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和製管打式 ゲベール銃 (銃砲刀剣類登録証付古式銃、在銘: 乾兼則) ■ |
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価格(税込)
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SOLD OUT |
商品番号
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【7619】 |
英 名
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Japanese made Percussion Rifle |
種 類
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古式銃(登録証付)、単発、登録証付古式銃買取品、東京店在庫品、ガゼット Vol.19 |
国 名
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日本 / オランダ |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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1,380mm |
口 径
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16,5mm |
装 弾
数
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単発 |
在 庫
数
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SOLD OUT |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【和製管打式 ゲベール銃 について】
ゲベール銃とは前装式の単発管打式小銃で、銃身内にライフリング (施条) の無い滑腔銃を指す名称です。
「ゲベール (Geweer)」とはオランダ語で小銃を意味し、幕末の日本では洋式前装式小銃の一般名詞になっていました。 ゲベール銃は日本でも倣作が行われ、古いものでは火打ち式 (フリント・ロック=燧石式) の撃発装置が付いた品もありましたが、日本で倣作された品の多くは管打ち式 (パーカッション・ロック) でした。 元々はフランス軍が1670年に採用したフリント・ロック式小銃を改良したモデルをオランダ軍が1777年に採用し、そのタイプの銃を天保二年 (1832年) に長崎の高島秋帆が輸入したのが日本におけるゲベール銃運用の始まりです。 しかしながら、当時ヨーロッパ諸国は概ね同じようなタイプの小銃を制式化していたため、日本に輸入された正確なモデル名までは断定できません。 当時欧米諸国で唯一日本と貿易ができたオランダが輸出したため、オランダ語で小銃を意味するゲベールが呼称として一般化しましたが、当時輸入されたゲベール銃は必ずしもオランダ製小銃であったとは言えません。 2013年放送のNHK大河ドラマ「八重の桜 (第1話)」で、幼少の八重が兄の使うフリント・ロック式小銃を見て何かと聞いたときに、兄が「ゲベール (銃) だ」と答えていました。 あくまでもドラマの中でのやり取りですが「洋式小銃=ゲベール銃」というのが当時の一般的な認識だったのではないでしょうか。 弘化年間 (1844-47年) に雷管式が日本に伝わると、従来のフリント・ロックはパーカッションに改造されましたが、日本で倣作された品の殆どがこのパーカッション式です。 尚、同じパーカッション式でも、ライフリングのない前装滑腔銃をゲベールと呼称し、ライフリングのある前装施条銃は使用弾薬によって当時はミニエー銃、またはエンピール銃 (=エンフィールド銃)、鳥羽銃 (鳥羽=タワー、タワー刻印が入ったエンフィールド銃) と一般的に呼ばれました。 これらの銃は文久年間 (1861-64年) 頃に輸入されましたが、形状が良く似ていたので日本では混同されており、はっきりとエンフィールドとミニエーの違いを区別するようになったのは慶応三年 (1867年) 頃と言われています。 日本製のゲベール銃は日本各地の元々火縄銃を製作していた銃工によって作られたため、一挺一挺に小差があります。 尚、和製ゲベール銃の原型となったのは、1840年頃に作られたオランダ製コロニアル マスケットではないかと言われています。 国内で発見される和製ゲベール銃に一定の共通点が見られるので「幕末期にどのような形で同一規格のゲベール銃が作られたか?」が今後の研究課題となるでしょう。
【本個体の説明】
本品の銃身は全体に時代錆や表面錆が表れており、一部に朽ち込みや痩せが見受けられますが、大きな欠損等は見受けられず、概ねしっかりとした状態が保たれています。
本品の銃身下面には「乾兼則」及び漢数字の「十四」と読める銘が切られています。 「乾兼則」の銘は「全国鉄砲鍛冶銘鑑」P.29及び「全国鉄砲鍛冶銘地域別分類」P.156に城州淀 (山城住) として「乾清作兼則」の銘が掲載されており、本品も同人物により製作された可能性が考えられます。 乾清作兼則は城州を拠点としていた鉄砲鍛冶である乾一門の一人で、城州淀とは山城国久世郡淀 (現:京都府京都市伏見区淀本町) を示しており、本品も同地域で製作された品であると推定されます。
木製銃床については、全体に打ち傷や線傷の他、機関部周辺の銃床側面やバット・ストック表面等にややヘアライン・クラックが見受けられますが、大きな欠損等は見受けられず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 バット・ストック側面には、現状判読が難しくなっていますが、墨書きにより人名と思われる漢字が入っています。 バット・プレートについても、全体に時代錆や表面錆が表れていますが、大きな変形などは見られず、銃床への取り付けもがたつきもなくしっかりとしています。 バレル・バンドやトリガー・ガードといった真鍮部分については適度な時代が付いた良い雰囲気となっています。 リア・バンドの固定がやや甘くなっていますが、銃身の取り付け自体は現状目立ったがたつき等は見られません。 尚、3箇所設けられているスリング・スイベルについては現状固着しています。
機関部の作動については完全で、撃鉄を起こした状態のロックはしっかりと掛かり、引金を引くと撃鉄が力強く落ちます。 銃身内は銃口から銃身後部まで抜けて (通って) おり、火穴も抜けています。 撃鉄の打撃面の縁やパーカッション・ニップルには若干の欠けが見受けられます。 さく杖は付属致しません。
本品は和製管打式ゲベール銃の在銘品で、銃工銘から製作地が推定できるという点で興味深い品です。 城州 (山城国) の銃工は「全国鉄砲鍛冶銘地域別分類」にも乾清作兼則を含めて17名が掲載されているのみで、本品のように山城で製作された鉄砲として現存している品は希少です。 (KK)
【その他の情報】
平成24年8月17日に宮崎県教育委員会によって交付され、令和元年11月14日に再交付された銃砲刀剣類登録証が付いた完全可動する実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
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