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シャープス M1863 カービン (銃砲刀剣類登録証付古式銃、#C8XXX) |
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価格(税込)
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\1,980,000 |
商品番号
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【6509】 |
英 名
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Sharps M1863 Carbine w/ Lawrence Pellet Primer System |
種 類
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古式銃(登録証付)、単発、東京店在庫品、ガゼット Vol.19、✕ |
国 名
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アメリカ合衆国 |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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990mm |
口 径
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13mm |
装 弾
数
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単発 |
在 庫
数
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限定1品 |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【シャープス M1863 カービン について】
シャープス ライフル/カービン(騎兵銃)は、クリスティアン シャープスによって1840年代に設計された南北戦争時の代表的なライフルの一つです。 当時、シャープス銃のシンプルで堅牢なメカニズムは高い命中精度を誇り、非常に高い信頼性を得ていました。 後にバファロー・ライフルと呼ばれるほどビッグゲーム・ハンティングでも通用する大口径の弾薬も使用可能な丈夫なシステムとして有名です。 西部開拓時代を代表する銃としてスペンサーと並び現在でも人気の非常に高い銃の1つです。 アンダー・レバー式でレバーを下方に引くことによって、ブリーチ・ブロックが垂直に下降して薬室が開きます。 その状態で後部より紙薬莢またはリネン薬莢を装填し、右側面に付いたハンマーがブリーチ・ブロックの右上のニップルに載った雷管を叩いて発火させる後装外火式管打銃です。 19世紀中期から用いられた初期の後装式で、ハンマーはこのアンダー・レバーとは連動しておらず独立しており、レバーを下げる動作とは別に行います。
日本でも幕末にシャープス銃が輸入されており古くは「底碪式」と呼ばれました。 用心鉄が「槓桿」と兼用になっており「底碪」とはブリーチ・ブロックで用心鉄は英語でアンダー・レバーと呼ばれます。
連発銃以前の銃でありながら、金属薬莢への換装が行われ使用し続けられた19世紀後半のアメリカ製銃器を象徴する銃でもありました。 特に騎兵銃はアメリカの南北両陣営の騎兵隊で使用された事から非常に人気も高い銃です。 また金属薬莢時代にも使用されためバリエーションの多いのも特徴です。
シャープス ライフル/カービンは大きく「Slant Breech (傾斜型ブリーチ、M1851、M1852、M1853、M1855)」と「Straight Breech (垂直型ブリーチ)」の二種類に分けられます。 「Straight Breech (垂直型ブリーチ)」にはNew Modelと呼ばれるM1859、M1863、M1865の三種類が存在し、それぞれ銃身後部上方 (リア・サイト後方) にモデル名が刻印されています。 これらの全てのモデルは南北戦争で使用され、特にM1863はほぼ全てが軍用であったと言っても過言ではありません。 各モデル名はシリアル No.からも推測が可能で、M1863 カービンはシリアルNo.の範囲が75,000からC40000 (140,000に相当) までの概ね65,000挺となっています。 尚、M1863の中には、バット・ストック右側面に鉄製のパッチ・ボックスと呼ばれるコンパートメントが設けられたモデルも製造されました。
M1859からM1865までのシャープス銃 (New Model) には、ローレンス・ペレット・プライマー・システム (Lawrence Pellet Primer System) と呼ばれる、ペレット・プライマーがハンマーと連動して自動的にセットされるシステムが追加されていました。 1859年に特許が取得されたローレンス・ペレット・プライマー・システムは、通常のパーカッション・キャップに比べて発火が不確実であり、またプライマーの装填操作も煩雑であった事から、大半が取り外されてしまいました。 その為、国内外に現存するシャープス銃において、このシステムが残っている個体は殆ど見られません。 (KK Updated)
【本個体の説明】
本品には目立ったモデル名刻印は確認できませんが、アッパー・タング上面のシリアルNo.はやや判読が難しくなっているものの一文字目の「C」に続く数字が「8」と読める事から、本品がM1863カービンである事が窺えます。
本品には珍しいローレンス・ペレット・プライマー・システム (Lawrence Pellet Primer System) と呼ばれる、ペレット・プライマーがハンマーと連動して自動的にセットされるシステムがオリジナルのまま完全に残った極めて希少な品です。 1859年に特許が取得されたローレンス・ペレット・システムは、通常のパーカッション・キャップに比べて発火が不確実であり、またプライマーの装填操作も煩雑であった事から、大半が取り外されてしまいました。 その為、国内外に現存するシャープス銃において、このシステムが残っている個体は殆ど見られません。 本品のローレンス・ペレット・プライマー・システムの作動については完全で、ハンマーの動きに連動してシステムが作動します。
本品の機関部右側面のサイド・プレート上部にはローレンス・ペレット・システムのパテントを示す「R.S.LAWRENCE PAT APRIL 12TH 1859」の刻印の大半が確認できます。 サイド・プレート中央部には「C.SHARPS' PAT OCT.5TH 1852」のシャープスのパテント刻印の「5TH 1852」部分だけが朽ち込み痕によって殆ど見えなくなっているものの辛うじて確認できます。 尚、機関部左側面の「C.SHARPS' PAT SEPT. 12TH 1848」のシャープスのパテント刻印も同じく「1848」部分だけが辛うじて確認できます。 銃身後部上面のリア・サイト基部に「R.S.LAWRENCE PATENTED FEB. 15TH 1859」のパテント刻印の50%が確認出来ます。
本品の金属部は全体にやや朽ち込み痕や表面錆は散見されるものの、大きな欠損等は見受けられず、しっかりとした状態が保たれています。 木製ハンドガード及びバット・ストックはやや暗い色合いでマッチしています。
バット・ストック左側面には「福岡縣明二十六第七九番」の刻印が入っています。 これは壬申刻印と同じ目的で打たれた刻印です。 壬申 (じんしん) とは干支の一つで明治5年 (1872年) を表します。 明治5年 (1872年) 一月に太政官布告第28号第五則の「銃砲取締規則」によって私蔵されていた銃砲の「我が国初の管理統制」が始まりました。 廃藩時において旧藩は旧家臣に軍用銃を下付けする事が多く、旧士族の家には一挺の軍用銃があったとも言われています。 それらが大量に市中に出回り私蔵されていました。 それらの銃砲は管轄庁 (東京と大阪は武庫司) に持参して改刻印式によって番号、官印を受ける (これが明治5年度であれば壬申刻印と番号) 事を義務付けました。 同時に管轄庁は同人名と番号を管轄鎮台に届け出て、鎮台より武庫司にそれらが提出される仕組みになっていました。 明治5年に始まった管理統制 (太政官布告第28号) は順調に進み同年内に多くの民間に私蔵されていた銃砲が登録されました。 そのため国内に現存する刻印の9割以上は壬申刻印になっています。 この制度は明治30年頃まで行われたと考えられています。 その次に多いのが翌年 (明治6年) の癸酉 (きゆう) 刻印です。 鹿児島県などでは故意に明治5年の太政官布告第28号は施行されなかった疑いが多く、明治11年 (1878年) に当時の鹿児島県令 岩村通俊が銃砲登録調査の延期を太政官に願い出ている記録が残っています。 また他県でも合県廃県等により、調査登録が進まず明治11年 (1878年) 1月23日に内務省が太政官に銃砲調査の延期を上申しています。 (1878年2月内務省「公文録」より)
本銃の「福岡縣明二十六第七九番」の刻印は明治26年 (1893年) に福岡県で登録された79番目の銃である事が窺えます。 登録証も福岡県教育委員会によって昭和49年 (1974年) 交付された品なので明治26年から昭和49年までの81年の間、福岡県にあった事が裏図けられる歴史的価値のある品です。
ハンドガードはやや打ち傷や角の部分に僅かに欠けが見受けられるものの、大きな割れ等は見られず、銃本体への取り付けもガタつきもなくしっかりとしています。 木製バット・ストックは打ち傷は比較的少なく、ロア・タングやバット・プレート取り付け部周辺等に僅かに欠けが見られる以外は大きな欠損なども見受けられず、概ね良好な状態が保たれています。 その他サドル・リング・バー取り付け基部周辺やサイド・ロック後方、バット・プレート取り付け部周辺の木部にややヘアライン・クラックが見受けられますが、強度的には影響の無いレベルのものです。 バット・プレートは表面錆痕や上部を中心にやや目立つ朽ち込み痕が見られますが、銃床への取り付け自体はガタつきもなくしっかりとしています。 リア・サイトの起倒・調整については問題なく行う事が可能です。 撃発機構についても問題なく行う事が可能で、ハンマーのハーフ・コック及びフル・コックともにしっかりと掛かり、フル・コック状態でトリガーを引くとハンマーがスムーズに落ちます。 ハンマーやパーカッション・ニップルについても目立った欠けや変形等は見受けられません。 アンダー・レバーや操作についても問題なく行う事が可能で、レバーを下方に操作すると、ブリーチ・ブロックが正常に下降します。 スライド式のアンダー・レバー・ロックの作動についても問題なく掛かります。 銃身内は銃口から薬室まで抜けている事を確認済みです。 銃身内はやや朽ち込み痕や表面錆が見られるものの、ライフリングも比較的残っています。
完全作動するローレンス・ペレット・プライマー・システムが残ったシャープス・カービンは、国外でも現存数が少なく希少となっています。(KK)(MM)
【その他の情報】
昭和49年9月19日に福岡県教育委員会によって交付された銃砲刀剣類登録証が付いた完全可動する実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約160年以上前の古い機械物の骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入いただけますようお願いいたします。 無可動実銃とは異なり作動する機械ものですので、作動や仕上げの確認をご自身で行われる事をお勧めします。 通信販売でのご購入を検討される方は、下記リンクの詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。 詳しくは本HPのメニュー・バーにある「Ordering Terms (ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
ローレンス・ペレット・プライマー・システムに関するブログはこちら
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