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【TKS/D】火縄銃 堺狭間筒 銀色絵象嵌「鯉ノ滝昇リ」図 (銃砲刀剣類登録証付古式銃、在銘: 摂州住田中善五郎作) |
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価格(税込)
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SOLD OUT |
商品番号
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【8284】 |
英 名
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Japanese Matchlock Gun w/ Long Barrel |
種 類
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古式銃(登録証付)、単発、登録証付古式銃買取品、東京店在庫品、厳選品 |
国 名
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日本 |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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1,468mm |
口 径
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12mm |
装 弾
数
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単発 |
在 庫
数
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SOLD OUT |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【火縄銃 堺狭間筒 銀色絵象嵌「鯉ノ滝登」図 (在銘: 摂州住田中善五郎作) について】
本品は全長1,468mmの狭間筒と呼ばれる銃身長の長い火縄銃です。 口径は実測約12mm (約三匁) と口径的には細筒に相当しますが、銃身長が約1,105mmと細筒の中でもかなりの長銃身となっているので狭間筒と呼ばれる狙撃銃として使用された可能性が高い品です。 狭間筒は城の狭間から射撃したもので全長が140cm以上ある品を指します。 また長銃身故に銃身は五箇所(通常は三箇所、多くても四箇所)の目釘によって台 (銃床) に固定される珍しい構造となっています。
また銃身上部にははっきりとした「鯉ノ滝昇リ」図が力強く深い鏨仕事で彫った銀象嵌と色絵象嵌が施されています。
「鯉ノ滝昇リ」は立身出世の意味を持っていることから、この文様は古くから縁起のよいものと考えられています。 鯉が流れの激しい滝を登る=滝を逆流するほど勢いがある様子を表しています。 また人の出世する様子を表す諺としても使われます。「栄達」や「立身出世」という意味で、滝の流れに立ち向かう鯉は障害を乗り越える忍耐強さの象徴とされ、古くから武家に人気のある文様です。
本品は在銘で、銃身下面に「摂州住田中善五郎作」の銘が切られています。 田中善五郎作は「全国鉄砲鍛冶銘鑑」P.216-217及び「全国鉄砲鍛冶銘地域別分類」P.225-226に掲載されている摂州・堺の鉄砲鍛冶の一門です。 堺筒とは摂州堺の鉄砲鍛冶によって製造された火縄銃で、主に口径が二匁目玉から三匁目五分玉程度の細筒が中心で、筒 (銃身) や台木 (銃床) など全体に豪華な装飾が施された物が多く見られます。 田中善五郎の一門としては、喬直、高直、直武、直久、信立、信久、信之、伸之、正巻、正恭、正則、正泰、元長といった鍛冶が知られていますが、本品が田中善五郎一門のどの鍛冶により製作されたかについては現時点では不明となっていますが、その中でも非常に上手な鍛冶の作品と思われます。
本品の筒 (銃身) は後方に向かって緩やかに広がった八角銃身で、銃口部には八面に凝った真鍮象嵌の入った立派な八角芥子柑子が設けられています。 芥子柑子とは、ケシの花が開花する前にプックリと膨らんだ形状から名付けられました。 先目当はとして変った袖透しの上にブレードと呼ばれるフロント・サイトの刃が付いています。 元目当は千切透しとなっており、通常先目当の位置は柑子の上にあるものですが、本品は先目当てが柑子の後ろの八角銃身先端上にあります。 弊社でも初めて見る先目当の位置です。 台木 (銃床) は上等の硬い材質の楢材が使用され、丁寧な艶のある仕上げが施されています。 注文主の好みと思われますが、堺の筒であっても銃床前半分(銃身の下の部分)の装飾は控えめにして、銃身の象嵌を惹きたさせています。 台カブ部分はアールが緩く、庵は僅かに厚く小振りな形になっています。 胴金は約9mmで堺の筒とすれば細くなっています。 銃床の目釘座金やカラクリの鋲裏座金には梅花と思われる花弁を象った金具が揃いで18枚用いられています。 火縄通しや火縄消しの穴の周辺にも同じ菊花と思われる小振りの花弁を意匠化した飾りが取り付けられています。
カラクリは外カラクリ (平カラクリ) となっており、カラクリの地板や弾金、火挟、胴金、雨覆、火蓋といった部品は真鍮製となっています。 引金は丸引金で、真鍮製の用心金が取り付けられています。 (MM)
【本個体の説明】
本品の筒 (銃身) を含む鉄部は美しく落ち着いた色合いの黒錆に覆われていますが、これは当時の日本における防錆方法であった錆付けによるもので、欧米のようにブルー仕上げがなかった日本では一般的なものでした。 傷み易い銃床に隠れる銃床下面についても、やや錆は見受けられますが、大きな欠損等は見受けられず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 銃身下部の五箇所の目釘金具と銃床の目釘穴の位置は合っています。 銃身と銃床はピッタリと合っています。 台木 (銃床) については、非常に良い状態ですが台カブ上方右側に一部ひびが見受けられますが、強度的にも全く問題なく、他には大きな破損等も見られません。 木部全体は艶のあるニスを塗ったような丁寧で美しい仕上げになっています。 各部の飾り金具や座金については、大きな欠損等は見受けられません。 カラクリの地板や弾金、火挟、胴金、雨覆、火蓋、用心金といった真鍮部分については程よい時代感がついています。 用心金等各部の取り付けについても現状ガタつきなどは殆ど見られません。 銃身内は銃口から銃身後部まで抜けて (通って) おり、火穴も抜けています。 尾栓の取り外しについても問題なく行う事が可能です。 カラクリの作動については完全で、火挟を起こした際のロックはしっかりと掛かり、引金を引くと火挟がスムーズに落ちます。 火蓋の開閉についても問題なく行う事が可能です。 木製のかるか (さく杖) が付属致します。
銃身全体 (薬室から柑子付け根部分まで) に力強い象嵌が施されており、作りも全体的に丁寧で、それに尚且つ銃身の長い狭間筒となれば、容易に入手できる品ではありません。 やや高額にはなっていますが、細筒百挺に一挺しかないような素晴らしい品です。 (MM)
【その他の情報】
平成24年7月17日に熊本教育委員会で交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、可動する実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
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