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エンフィールド P1860 2 バンド 改造砲兵銃 (アウトレット品、銃砲刀剣類登録証付古式銃) |
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価格(税込)
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SOLD OUT |
商品番号
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【6664】 |
英 名
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Enfield Pattern 1860 2 Band modified Artillery Carbine |
種 類
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古式銃(登録証付)、単発、アウトレット、登録証付古式銃買取品 |
国 名
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イギリス |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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1,010mm |
口 径
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14mm |
装 弾
数
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単発 |
在 庫
数
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SOLD OUT |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【エンフィールド P1860 2 バンド 改造砲兵銃 について】
原型はエンフィールド Pattern 1853 ライフルで、イギリスのエンフィールド造兵廠で開発されたライフリングのある前装式の小銃(施条銃、Rifled Musket)です。 フランスで開発・実用化されたミニエー弾のパテント1851年に英軍需省が取得し、これに改良を加えたエンフィールド弾を使用します。 ミニエー弾は1836年にロンドンの有名なガンスミスであったウィリアム・グリーナー (William Greener) が開発したドングリ型鉛製の弾頭 (プリチェット弾) が原型で、底部に窪みがあり木片で埋められていました。 ミニエーはこの弾頭の周囲に凸型の溝をつけ、底部の木片をコルクに変更しました。 ミニエー弾は、16世紀には既に開発されていたライフリングを銃身内に施した銃と組み合わせて使用されました。 ミニエー弾は発射時の圧力で押し込まれたコルクが鉛弾の底部を外側に膨張させ、弾頭周囲の溝の凸部がライフリングに食い込んで密着して圧力の漏れを防ぎ、ライフリングによる回転を弾頭に与える事に成功しました。 これにより滑腔式小銃では有効射程が50から100ヤードほどしかなかったのに対し、ミニエー弾を使用する小銃では300ヤード (約270m)、最大射程は1000ヤード (約914m) にまで延びました。 尚、実際にエンフィールド 3バンド歩兵銃のリア・サイトの目盛りは1,000ヤードまで設定されていました。 弾頭と装薬 (黒色火薬) は紙製薬筒に包まれており、表面が蜜蝋と動物性油脂の混合物でコーティングされていました。 この弾薬は命中性能が向上しただけではなく、高速で回転した弾頭が体内で変形し致命的な銃創となりました。 また、汚れた動物性油脂にまみれた弾頭が感染症を引き起こし、負傷兵にさらなるダメージを与えました。
日本でも幕末に大量のエンフィールド銃が輸入され、滑腔式であったゲベール銃に対して圧倒的な威力を発揮しました。 日本ではエンフィールドが訛ってエンピロール銃とも呼ばれた他、サイド・プレートにTOWERの刻印が入っている事から、通称タワー・ライフルや漢字で鳥羽 (トバ=タワー) ライフルと呼ばれる事もありました。
Tower軍用刻印はロンドン塔にあった英国政府の銃砲検査機関で軍用として耐えうる品質検査された証です。 同じエンフィールド小銃でもTOWERの刻印の代わりに民間メーカー刻印だけが入っている品もあります。 通常は王冠刻印のみのBirminghamで製造された品の多くが米国に送られ南北戦争に於いて両軍で使用されました。 英国国営造兵廠製か国営造兵廠コントラクト製の品には王冠の下に「V.R」の刻印が入っています。 当時の英国はBirminghamとLondonに集中しており、この王冠はBirmingam銃器製造協会会員のメーカーで製造された品です。 一方、Londonにあったメーカーで作られた品には通常この王冠はなく、メーカー名が入っていました。
エンフィールド Pattern 1853ライフルから更なる改良が施され、Pattern 1856、Pattern 1858、Pattern 1859、Pattern 1860、Pattern 1861といったモデルが採用されました。 エンフィールド小銃は大きく分けて銃身長が短い2バンドと長い3バンド、そしてカービン・モデルを始め多くのバリエーションが製造されました。
Pattern 1856は.577口径のエンフィールド小銃としては初の短小銃 (2バンド) モデルで、33インチ (84cm) の銃身が装備されていましたが、登場時期が遅かったため当時英国が参加していたクリミア戦争に投入される事はありませんでした。 Pattern 1856短小銃は戦列歩兵連隊や小銃旅団、第60連隊、ケープ植民地軍、王立カナダ小銃連隊といった部隊のあらゆる下士官に支給されました。 Pattern 1856小銃のライフリングや弾薬はPattern 1853小銃の物と同様でしたが、銃身がより肉薄となっており、重いヤタガン銃剣を装着すると銃身が曲がってしまう恐れがあった他、連続射撃後に銃身周囲に陽炎が発生するといった欠点が有りました。 Pattern 1856 Type II (No.2) とも呼ばれるPattern 1858はPattern 1856の改良型で、銃身自体はP1856と同じ物が使用されていましたが、ストックがより長い物へと変更された他、P1856では銃身に設けられていた着剣ラグがフロント・バンドへと移される等の強化が行われています。 英国海軍は1858年にPattern 1856小銃と同様のモデルを採用しましたが、この海軍モデルでは銃身がPattern 1856小銃に比べて肉厚となった他、ライフリング条数が3条から5条となり、ライフリング・ピッチも1:48インチとより転度の大きなものに変更されており、命中精度が向上していました。 その後、英国陸軍でもこの海軍モデルと同様のモデルを1860年に採用しました。 この陸軍モデルは海軍モデルと異なり、トリガー・ガードやバット・プレート、ノーズ・キャップ等が真鍮製ではなくケースハードン仕上げの鉄製となっていました。 また、海軍モデルではリア・スリング・スイベルがトリガー・ガード前方に設けられていたのに対し、陸軍モデルではトリガー・ガードよりも後方 (ロア・タング後部) に取り付けられている点も異なります。 尚、1858年以降に製造された全てのエンフィールド小銃及び短小銃では、銃身内のライフリングの深さが薬室から銃口に向かって浅くなる方式 (Progressive Depth Rifling) へと変更されました。
本品は英国陸軍 P1860小銃の銃身を短縮して砲兵銃サイズに改造した品です。 トリガー・ガード及びバット・プレートは鉄製で、リア・スリング・スイベルはロア・タング後部に設けられています。 ノーズ・キャップはP1856タイプのオリジナルの真鍮製の部品が取り付けられています。 尚、銃身の短縮化に伴い、フロント・サイト及びリア・サイトは除去されています。 (KK)
【本個体の説明】
本品はサイド・ロック外縁部にミリタリー・スタイルのボーダーが入っていますが、王冠刻印等は見られない事から、コマーシャル・モデルをベースに砲兵銃に改造した品と考えられます。 銃身基部左側には朽ち込み痕により判読が難しいものの、壬申刻印と思われる刻印が確認出来ます。 壬申刻印は古式銃の一種の戸籍番号とも呼ばれるもので、明治5年 (1872年) に明治新政府の命令で国内にあった銃砲調査が行われました際に打刻された登録番号です。 しかしながら、その際の原本はまだ見つかっていません。 明治4年に6鎮台に分けられた明治陸軍では、主力小銃の統一化を図る為に旧藩の銃砲の種類、挺数の把握が急務となり、翌明治5年 (1872年=壬申) に調査が始まり、明治20年頃まで続けられました。 明治5年 (1872年=壬申) には検査が最も大々的に行われ、今日この種類の刻印の内90-95%が「壬申刻印」となっています。 この事から、本銃も1872年以前から日本国内にあった事が証明されます。
本品の銃身部は全体に仕上げ直しが行われており、やや朽ち込み痕が散見されるものの、大きな欠損は見受けられず、比較的しっかりとした状態が保たれています。 ハンマーやサイド・ロック、トリガー・ガードについては、全体に時代錆が表れており、若干の表面錆は見られるものの、銃身と比較して比較的両面は落ち着いており、こちらも大きな欠損等は見受けられません。 木製銃床については、全体に経年による打ち傷や線傷が見られる他、サイド・ロックやアッパー・タング周辺にやや木部の仕上げが落ちて白っぽい色合いとなっているものの、現状では大きな破損も見られず、大部分に艶のある仕上げが残ったとても良好な状態が保たれています。 傷み易いバット・プレート部についても、やや時代錆や朽ち込みが表れており、銃床との取り付け部に僅かに隙間が見られるものの、銃床への取り付け自体はガタつきもなくしっかりとしています。 リア・スリング・スイベルについては現状では固着しています。 銃身内は銃口から銃身後部まで抜けており、火穴も通っています。 パーカッション・ニップルには僅かに変形が見られるものの、欠け等は見られません。 また、ハンマー先端についても変形や欠け等は見られません。 尚、パーカッション・ニップルは現状では固着しており取り外しは出来なくなっています。 撃発機構の作動についても問題なく、ハーフ・コック及びフル・コックともにしっかりと掛かり、フル・コック状態でトリガーを引く事によりハンマーが力強く落ちます。 銃身長と同じ長さのクリーニング・ロッドが付属致します。 全長が砲兵タイプに改造されていますのでお値打ち価格に設定してあります。 なお通常は改造された場合ストック先端の金具が失われている事が多いですが、本品にはオリジナルのノーズ・キャップが付いています。
東京店在庫品 (KK)
【その他の情報】
令和元年8月21日に長野県教育委員会によって交付された銃砲刀剣類登録証が付いた完全可動する実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。
アウトレット品のためお値打ち価格に設定してあります。 尚、本商品につきましては原則として返品・交換はお受け致しかねます。 アウトレット品は何かしらの問題点がございますので、その点をご了承頂き、必ず下記の詳細画像 (Detailed Photos) で商品のコンディションをご確認いただいた上でご注文をお願い致します。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
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