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【TKS/D】久米通賢 輪燧佩銃 二匁五分馬上筒 (銃砲刀剣類登録証付古式銃、刻印: 四)  
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価格(税込)
 SOLD OUT
商品番号
 【9416】
英  名
 Japanese Wheellock Pistol, invented by Kume Michikata Tsuken
種  類
 古式銃(登録証付)、単発、Curio Magazine、✕、X候補、松本零士先生旧蔵品
国  名
 日本
時  代
 第一次大戦前(〜1914)
全  長
 358mm
口  径
 12mm (実測11.5mm)
装 弾 数
 単発
在 庫 数
 SOLD OUT
画像について
 画像は現物です。
コメント
 【輪燧佩銃 二匁五分馬上筒について】
 讃岐國(現在の香川県)の偉人、久米通賢によって発明された輪燧佩銃(りんすいはいじゅう) と呼ばれる現存数が少ない馬上筒です。鋼輪の回転によって銃に点火し撃発する鋼輪式(こうりんしき)、または歯輪式(しりんしき)の発火方式を用いており、海外ではホイールロック式(Wheellock)に分類されます。
海外のホイールロック式からヒントを得ているとは考えられますが、通賢はゼンマイの回転を用いて火打ち石で発火させる独自のアイデアの鋼輪式を完成させました。板バネをWinding spanner(通称:キー)と呼ばれる道具(別部品の工具)を用いて張力をつけ、その強い張力により一気に鋼輪を回転させる西洋式は鋼輪の回転数が少なく、国産の燧石では十分な火花を得ることができませんでした。それに対し通賢の発明は回転数が多く火花の発生を確実にした、国産の燧石でも不発の少ない優れた品でした。また、ゼンマイを用いることによって、火縄銃と同じように撃発時の衝撃を最小限に抑えることにも成功しました。 通賢は銃把部分に真鍮製の引金に似た安全装置も考案しました。 銃を構えてグリップを握ると安全装置が解かれる仕組みになっています。 そのアイデアは「グリップ・セーフティ」として欧米で20世紀に入ってから一般的になった機能を半世紀前に通賢ははすでに取り入れていました。 しかしながら、これらの構造は非常にデリケートで実際の戦闘で実用できたかは疑問です。 通賢は天体観測機器や和時計の製作で培った技術を用いて、輪燧佩銃を欧米にはない発想で作りましたが、繊細な構造で試作品の域を超えなかったと思います。

【久米通賢について】
久米通賢(くめ みちかた、もしくは つうけん)は江戸後期に活躍した暦学者、洋学者、測量家、そして「讃岐のエジソン」と称される発明家です。通称は栄左衛門(えいざえもん)と言い、安永9年(1780年)に讃岐國大内郡馬宿村(現在の東かがわ市馬宿)に生まれました。7歳の頃に通賢は父に連れられ時計店に行く機会があり、当時最先端の機器であった時計の修繕を熱心に眺めていました。そこへ別の客がやってきて店の者に時計の修繕を依頼した品を通賢が見よう見まねで修繕した逸話が残されています。寛政十年(1798年)、19歳のとき大坂の天文学者の間重富(はざましげとみ)から数学、天文暦学、測量を学びました。 享和2年(1802年)、父の喜兵衛が亡くなると家を継ぐため讃岐に戻りました。 通賢は伊能忠敬(いのう ただたか)の讃岐測量に2年先んじた文化3年(1806年)に藩命を受けて高松藩領の測量を開始しました。その測量では最小目盛以下の数値を読み取るバーニア副尺を搭載した通賢独自の地平儀を用いており、伊能が用いた測量器の2倍以上の精度で測量を行うことができました。地平儀に留まらず通賢は様々な新発明を行いました。特に銃砲関係では、鋼輪式銃をはじめ他に類を見ない独自構造の鉄砲を数多く開発しています。また天保9年(1838年)には藩より命じられ雷汞の製法を発明しました。
久米通賢は国友藤兵衛一貫斎や片井京助直徹と並ぶ銃砲の天才発明家でしたが、二人に比べ知名度が低いのは生涯の殆どを讃岐國で過ごしたことに起因します。また両名は鉄砲鍛冶が生業であったのに対し、通賢はあらゆる才能を持った人物で、銃砲の発明はその中のごく一部にすぎませんでした。
そんな通賢が香川県の偉人と讃えられる所以は坂出塩田開発の功績にあります。貧困にあえぐ人々を救いたいと願った通賢は文政7年(1824年)、高松藩に遠浅の坂出沖に塩田を開墾する事業を進言しました。2年後その案が採用されて通賢は大規模な塩田工事を任されました。財政難の高松藩が用意できる工事費用は限られていたため、通賢は自らの私財を費やし、さらには親戚を含めた一族の財産の全てをつぎ込んだ末、塩田を完成させました。塩田完成から12年後の天保12年(1841年)、天才的な才能を社会のために捧げ利他的な生き方をした通賢は貧困の中、62歳で亡くなりました。
通賢は国防意識も強く銃砲関係の発明は他に類を見ない高度な作品を残しています。 中でも輪燧佩銃をはじめ独自の構造の鉄砲を数多く開発しています。 残念な事に通賢の考案した銃器の現存品は少なく、限られた研究家の手元と博物館収蔵品を合わせても十指に満たないと言われています。 通賢が残した測量器具、鉄砲、時計、文書、絵図類などの資料群は香川県坂出市の収蔵品となっており、平成26年に重要文化財に指定されました。

【火打石式、燧発式、燧石式について】
フリントロック式(Flintlock)、日本語では火打石式、燧発(すいはつ)式、燧石(すいせき)式と呼ばれる撃発方式の一つです。 1500年台末には原理的には実用化されていましたが、1600年台初頭に安全性が向上した品をもって完成されました。 前世代のホイールロック式の最も大きな欠点は構造が複雑で高価であり、一般兵に行き渡らず旧式のマッチロック式と併用されて使用された、限られた人間だけの火器であったことです。 その後登場したフリントロック式はホイールロック式に比べ遥かに簡素で生産性の高い構造であったので全ての戦闘員に支給可能でした。 基本構造はマッチロック式と同じですが、発火させる方法が異なります。 鶏頭(けいとう)とも呼ばれる石挟(火縄銃では火挟)の先端に火縄ではなくフリント(燧石)を取り付けられるようになっています。 その前方に火縄銃にはない当たり金を兼ねたL字型のフリズンがあります。 引金を引いてフリントを取り付けた石挟が作動して、フリントがフリズンの当たり金と擦れることによって発する火花が火皿の点火薬に着火します。 点火薬の火は火皿から火門を通って銃身内の装薬を爆発させて弾丸が発射されます。  銃砲刀剣類登録証対象品で種別は「火打ち石式銃砲」です。

【本個体について】
本個体の程度は極上で作動も完全です。 しかしながら、非常に繊細な造りですので不用意に取り扱うと不具合が生じます。 銃把の安全装置は構造上の問題があり、安全装置が押し込まれた状態で留まる事があります。 他の個体を手に取って見た時も同じ問題があり、博物館の収蔵品も安全装置が出てこなかった場合に対処する為に紐が付いている個体もあります。 本歌のカルカが付属しています。

澤田平氏著「日本の古銃」のカラー・ページ(輪燧式銃砲)とP.140(輪燧式銃砲)とP.125(馬上用短筒)に掲載されている品と同型品で、同書に掲載されている二挺と本銃の他にもう一挺の合計四挺が少なくとも同時に作られたと思います。 本品は無銘ですが、文化11年(1814年)に同型(同時に作られた)品に阿波国の鉄砲鍛治「石川嘉次郎義一(いしかわ よしじろうよしかず)」の銘が入っている事から、本品も同じ鉄砲鍛冶によって作られた品と思われます。 本銃は「四」の刻印が打たれている事から四挺目である事が推測されます。

本品は漫画家の松本零士先生のコレクションの中の一挺です。さすが日本一の洋式銃コレクターだけあって、日本の銃も良い品を沢山お持ちでした。 東京店在庫品

【登録証情報】
(種別: 火打石式銃砲、全長: 35.8cm、銃身長:26.0cm、口径:1.2cm、銘文: 四)

【その他の情報】
令和5年8月10日に東京都教育委員会で交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、可動する実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。 最近交付されたばかりの安心して所持できる品です。漫画家の松本零士先生の旧蔵品です。

古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。

詳細画像(Detailed Photos)はこちら

銃全体の左側面の画像。全長が35.8cmと小振りですが非常に繊細な機能が詰まった感じがします。
銃床は鉄刀木(タガヤサン)と呼ばれる重硬な木材を使用しています。銃身の上部に凸凹があるように見えますが、これは欧風の銃に見られる装飾です。
銃口部には寸の詰まった八角柑子があり、作域の良い銀製の玉縁が配されています。
銃の左側面に配された欧風の真鍮製ベルト・フック。その右上に分解用の鋲が配されており、小さなリング状のツマミが付いています。
ゼンマイの回転を用いており、円形のゼンマイを入れた部分の外にある摘み(鉄製バー)を反時計回りに一回転半ほど巻き上げます。特別な工具にいらず、僅かな力で巻けます。
天体観測機器や和時計の製作で培った技術を用いて、ヨーロッパにはない発想で作られた通賢ならではの構造です。引金や安全装置に繊細さが表れています。 発火の際の振動も少なく、火縄銃に似た感覚で射撃が出来ます。
引金を引いてゼンマイが完全に回り切った状態。 火蓋は引金を引くと自動的に開きます。銀色に見える部分が鋼輪で、これに燧石を挟んだ石挟を擦り付けて発火させます。
通賢が考案した銃把部分の安全装置。 欧米で20世紀に入ってから「グリップ・セーフティ」として一般的になった機能を半世紀前にすでに取り入れていました。 このセーフティは強く握ると出てこなくなります。
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