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フランス軍用 ルフォーショー M1854 6連発 官給品 リボルバー (登録証付、アユチ刻印、#64671)(戸)40 |
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価格(税込)
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\2,530,000 |
商品番号
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【9226】 |
英 名
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French Army Lefaucheux M1854 Pinfire Revolver |
種 類
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古式銃(登録証付)、Curio Magazine 記事候補、✕ |
国 名
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フランス / 日本 |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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294mm |
口 径
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11mm |
装 弾
数
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6発 |
在 庫
数
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限定1品 |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【フランス軍用 ルフォーショー M1854 6連発 官給品 リボルバーについて】
ルフォーショー(ル・フォーショウ=Lefaucheux) リボルバーはフランスのガンスミスであったカジミール ルフォーショー(Casimir Lefaucheux, 1802-1852) によって発明されたピン・ファイア式(カニ目打ち式、ピン打ち式)の金属製薬莢を使用するリボルバーです。 主にフランス、ベルギーで1850-70年代に多種多数製造されました。 ドイツ、英国、スペインなどでも極少数が製造されました。1858年にはM1854としてフランス軍初の金属製薬莢を使用するリボルバーとして軍用に採用されました。
ルフォーショー拳銃のパテントは、1854年6月10日にEugene Lefaucheuxによってフランスで取得されました(No.019083)。 このパテントの主な要点としては、回転式拳銃としては初めて金属製の一体型弾薬(ルフォーショー・カートリッジ)が使用できるようになった他、未使用の弾薬を安全かつ簡単に取り出す事が出来るようになった事等が含まれています。 薬莢の装填、排莢を容易にするためにローデング・ゲートも追加されました。 また、1854年のパテントでは、銃身とフレームが一体構造とはなっておらず、コルト社製リボルバーのようにフレーム下端の一カ所で銃身を固定する方式が用いられていました。
フランス軍によって1857年にM1854として採用されてから世界各国で軍用として採用されました。 特にM1854モデルはロシア軍(M1854)、スウェーデン軍(M1863)、ノルウェー軍(M1864)、イタリア軍(M1861)、スペイン軍等でも採用された、如何にもヨーロッパ軍用であることが判る独特の形状をした品です。 本品は最も有名なM1854の典型的なモデルで、指掛け(Spur)の付いたトリガー・ガードの形状から「Cavalry Model」とも呼ばれています。 本品はルフォーショーを始めとするピンファイア・ピストル唯一の英語専門書「Systeme Lefaucheux」のP.42に掲載されている「Standard Lefaucheux M1854 Pinfire Revolver」と全く同じです。ルフォーショー製のM1854は初期、中期(過渡期)、後期生産型の三種類に分けられますが、多くのバリエーションがあるルフォーショー・タイプの中では比較的分類が明確になっています。 本品は典型的な後期型です。
ルフォーショー リボルバーは5連発から20連発までの非常に多くのバリエーションがあります。 長さが3cmほどのラウンド・バレルから18cm以上もあるオクタゴン・バレまで色々な銃身長がありました。 用途も色々で、大型の無骨な軍用モデルもあれば、全体に見事な彫刻の入った小型の護身用までバリエーションが豊富です。 ピン・ファイア式の生産はパテントの関係でしょうか、ヨーロッパではスタンダードな種類でしたが、アメリカでは余り生産されませんでした。 当時ルフォーショーはピン・ファイア拳銃の代名詞で、リム・ファイア式が普及されるまで、フランス、ベルギーからヨーロッパを始め、アメリカ、日本など世界各国に輸出されました。 特に幕末期には多くの種類のルフォーショー拳銃が日本国内に入っています。 本品には「壬申」と「アユチ 9632」の刻印が入っています。
ルフォーショー リボルバーはバリエーションが多く、アメリカ製リボルバーよりお手頃な価格帯ですので、それだけを集めるには面白い分野です。 ピン・ファイアは日本ではカニ目打ち式(ピン打ち式)と呼ばれる最も初期の金属薬莢を使用する発火方式の銃で、パーカッション(菅打ち式)に比べて紙包み薬砲(装薬と弾頭を紙で包んで一体化したもの)と雷管を別々に装填しなくてもよい長所がありました。 シリンダーはセンター・ファイアのように完全に前から後ろまで貫通した後装式です。 しかし現代実包が使用出来ない旧式の金属薬莢を使用する為、最も現代銃に近い構造をしているのにも拘らず、国内で古式銃として合法的に所持できます。
本品はフランスの本家ルフォーショー社製です。 バレルの上に« INVON. E. LEFAUCHEUX BRTE. S.G D.G A PARIS » と刻印が入っています。 「BRTE SGDG」とは仏語で"Breveté Sans Garantie Du Gouvernement“の略語で1968年までフランスに存在した特殊な特許の意味です。
【本個体の説明】
本品は弊社が扱った古式拳銃の中でも内部構造(作動的な完璧さ)で最上位クラスの状態で、幕末から全く手の加えられていないオリジナル状態の逸品です。
フレームとシリンダーの一部にオリジナルのブルー仕上げが残っています。 銃身は158mmのラウンド・バレル(銃身後部のみ約36mmがオクタゴン・バレル)です。 銃身後部がオクタゴン・バレル(八角銃身)である事とハンマーとリコイル・シールドの形状から本品はM1854 モデルの中でも後期生産型である事が判ります。 最も初期のM1854は銃身の全てがオクタゴン・バレルでした。 シリアル No.が1700番までの品ですが例外も存在します。 その後まず銃身の後部を残してほぼ全てラウンド・バレルになる過渡期型(シリアル No.が2000番までの品ですが例外も存在します。)、そしてリコイル・シールド(同じ線上にあるローディング・ゲートも含め)が極端に表現すると凹んだ扇型から、凸んだ曲状(通常のリボルバーのリコイル・シールドでは一般的な形)に変わり、ハンマーのスパーが僅かに後部に下がって後期生産型となります。 ルフォーショー社の製品は後の官営造兵廠製とは違い注文に応じて古い仕様での生産もしており、新旧の部品が混在したモデルも見られますが。本品は完全な後期型です。
フレーム右側面にルフォーショー社のプルーフ刻印(中折れ式古式銃ロゴにLFの文字、これはフランス製の本家ルフォーショー社製の品だけに打たれている刻印です)とシリアル No.64671が入っており、ローディング・ゲートに「77P」、シリンダー後部に「77」などの刻印は分解しなくても外部から確認でき、リコイル・シールド(内側=シリンダー側)「77」、グリップ・フレーム右手側面(内側=グリップの下)「77P」、バック・ストラップの裏にも「77P」の刻印が分解をすると確認出来ます。 本品は珍しいオール・マッチング・シリアル No.の官給品です。
銃身上部に«INVON. E. LEFAUCHEUX BRTE.PARIS»と非常にはっきりと判読可能な刻印が、またフレーム左側面にも 一部判読が困難な部分もありますが«Inv. E.LEFAUCHEUX BREVT SGDG PARIS»と読めます。
オリジナル・ブルーが残った非常に良い状態の部分と朽ち込みがある部分が混在しています。 全体で見ると古式銃と考えれば非常に良い程度です。 濃茶色のステイン仕上げのウォルナット製グリップに僅かな小さい当たり傷がありますが、これも全く気になる程度です。 オリジナルの仕上げが所々に残っており、作動が素晴らしい状態です。 グリップ左側に「壬申」と、そしてその下に「8632」と英数字で入り、その下に正方形に「アユチ」の刻印が入っています。 本品と全く同じ品(シリアル No.55886)で「足柄縣」と「壬申刻印」が入った品も入荷した事がありその関連性も気になります。
「壬申刻印」とは古式銃の一種の戸籍番号に相当する刻印です。 明治4年に明治陸軍は主力小銃の統一化を図る為、旧藩に残る銃砲の種類、挺数の把握が急務となりました。 翌明治5年(1872年、壬申)1月から、太政官布告第28号第五則の「銃砲取締規則」によって、私蔵されていた銃砲の「我が国初の管理統制」が始まりました。 廃藩時に旧藩は旧家臣に軍用銃を下付した事例が多く見られ、旧士族の家には一挺の軍用銃があったとも言われています。 それらの銃はその後市中に大量に出回り私蔵されていました。 銃砲取締規則ではこれらの私蔵されていた銃砲について、管轄庁 (東京と大阪は武庫司) に持参して改刻印式によって番号、官印を受ける (これが明治5年度であれば壬申刻印と番号) 事が義務付けられました。 同時に管轄庁は同人名と番号を管轄鎮台に届け出て、鎮台より武庫司にそれらが提出される仕組みになっていました。 この調査は明治20年代頃まで銃砲調査が行われましたが、明治5年 (1872年=壬申) の調査が最も大々的に行われ、今日この種類の刻印の内90-95%が壬申の年に行われた事から、古式銃に打たれた漢字の刻印をまとめて「壬申刻印」と呼ばれています。
本品の「壬申」刻印と共に入っているアユチ刻印は、上記のような国による管理下で全国一斉調査が行われた際に打刻されたものではなく、ほぼ同時期に愛知郡の行政組織が独自に調査を行った際に打刻されたものと思われます。 尚、弊社には同様に「アユチ」刻印及び本品と同じフォントの番号刻印が打刻された古式銃を在庫しています。 本品の銃砲刀剣類登録証の登録地が岐阜県である事から、本品が幕末期から登録証が発行された令和5年まで当時の「アユチ(愛知郡)」に含まれていた瀬戸市に隣接した岐阜県に存在していた事が伺えます。
シリンダー後部にあるラチェットに摩耗も全く見られないので当時から殆ど使用されていないように思えます。 4条のライフリングも非常にハッキリと残っています。
本品はシングル・アクションのみで、その作動は外観と同じように完璧完全です。 ハンマーのハーフ・コック、フル・コックの動きは非常にスムースで、コックの際にカキッ!カキッ!と小気味良い独特の機会音する程です。 ハンマーを起こした状態でトリガーを引くとハンマーが力強く落ちます。 尚、トリガーは引き始めの遊びが殆ど有りません。
M1854 モデルは軍用として幾つかの国で採用されただけありルフォーショーの中で最も人気のある品で、ルフォーショー・コレクションの中では絶対に外せない品です。 軍用官給品の典型的な品で南北戦争で使用された可能性もあり、更に幕末の動乱の時代に日本で使用したことが判る歴史的価値の高い弊社一押しの逸品です。 (MM)
【その他の情報】
令和5年11月15日に岐阜県教育委員会によって交付された銃砲刀剣類登録証が付いた完全可動する実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
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