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【TKS/D】火縄銃 讃岐細筒 梅樹ニ小鳥図色絵象嵌 (登録証付古式銃、摂州住山田五兵衛作) (西)㉝ |
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価格(税込)
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SOLD OUT |
商品番号
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【8672】 |
英 名
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Japanese Matchlock Musket, SANUKI Style |
種 類
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古式銃(登録証付)、単発 |
国 名
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日本 |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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1,386mm |
口 径
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13mm |
装 弾
数
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単発 |
在 庫
数
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SOLD OUT |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【火縄銃 讃岐細筒 梅樹ニ小鳥図色絵象嵌 (摂州住山田五兵衛作)について】
澤田平氏著「日本の古銃」P.83後半に "「摂州堺」とあるから堺筒であり、「江州國友」と刻銘されているために國友筒であると説明するのであれば、何も研究などする必要がなく、無銘の作品に対して寄与するところがない。" と断言されています。 これは大変的を射た言葉として弊社商品解説の軸にもなっています。
本品は正に「摂州住」とありながら「堺筒」ではなく「讃岐筒」と弊社では考えている品です。 形状的 (特にシルエット) には阿波筒に非常に似てはいますが、阿波筒の掟と一致している個所は少なく、阿波筒に似て非なるものです。 阿波筒の亜種 (特別仕様) とは弊社では考えていませんので阿波筒との違いをベースに解説します。
本品は全長が1,386mで銃身長が1,083mm、口径13mmのやや長めの細筒となっています。 銃身は後方に向かってやや広がった形状の八角銃身で、銃口部には寸の詰まった八角柑子が設けられています。 筒だけを見ると阿波筒に非常に似ています。 柑子の後ろ約25mmのところに真鍮製と思われる縄状の玉縁が施されていますが、阿波筒では縄状ではありません。 この柑子と玉縁の間隔は注文品 (オプション) と思われますが、摂州住山田系の鉄砲鍛冶に多く見られる仕様です。 先目当は筋割の上に銀の刃が埋め込まれています。 先目当は銃身と八角柑子にまたがって配されています。 この先目当の位置も阿波筒と異なるものです。 元目当は阿波筒で良くみられる前部が千切透しで後部が筋割を併せた形となっています。 銃身は銃床に5か所の目釘により固定される構造となっています。 目釘が5か所と多いのも摂州住山田系の鉄砲鍛冶の筒の仕様です。
台カブ上部のラインが緩やかにカーブを描いた阿波国で好まれる形状です。 しかしながら、側面から見れば非常に良く似ていますが、台カブの厚みが阿波筒より比較的薄く仕上げられています。 銘から堺で作られた筒である事は間違いなく、堺筒と同じように装飾性に富んだ作りとなっていますが、一般的な堺筒とは明らかに違う意匠の装飾です。 また、四国東部 (讃岐) 地方の注文品と思われるシルエットと金具の形状は、明らかに通常の堺筒とは異なっています。
阿波筒の最も大きな特徴として人工的な虎目模様が入っていますが、本品も僅かに人工的に付けられた虎目模様が確認されます。 阿波筒と同じく台木(先台)下方には金具は無いものの、台締金具後方下部には銀杏形の飾金具に猪目透しが入っています。 阿波筒はシンプルな猪目透しです。 矢袋と呼ばれるカルカを入れる台木 (先台) の先端の部分は、矢袋金具が付かない阿波筒と全く同じ形です。
阿波筒の平均的な幅 (17mm) と同じ台金具後方の銃床上面には、台金から続く兜武者の飾り板が取り付けてあり、高級な阿波筒にしかない装飾が施されています。 台カブ右側面に上手な獅子図の金具、台カブ左側面の火消し穴の飾金物は大きな牡丹図を模した装飾が施されています。 銃床の目釘座やカラクリの鋲裏座金には桜花と小鳥を意匠化した金具が用いられています。 火縄通しの穴の金具は二重十六葉菊図を象った飾りが見られます。 これらの装飾は阿波筒には見られません。 真鍮製のカラクリの地板は、比較的長く幅が狭くアールは阿波筒より緩いので、台カブ下部のアールとは離れた形状になっています。 芝引金は阿波筒とは全く異なる形状の大き目の真鍮金具になっており、雲の文様が入っています。 引金は舌形の真鍮製でお洒落な透かしが入っており、六角にカットされた真鍮製の用心金が取り付けられています。 用心金の取り付け方法は阿波筒と同じです。 カラクリは阿波筒と同じ外カラクリです。 横鋲 (よこびょう) と弾金との合わせ目は角が立った角で合わせてあります。 疣 (蟹目) 隠しは桜紋を半分にした透しが入った凝った作りで、シンプルな阿波筒とは全く違います。 全体的にかなり個性の強い品ですが阿波筒の特徴もあり、当初阿波筒の凝った特注品とも思いましたが、別の地方 (讃岐) の特徴としました。 装飾的な部分に特徴が強いので砲術流派の仕法方とは異なると思われます。 (MM)
【本個体の説明】
本品の銃身は全体に時代錆が表れており、やや表面錆が散見されるものの、大きな欠損は見受けられず、比較的しっかりとした状態が保たれています。 銃身下部の目釘金具と銃床の目釘穴の位置は5箇所とも一致しています。 尚、目釘は付属しておりません。 銃身下面の銘についても、やや表面錆が見られるものの、比較的はっきりと確認が可能です。 銃身上面に施された梅樹ニ小鳥図の色絵象嵌についても、目立った剥落等は見られず、良好に残っています。
台 (銃床) についても、時代感はありますが使用感は殆どありません。 大事に保管されていたのでしょうか、全体としてはとてもしっかりとした状態が保たれています。 目釘座や鋲裏座金、各部の飾り金具については現状欠品等は見られず、カラクリの地板や火挟、弾金、雨覆、火蓋、用心金、引金といった真鍮部品についても、適度な時代が付いた良い雰囲気となっています。
カラクリの作動については完全で、火挟を起こした際のロックはしっかりと掛かり、引金を引くと火挟がスムーズに落ちます。 銃身内は銃口から銃身後部まで完全に抜けて (通って) おり、火穴も抜けています。 また、尾栓はスムーズに取り外す事が可能です。 火蓋の開閉についても問題なく行う事が可能です。
カルカ(さく杖) が付属致します。 (MM)(KK)
【その他の情報】
昭和41年10月16日に岡山県教育委員会によって交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、完全可動する実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
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