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英国製トーマス・ギル社製 燧石式 (フリント・ロック) 拳銃 (銃砲刀剣類登録証付古式銃) |
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価格(税込)
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SOLD OUT |
商品番号
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【7827】 |
英 名
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British Flintlock Pistol mfd. by Thomas Gill |
種 類
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古式銃(登録証付)、単発、登録証付古式銃買取品、大阪店在庫品、Curio Magazine、ガゼット Vol.19 |
国 名
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イギリス |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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360mm |
口 径
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14mm |
装 弾
数
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単発 |
在 庫
数
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SOLD OUT |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【英国製トーマス・ギル社製 燧石式 (フリント・ロック) 拳銃について】
英国の有名銃工/刀工であり銃砲店のThomas Gill of London社製の60 Cal. (60口径=約14mm口径) と呼ばれる比較的大型の燧石式 (すいせきしき) または火打石式 (フリント・ロック=Flintlock) 拳銃です。 本品と同じ撃発機構と形状を備えたモデルの多くが、ナポレオン戦争 (Napoleonic Wars 1799-1815年) 時に英国将校の私物として多く使われました。 サイド・プレート (ロック・プレート) にはThomas Gill社の「T. Gill」の刻印が入っています。 約23cmのオクタゴン銃身には、Birmingham Proof Marksの刻印が入っています。
燧石式は銃砲の点火方式の1つで、フランス人のマーリン・レ・ブールジョワ (Marin le Bourgeoys) によって1620年頃に開発されたとされています。 より信頼性の高いパーカッション・ロック式 (雷管式) が主流となる1840年頃までの約200年間の間に、大型の軍用から小型の護身用まで多くの種類の小火器の撃発機構として燧石式が使用されました。 銃身の基部にはフリズン (Frizzen) と呼ばれるL字型の部品が火皿の上に覆いかぶさる形で設けられていおり、蝶番を介して回転します。 フリント (燧石) を取り付けた撃鉄が落ちてフリントがフリズンの当たり金と擦れて火花を発すると同時に、その衝撃でフリズンが開き、火皿の火薬に点火されます。 フリズンを設けることにより、フリントが発火する際の摩擦が軽減され、より迅速な発射薬への点火に貢献しました。
本品は当時の大口径将校用拳銃を携帯に便利なように若干小型化したスタイルで、引っ掛かりがないように全体的に丸みを帯びた形状にしています。 英国製のフリント・ロックはパーカッション・ロック (管打ち式) に比べ現存数も非常に少なく、国内に現存するフリント・ロックはパーカッション・ロックの一割以下と、海外からの輸入が出来ない現在は非常に希少価値が高い品となっています。
【Thomas Gill of London社について】
「Thomas Gill of London社」は英国の首都ロンドンの83 St. James's Street (現在のLondonでも社交の中心として有名なPall Mall街) で1806年から1824年まで刃物店及び銃砲店として営業していました。 この地域は古くから高級住宅地としても知られており、本品が作られた19世紀には上流階級の社交の場である紳士クラブ (Gentlemen's club) が多く集まっており、同社はこの一等地でビジネスを行えるほど力のあった銃砲店であったと言えます。 また、製造/小売業だけでなく、卸業や輸出業な幅広くビジネスを行っていました。 Thomas Gill社は英国の銃砲の製造だけでなく、サーベルなどを製造するSword Cutler (刀工) としても著名で、手作りの品質の高い製品を製造しました。 本品はその最盛期前に製造された品と思われます。
「Thomas Gill of London社」は「T. & J. Gill社」「Thomas & John Gill社」「John Gill社」などの社名で営業をしていた記録も残っています。 John GillはThomas Gillの息子で、父親の元で修行しました。 創設者のThomas Gillは英国の主要銃砲生産地であったBirminghamのMasshouse Laneで銃工/刀工としての経験を積んだ後、ライフリングに関する特許も取得しています。 「Thomas Gill of London社」の広告が数種類残っており、それによると同社が下記のような内容が営業を行っていた事が判ります。
*"Thomas Gill, Sword Cutler, Gun Maker and Real Manufacturer of Fine Cutlery, 83 (In front of the Thatched House Tavern) St, James's Street, London."
* "T. & J. Gill, Sword Cutlers and Gun Makers To the King's Honourable Board of Ordnance..."
*"Thomas Gill's Fine Cutlery, Razors, Scissars, Penknives, Lancets, Patent Masticators, Gravers: Warranted Swords, Guns, Pistols, &c.
これらの広告から、陸軍省への納入業者だけではなくthe King's's Honourable Board of Ordnanceの肩書も得ていた実績あるメーカーであった事が窺えます。 (MM)
【本個体の説明】
本品は総じて良好な状態が保たれており、サイド・ロックの「T.GILL」のメーカー刻印もはっきりと確認できます。
銃身はブラウン・パティーナと呼ばれる時代錆が表れた良い雰囲気となっており、目立った朽ち込み等も見受けられません。 サイド・ロックやハンマー、フリズンといった部品についても、若干の時代感はありますが状態も良く欠損等は見られません。 トリガー・ガードと銃床下部のラム・ロッドを収納する金具は真鍮製で、程良い時代色がついています。 これらも目立った欠損や変形等は見られません。 ウォールナット製と思われる木製銃床はThomas Gill社の特徴を良く出した形状 (特に銃床前部の丸みを帯びた仕上げ) になっています。 グリップ部分の両面は握り易いように平坦に仕上げられています。 全体にオリジナルの艶のある仕上げが残っており、若干の打ち傷や擦れは散見されますが、大きな割れや欠け等は見られず、良好なコンディションが保たれています。 銃床内部に僅かなヘアライン・クラックが見受けられるものの、強度的には問題のないレベルのものです。 各部の取り付けについても目立ったガタつき等は見られません。 ハンマーをコックし、ストック前部側面の楔 (クサビ) 2本を右から左に抜き、銃身後部のアッパー・タングのネジを取り外す事によって、銃身を簡単に取り外す事が可能です。 銃身には元々サイトが前後共に付かないモデルです。
八角形の銃身後部 (薬室部) 左上面にはTower Private Proofと呼ばれる交差した杖 (Sceptre) の上に王冠を組み合わせた刻印が2つ打刻されています。 これらの刻印はロンドン塔にあったプルーフ・ハウス (Tower of London proof house) において1740年頃から1810年頃にかけて使用されたプルーフ刻印で、フリント・ロック式の本銃が製造された年代とも合致しています。
機関部の作動については完全で、撃鉄のハーフ/フル・コックともにしっかりと掛かり、フル・コック状態で引金を引く事により撃鉄が力強く落ちます。 フリズンの開閉についても問題なく、板バネによる開閉時のテンションもしっかりと効いています。 撃鉄の火打ち石 (ガン・フリント) を固定する爪を調整する螺子 (キャップ・スクリュー) についても現状固着等は見受けられません。 銃身内は銃口から銃身後部まで抜けて(通って)おり、火穴も抜けています。 先端に真鍮製の金具が付いた木製さく杖 (ラム・ロッド)と画像には写っていませんが火打石が付属致します。 (MM)(KK)
【その他の情報】
昭和45年8月28日に東京都教育委員会によって交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、完全可動する実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約160年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
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