部の高級銃器メーカーではよりクオリティを上げ高級品として差別化を図った品も見受けられる事から、グループIは低コストな廉価モデルと高級品の二極化が進んだ時代と言えます。
本品はグリップ下端がフラットな形状となっておりメーカー刻印等が一切見られない事から、ペッパーボックスとしては後期の1850〜60年頃に製造されたグループIの品であると考えられます。 ハンマーはバー・ハンマー型で、フレーム前部にはパーカッション・ニップルに不意に衝撃が加わって暴発が発生しないようニップル・シールドと呼ばれるガードが円周に沿って設けられています。 また、その他の安全対策として、シリンダー後端にセーフティ・ノッチが設けられており、携行時にはこの部分にハンマー打撃面後部の突起を噛み合わせておく事で、パーカッション・ニップル同士の間にハンマーが固定されて暴発を防止する構造となっていました。 尚、引金はオーソドックスなトリガーとトリガー・ガードを組み合わせた形状となっています。 本品はグループIとしてはスタンダードな作りの品で、フレームやトリガー・ガードには彫刻等は施されていません。 グリップ下端には彫刻が施された円形の蓋を備えたコンパートメントが設けられています。 (KK)
【本個体の説明】
本品のシリンダー (銃身) は6連発の滑腔銃身で、表面にはバーミンガム (Birmingham) プルーフ・ハウスのプルーフ刻印2種類が各銃身に対して交互に打刻されており、一種類は1813年から1904年の間に使用されたView Mark刻印、もう一種類は1813年から1904年の間に黒色火薬を使用する銃身だけに入れられたBirmingham Company Proof刻印となっています。 これらの刻印は非常に小さいため、目視では打刻されている文字の判読は難しくなっています。
本品のシリンダーやフレームといった金属部は、やや経年による褪色や時代錆の他、一部表面錆痕が表れているものの、目立った欠損等は見受けられず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 ウォールナット製のグリップ・パネルはやや打ち傷や線傷は散見されるものの、目立った割れや欠け等は見受けられず、チェッカリングも比較的良好に残っています。 グリップは取り付け基部に僅かに隙間が見られますが、目立ったがたつきは見受けられません。 グリップ下部のコンパートメントの蓋の開閉についても問題なく行う事が可能です。
作動については完全で、トリガーを引くとシリンダーが正常に回転し、ハンマーがダブル・アクションにより力強く作動します。 稀に作動後にトリガーが完全に前方に戻らない場合がございますが、そのような場合はトリガーを後方から軽く押せば機能が回復します。 銃身内は銃口から銃身後部まで完全に抜けて (通って) おり、火穴も抜けています。 パーカッション・ニップルについては、やや打ち傷は見られますが、現状大きな欠けや変形等は見受けられません。 ハンマーとシリンダーのセーフティ・ノッチの噛み合わせが摩耗により現状機能していませんが、通常の射撃操作には影響はありません。 (KK)
【登録証情報】
(種別: 管打式銃砲、全長: 23.5cm、銃身長: 9.65cm、口径: 1.0cm、銘文: 無銘)
【その他の情報】
令和5年8月10日に東京都教育委員会によって交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、完全可動する実物の古式銃です。 昨年登録証が交付されたばかりで、安心してお求めいただける品です。 漫画家の松本零士先生の旧蔵品です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
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