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【TKS/D】火縄銃 馬上筒 (登録証付古式銃、在銘: 藤巻二重張□□ 谷崎太左衛門正次、壬申千百十六番 和歌山縣) |
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価格(税込)
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SOLD OUT |
商品番号
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【8411】 |
英 名
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Japanese Matchlock Pistol |
種 類
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古式銃(登録証付)、単発、登録証付古式銃買取品、東京店在庫品、Curio Magazine |
国 名
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日本 |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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602mm |
口 径
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18mm |
装 弾
数
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単発 |
在 庫
数
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SOLD OUT |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【火縄銃 馬上筒 (在銘: 藤巻二重張□□住 谷崎太左衛門正次、壬申千百十六番 和歌山縣) について】
本品は馬の上から片手で射撃が出来るようにした小型の火縄銃です。 洋式銃ではピストルに相当しますが、火縄銃では馬の上で使用する意味で「馬上筒」と呼ばれました。 本品は全長602mm、口径実測約17mm (約七匁半) となっており、馬上筒としては全体に大振りな作りとなっています。
本品の登録証には「□□□□住谷□大房□□」の銘が記載されていますが、実際には「全国鉄砲鍛冶銘鑑」のP.219に掲載されている「谷崎太左衛門正次」ではないかと思われます。 尚、銃工銘の上部には非常に薄くなっているものの「藤巻二重張□□住」と読める文字が切られています。
本品の筒 (銃身) は後方に向かって広がった丸銃身で、その上面だけを平らにした「表一角」と呼ばれる形状となっており、上面は一段盛り上がった作りとなっています。 銃口部には丸柑子が設けられています。 先目当はやや丸みを帯びた三角形で後端には銀と思われる別金属が埋め込まれており、元目当は筋割となっています。 銃身は銃床に対して2箇所の目釘により固定される構造となっています。 台 (銃床) は鋲裏座金に桜の花弁を象った金具が用いられている他は目立った装飾は見られず、シンプルかつ質実剛健な作りとなっています。 銃床の前部に楕円形の真鍮金具で飾られた穴が左右に貫通しており、そこに下緒を繋げてスリングの様な使用方法をしたと思われます。 芝引金具は剣形 (篠垂形) です。
カラクリは内カラクリですが、一般的な火縄銃とは異なり、火挟基部後方に引金と連動して前後にスライドする蟹の目に相当する部品が設けられており、これが火挟基部後部の爪状の部分を押さえる事により火挟を起こした際のロックが行われる特殊な構造となっています。 引金を引くと蟹の目に相当する部品が引金に連動して後退し、火挟基部の爪が解放され、火挟が落ちます。 カラクリの地板や胴金、火蓋、雨覆は真鍮製となっています。 火挟及び蟹の目に相当する部品は鉄製で、銀蝋(流し)と言われる銀を点状に散りばめられています。 引金は真鍮製の輪引金で、用心金は設けられていません。 (KK)(MM)
【本個体の説明】
本品の筒 (銃身) を含む鉄部は黒錆に覆われていますが、これは当時の日本における防錆方法であった錆付けによるもので、欧米のようにブルー仕上げがなかった日本では一般的なものでした。 銃身には一部表面錆痕や若干の朽ち込み痕が散見されるものの、大きな欠損等は見られず、概ね良好な状態が保たれています。 銃身下面の銘については、表面錆や打ち傷により一部を除いて判読が難しくなっています。
本品の銃身上面には「壬申千百十六番 和歌山縣」の壬申刻印が入っています。 「壬申刻印」とは古式銃の一種の戸籍番号に相当します。 明治4年に明治陸軍は主力小銃の統一化を図る為、旧藩に残る銃砲の種類、挺数の把握が急務となりました。 翌明治5年 (1872年、壬申) 1月から、太政官布告第28号第五則の「銃砲取締規則」によって、私蔵されていた銃砲の「我が国初の管理統制」が始まりました。 廃藩時に旧藩は旧家臣に軍用銃を下付した事例が多く見られ、旧士族の家には一挺の軍用銃があったとも言われています。 それらの銃はその後市中に大量に出回り私蔵されていました。 銃砲取締規則ではこれらの私蔵されていた銃砲について、管轄庁 (東京と大阪は武庫司) に持参して改刻印式によって番号、官印を受ける (これが明治5年度であれば壬申刻印と番号) 事が義務付けられました。 同時に管轄庁は同人名と番号を管轄鎮台に届け出て、鎮台より武庫司にそれらが提出される仕組みになっていました。 この調査は明治20年代頃まで銃砲調査が行われましたが、明治5年 (1872年=壬申) の調査が最も大々的に行われ、今日この種類の刻印の内90-95%が壬申の年に行われた事から、古式銃に打たれた漢字の刻印をまとめて「壬申刻印」と呼ばれています。
銃身下部の目釘金具と銃床の目釘穴の位置は2箇所とも一致しています。 目釘は真鍮製の代用品が1本付属致します。 銃床については、若干の打ち傷や線傷は散見されるものの、現状目立った割れや欠け等は見られず、艶の有る仕上げも全体に良好に残っています。 カラクリの地板や胴金といった真鍮部については、若干磨かれているものの、大きな違和感は感じられません。 カラクリの作動については完全で、火挟を起こした際のロックはしっかりと掛かり、引金を引くと火挟がスムーズに落ちます。 銃身内は銃口から銃身後部まで完全に抜けて (通って) おり、火穴も抜けています。 尾栓についてもスムーズに取り外す事が可能です。 木製のかるか (さく杖) が付属致します。
本品は馬上筒の中でも大振りな作りで、特殊な構造の内カラクリを備えた非常に珍しい品です。 (KK)
【その他の情報】
平成29年4月20日に愛媛県教育委員会によって交付された銃砲刀剣類登録証が付いた完全可動する実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。 本品の登録証には「□□□□住谷□大房□□」の銘が記載されていますが、実際には「全国鉄砲鍛冶銘鑑」のP.219に掲載されている「谷崎太左衛門正次」ではないかと思われます。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
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