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ドンドル銃 (真鍮製銃身、銃砲刀剣類登録証付古式銃、壬申 一三六五 武庫司) |
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価格(税込)
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\286,000 |
商品番号
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【7507】 |
英 名
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Japanese Percussion Single Shot Pistol w/ Brass Barrel |
種 類
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古式銃(登録証付)、単発、東京店在庫品、ガゼット Vol.19、✕ |
国 名
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日本 |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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222mm |
口 径
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10mm |
装 弾
数
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単発 |
在 庫
数
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限定1品 |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【ドンドル銃 (真鍮製銃身) について】
本品はドンドル銃と総称されている幕末に作られた管打式の単発拳銃です。 真鍮製で最もドンドル銃らしい仕様になっています。
幕末に雷管式小銃が欧米から輸入されるようになってから、国内でもゲベール銃などの模作が盛んに行われました。 和製の小銃はオリジナルと大きな違いはありませんが、短銃は日本独自の形状になりました。 本品は短銃と呼ぶより火縄銃からの流れを汲む短筒と呼ぶ方が相応しいような独特の形状をした品です。 携帯する時は帯に差した十手のような使い勝手ではなかったでしょうか。 本体の左側面に帯に差す際の突起が銃身と平行に付いています。 西洋でもこのような突起 (ベルト・フック) が付いた品は存在しますが、和製のドントル銃ほど、必ず備えられるものではありませんでした。 また、銃口下部にさく杖 (ラム・ロッド) を固定する為のスイング式の金具 (ラム・ロッド・スイベル) を備え、銃身下部にさく杖の取り付けが可能となっている品も多く見られます。 このような短銃は当時「ドンドル銃」と呼ばれました。
尚、1842年 (天保13年) 頃に蘭学者 吉雄常三によって著された火薬技術等に関する文献である「粉砲考」によると、当時西洋で開発された発火薬の一種を日本において「ドンドルプードル」と呼称していたという記述が見られます。 これはオランダ語で「雷 (Donder) の粉 (Poeder)」を意味する「ドンダー ポーダー (Donder Poeder)」が日本において訛ったものであると考えられます。 ドンダー ポーダーは熱や衝撃を加えると激しく爆轟する発火薬で、当時重要の雷管に用いられた雷汞 (雷酸水銀(II)) と同種の化学物質であると思われます。 「ドントル銃」の呼称は、この発火薬を雷管に使用する管打ち式の銃器について、ドンドルプードルの「ドンドル」部分のみが残り、更にこれが訛って生み出された呼称である可能性が高いと考えられます。
「ドンドル」という呼称は当時は管打ち式の短銃だけに限ったものではありませんでしたが、現在では小型の和製管打ち式短筒の総称としてドンドル銃と呼ばれています。 ドンドル銃銃は基本的に護身用として使用されました。 (KK)
【本個体の説明】
本品の銃身及び本体左側面のベルト・フック、トリガー・ガードには植物を象った彫刻が施されています。 ベルト・フックに隠れる銃身左側面には「壬申 一三六五 武庫司」の刻印が入っています。
全長cm、銃身長cm、口径cm、重量gと最も標準的なドンドル銃の形状と大きさになっています。
「壬申刻印」とは古式銃の一種の戸籍番号になります。 明治4年に明治陸軍は主力小銃の統一化を図る為、旧藩に残る銃砲の種類、挺数の把握が急務となりました。 翌明治5年 (1872年、壬申) 1月から、太政官布告第28号第五則の「銃砲取締規則」によって、私蔵されていた銃砲の「我が国初の管理統制」が始まりました。 廃藩時に旧藩は旧家臣に軍用銃を下付した事例が多く見られ、旧士族の家には一挺の軍用銃があったとも言われています。 それらの銃はその後市中に大量に出回り私蔵されていました。 銃砲取締規則ではこれらの私蔵されていた銃砲について、管轄庁 (東京と大阪は武庫司) に持参して改刻印式によって番号、官印を受ける (これが明治5年度であれば壬申刻印と番号) 事が義務付けられました。 同時に管轄庁は同人名と番号を管轄鎮台に届け出て、鎮台より武庫司にそれらが提出される仕組みになっていました。 この調査は明治20年代頃まで銃砲調査が行われましたが、明治5年 (1872年=壬申) の調査が最も大々的に行われ、今日この種類の刻印の内90-95%が壬申の年に行われた事から、古式銃に打たれた漢字の刻印をまとめて「壬申刻印」と呼ばれています。 本品は「壬申 一三六五 武庫司」の刻印が入っている事から、明治5年に武庫司に届け出が行われた品である事が判ります。
本品の真鍮部は全体に一度軽く磨かれているものの、全体に違和感は殆ど感じられず、銃身やベルト・フックの彫刻もはっきりと残っています。 アッパー・タング後端に一部欠けが見受けられるものの、それ以外には大きな欠損も見られず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 良質な木材で作られた木製グリップは、下部が丸みを帯びたバグ・タイプ・グリップと呼ばれる形状となっています。 グリップの木部にはやや打ち傷が散見されるものの、大きな割れや欠けは見られず、半艶の仕上げも比較的残っています。 グリップは取り付けに僅かにがたつきがみられますが、あまり気にならないレベルのものです。 作動については完全で、ハーフ/フル・コック共に掛かり、ハンマーを起こした状態でトリガーを引くとハンマーが力強く落ちます。 銃身内は銃口から銃身後部まで抜けて (通って) おり、火穴も抜けています。 パーカッション・ニップルにやや欠けが見受けられます。 ハンマーについては縁部分に若干の欠けが見受けられますが、それほど気にならないレベルのものです。 銃身下部にはスイング式のラム・ロッドが取り付けられており、トリガー・ガード前部のキャッチによりしっかりと固定されます。 不思議な事にドンドル銃に壬申の刻印が打たれている事は少なく、本品のように「武庫司」刻印の品は弊社でも初めて見ました。 幕末の動乱期に江戸にあった可能性が高い一挺です。 非常に良い品でお値打ち価格です。(KK)(MM)
【登録証情報】
(種別: 管打ち式銃砲、全長: 22.2cm、銃身長: 11.6cm、口径: 1.ーcm、銘文: ナシ)
【その他の情報】
昭和49年1月29日に東京都教育委員会で交付された銃砲刀剣類登録証が付いた、可動する実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。 またご購入後であっても空撃は絶対に控えて下さい、ニップルが変形もしくは破損する可能性があります。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
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