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火縄銃 堺四匁細筒 「柏樹図」銀象嵌 (銃砲刀剣類登録証付古式銃、在銘: 巻張 摂州住榎並屋作兵衛作) (西)㊹ |
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価格(税込)
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\352,000 |
商品番号
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【9299】 |
英 名
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Japanese Matchlock Musket, SAKAI Style |
種 類
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古式銃(登録証付)、単発 |
国 名
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日本 |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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1,276mm |
口 径
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14mm (実測13.6mm) |
装 弾
数
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単発 |
在 庫
数
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限定1品 |
画像について
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画像は現物とは異なります。 |
コメント
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【火縄銃 堺四匁細筒 「柏樹図」銀象嵌(在銘: 巻張 摂州住榎並屋作兵衛作)について】
本品は装飾が多い堺筒の中でも店頭に並んだ既製品ではなく、凝った特注の高級品です。
真鍮金具が他の品よりも多い事を始め、彫物の出来が良い上手な品です。 金具は真鍮製ですが銅の比率が高いのか時代を経て付いた茶系になった侘び寂びを感じる風格になっています。
真鍮だけではなく、銀の飾板も使い装飾が丁寧で上手です。
本品は在銘で、銃身下面には「巻張 摂州住榎並屋作兵衛作」の銘が切られています。摂州堺 (現在の大阪府堺市)の「榎並屋作兵衛」により製作された堺筒です。 「榎並屋佐兵衛」は「全国鉄砲鍛冶銘鑑」P.203、及び「全国鉄砲鍛冶銘地域別分類」P.51に掲載されている堺の鉄砲鍛冶です。
堺筒とは摂州堺の鉄砲鍛冶によって製造された火縄銃で、口径が二匁目玉から三匁目五分玉程度の細筒に銃身や台木など全体に豪華な装飾が施された物が多く見られます。 これらの火縄銃は主に狩猟や射的用として製造されました。 本品は典型的な堺筒の仕様になっていますが、高級品です。
本品は全長127.6cm、銃身長99.4cm、口径実測13.6mm(四匁)、重量約3.6kg の一般に細筒 (小筒) と呼ばれるサイズの火縄銃ですが、平均よりは極僅かに短めです。
銃身は八角銃身で、柑子は堺筒の特徴でもある大きく膨らんで筋立てが施された芥子柑子となっています。 筋立部分には銀で加飾されています。芥子柑子とは、ケシの花が開花する前にプックリと膨らんだ形状から名付けられました。 先目当はタンケン形で後部がなだらかに低くなっており、刃は銀と思われる異なった素材になっています。元目当は堺筒に多く見られる前後に裾野が長く広がった富士山形のものが付いており、側面に「三星(みつぼし)」が穿ってあります。 銃身は銃床に対して4箇所の目釘金具と胴締金によって固定される構造となっています。 銃身の上部後端には銀象嵌で「柏樹図」が上手に配されています。また銃身の後端上部三面に太いのと細い銀象嵌帯が施されています。
台 (銃床) については各部に飾り金具が取り付けられた堺筒らしい装飾に富んだ作りとなっており、カルカ取付部 (矢袋) の金具に波頭文様があります。 銃床下面のほぼ一面から梅樹文様の金具が、そして用心金と取付金具まで松、竹、蓑亀、鳥(鳳凰?)、菊花文(のバリエーション)が配されています。鳥(鳳凰?)の部分は「火縄通しの鐶」と間違って言われている鐶が付いています。 幅広(約24mm)の胴金から後方の雲形板に大振りの兜が彫られています。庵の上部分に真鍮製の飾り板で波頭図で覆っています。 駒形の部分は「丸ニ竹紋」が入っています。左側面に八万座のような縁が付いた枠束穴の基部は非常に上手な牡丹の飾り金具が取り付けられています。 またその反対側は八重菊を意匠した左側面に劣らない枠束穴の周りを上手な飾り金具で飾っています。 銃床の目釘座やカラクリの鋲裏座金には真鍮製の菊花文(のバリエーション)を象った座金と左右一ヶ所ずつ銀製の梅花の金具が用いられています。 尚、銃床には花弁が何重にも重なった菊の座金のついた火縄通しの穴が設けられており、その流れから台カブにあるのは「枠束穴」ではなく、更に火縄通しの穴になっているのではないでしょうか。 また台カブ左側面前方(胴金のすぐ後)には小さな銀製の獅子の飾り板がワンポイントになっています。
カラクリは外カラクリ (平カラクリ) となっており、火挟の軸部分はシンプルな丸型で、半菊状(八葉)の蟹の目隠しが取り付けられています。 の胴金上部部分から雲形板にかけて中国・秦末期〜前漢初期の軍略家「張良」を象った彫刻が施されおり、雲形板は「張良が橋の上にいる」図に合わせて形どりされており、通常の雲形板とは全く形状が異なります。下部にも「獅子」の彫刻が施されている手の込んだ品です。 引金は釣鐘形で、用心金 (トリガー・ガード) が設けられています。 (MM)
【本個体の説明】
本品の筒(銃身)を含む鉄部は黒錆に覆われていますが、これは当時の日本における防錆方法であった錆付けによるもので、欧米のようにブルー仕上げがなかった日本では一般的なものでした。 銃身にはやや表面錆痕が見受けられるものの、大きな欠損等は見受けられず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 銃身上面に施された「柏樹図」の銀象嵌についても良好に残っています。 台 (銃床) については、経年仕様の気にならない小傷や擦れが見られるものの、現状比較的しっかりとした強度が保たれています。 全体に銃床各部に取り付けられた飾り金具については現状目立った欠品等は見受けられません。 カラクリの地板や火挟、雨覆、楔、火蓋、胴金、引金、用心金といった部分についても、現状目立った腐食等は見られず、適度な時代が付いた良い雰囲気となっています。
杢目が出た上等な台木右側面(火皿の前)から約15cmほど古いヒビ割れが合いますが、強度的に問題はなく、他の部分のプラス面を考えると許容範囲です。 火挟の先端(貝口)の片方が僅かに欠損していますが、気になりません。
尾栓は現状では固着していますが、ねじ込み部分の基部には大きな錆は出ておらず、外れそうに見えます。 カラクリの作動については良好で、火挟を起こした際のロックは掛かり、火挟が起きた状態で引金を引くと、火挟が落ちます。 木製のカルカ (さく杖) が付属致します。 典型的な堺筒の仕様になっていますが、一目で良さが判る高級品です。堺筒を一挺だけコレクションとすれば、この程度の高級品を持っておれば飽きが来ないし、装飾性が高い堺筒の考えは変わらないと思います。 お勧めの一挺です。(MM)
【登録証情報】
(種別: 火なわ式銃砲、全長: 127.6cm、銃身長99.4cm、口径: 1.4cm、銘文: 巻張 摂州住榎並屋作兵衛作))
【その他の情報】
平成8年1月12日に京都府教育委員会によって交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、完全可動する実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約160年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
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