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アレン & サーバー社 バー・ハンマー ペッパーボックス (銃砲刀剣類登録証付古式銃、#470) |
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価格(税込)
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SOLD OUT |
商品番号
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【7497】 |
英 名
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Bar Hammer Pepperbox mfd. by Allen & Thurber |
種 類
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古式銃(登録証付)、東京店在庫品、✕ |
国 名
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アメリカ合衆国 |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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194mm |
口 径
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8mm |
装 弾
数
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6発 |
在 庫
数
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SOLD OUT |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【アレン & サーバー社 バー・ハンマー ペッパーボックス について】
米国のアレン & サーバー (Allen & Thurber) 社が製造した、6連発の管打式ペッパーボックスです。 本品のハンマー (撃鉄) はバー・ハンマーと呼ばれるもので、本体中央上部に位置した角棒型の支柱と円柱型の打撃部を組み合わせた独特な形状のハンマーがダブル・アクションによって雷管を叩く構造となっています。
ペッパーボックス ピストル (Pepperbox Pistol) とは、シリンダー (回転式弾倉) とバレル (銃身) が一体化 (銃身と薬室が一体化) になった黎明期のリボルバー拳銃です。 形状が「コショウ挽き」に似ていることから単にペッパーボックスと呼ばれています。 狭義には1837年にイーサン・アレンがパテントを取得した管打ち式ダブル・アクション・オンリーの回転拳銃を指しますが、広義には銃身を3本以上束ねて、それを回転させることによって連射を可能とする銃器 (カービンやライフル等の長物も含む) を指します。 形状が「コショウ挽き」に似ている事からペッパーボックスの名称が付いた、西部開拓時代初期の米国でも大流行した拳銃の一種です。 一般的には、薬室と一体化した銃身を複数本束ねたものを回転させる事で、装填動作を省略し連射を可能とした銃器の事を指しますが、特にサミュエル・コルトが特許を持っていた、引き金を引くだけで回転連射が可能な「ダブル・アクション機構」を持つ護身用の小型拳銃を指していました。 米国では1830年代後半から1850年代に普及しました。
このペッパーボックスは、複数の独立した銃身を束ねるのではなく、レンコンのような穴を銃身とする一つの塊を鋳造したため、頑丈で大量生産が可能でした。 しかしながら、シリンダーと銃身が一体鋳造型であるため、口径を大型化すると重心が前方に偏る欠点がありました。 また、シリンダーと一緒に銃身も回転する事から、固定銃身に比較すると命中精度が劣ってしまう点も有り、1850年代後半にはその殆どが姿を消す事になりました。 その他、一発発射すると装填された弾が全弾暴発して発射されてしまう「チェーン・ファイア」を引き起こすと言った問題もペッパーボックスの欠点と言われていました。 しかしながら、この問題はペッパーボックスに限らず、当時のパーカッション式回転拳銃全般が抱えていた不具合でした。 また前方に銃身のないペッパーボックスでは、万が一「チェーン・ファイア」が発生した場合にも全弾が飛び出すだけで、銃本体にはダメージを引き起こさないといった利点もありました。 通常の固定銃身のリボルバーで「チェーン・ファイア」が発生した場合は致命的なダメージを銃本体と射手に及ぼしましたので、そのような点では優れていました。
本品は米国アレン & サーバー (Allen & Thurber) 社のパテントを使用した、ダブル・アクションのペッパーボックスです。 アレン & サーバー社はイーサン・アレン (Ethan Allen、1808–1871) が創業したE. Allen社 (1831–1837) が母体となり、1837年にイーサン・アレンの義理の弟であるチャールズ・サーバー (Charles Thurber) と提携して設立された19世紀半ばのアメリカ中堅ガン・メーカーです。 1845年にイーサン・アレンは回転式の多連装銃身とバー・ハンマーを組み合わせた回転式拳銃の特許を取得しており、これに1837年に取得したダブル・アクションのトリガー・メカニズムを組み合わせる事により、ペッパー・ボックス型の回転拳銃のデザインを完成させました。 アレン & サーバー社は、1837年から1842年にかけてマサチューセッツ州グラフトン (Grafton) に工場を構え、その後コネチカット州ノーウィッチ (Norwich、1842-1847) を経て、マサチューセッツ州ウースター (Worcester、1847-1854)に移った事から、生産された工場のメーカー名やアドレス刻印によって製造された時代が判ります。
メーカー刻印については、アレン & サーバー社の設立前及びアレン & ウィーロック (Allen & Wheelock) 社への社名変更後も含めると、時代によって、
E. Allen - Grafton, MA (1832-1837)
Allen & Thurber - Grafton, MA (1837-1842)
Allen & Thurber - Norwich, CT (1842-1847)
Allen & Thurber, & Co. - Worcester, MA (1854-1856)
Allen & Wheelock - Worcester, MA (1856-1865)
E. Allen & Co. - Worcester, MA (1865-1871)
と変化しています。
アレン社製のペッパーボックスは銃身だけを見てもバリエーションが存在し、シンプルな円柱形で銃身に全く凹凸がないスムース・バレルズ (Smooth Barrels)、銃身表面にフルート (溝) が入ったフルーテッド・バレルズ (Fluted Barrels)、リブが入ったリブド・バレルズ (Ribbed Barrels) の三種類に分かれます。 本体サイズについては、スモール・サイズ、ポケット・サイズ、ミディアム・サイズ、ドラグーン (ラージ)・サイズといった各種の大きさのモデルが製造され、口径も本体サイズに応じて.25口径、.28口径、.31口径、.34口径、.36口径といった各種が存在します。 装弾数も5発もしくは6発となっていました。
本品はミディアム・サイズのペッパーボックスで、「ALLEN & THURBER」のメーカー刻印及び「WORCESTER」の刻印が入っている事から、アレン & サーバー社がウースターに移ってから生産された、同社製ペッパーボックスとしては後期の生産品である事が判ります。 ウースター時代のミディアム・サイズ・ペッパーボックスは.31口径で、装弾数は5発もしくは6発、銃身は銃身長が3から5インチまでのリブド・バレルズとなっていました。 本品は銃身長約3 1/4インチ (約8,5cm) の6連発モデルとなっています。 ウースター時代のミディアム・サイズ・ペッパーボックスではノーウィッチ時代以前の生産品に見られたようなリング・トリガー (Ring Trigger) のモデルは製造されず、通常型 (Conventional Trigger) のみとなっています。 アレン & サーバー社後期生産品のペッパーボックスは、フレームからグリップ・エンドまで滑らかな円を描いた形状となっており、バグ・シェイプド・グリップ (Bag Shaped Grip) もしくはウースター・スタイル (Worcester Style) と呼ばれています。 また、後期生産品にはパーカッション・ニップルを覆うニップル・シールド (Nipple Shield) が付いた品が多く見られます。 このニップル・シールドは、フレームと一体型のモデルとフレームとは別部品のモデルの2種類が存在します。 本品はニップル・シールドが別部品となったモデルです。
イーサン・アレンのパテントを使用したペッパーボックスの中でも、本モデルは最も完成された形となった品です。 (KK)
【本個体の説明】
本品のシリンダー (銃身) 表面には一部薄くなっていますが「ALLEN & THURBER WORCESTER」のメーカー名刻印や、「PATENTED 1837」のパテント刻印、「CAST-STEEL」の刻印が入っています。 また、ハンマー左側面にも一部判読が難しくなっていますが、「ALLEN'S PATENT」のパテント刻印が確認出来ます。 グリップ・フレームやメイン・スプリング、グリップ・パネル、トリガー・メカニズムの各部品には470のシリアルNo.が入っています。
本品の金属部はやや時代錆が表れており、一部に表面錆痕等が見受けられますが、大きな欠損等は見受けられず、フレームに施された植物のエングレービングも比較的はっきりと残っています。 グリップ・パネルはやや打ち傷や線傷が散見されますが、目立った割れや欠け等は見られず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 作動については完全で、トリガーを引くとシリンダーが正常に回転し、ダブル・アクションによりハンマーが力強く作動します。 パーカッション・ニップルは僅かな変形を除いて大きな欠けなどは見受けられず、概ねしっかりとした状態が保たれています。 銃身内は6本とも銃口から銃身後部まで完全に抜けて (通って) おり、火穴も抜けています。
ペッパーボックスの代表的なメーカーの品ですので、一挺だけ持たれるにはお勧めできる逸品です。 イーサン・アレンのパテントを使用したペッパーボックスは、製造された時代によって刻印や作りが異なるなどバリエーションが豊富で、コレクション対象としても魅力的です。 (KK)
【その他の情報】
神奈川県教育委員会により昭和50年1月10日に交付、令和3年8月12日に訂正された銃砲刀剣類登録証の付いた完全可動する実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約150年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械物ですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めいたします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
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