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アルビーニ コンバージョン 歩兵銃 (銃砲刀剣類登録証付古式銃、#437) |
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価格(税込)
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SOLD OUT |
商品番号
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【5976】 |
英 名
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Albini Conversion Infantry Rifle |
種 類
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古式銃(登録証付)、登録証付古式銃買取品、ガゼット Vol. 16 |
国 名
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イギリス / ベルギー |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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1,250mm |
口 径
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15mm (577 Snider弾) |
装 弾
数
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単発 |
在 庫
数
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SOLD OUT |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【アルビーニ コンバージョン 歩兵銃について】
本品は英国製のエンフィールド P1854 短小銃をアルビーニ・システムを用いて後装式にコンバート(改良)した品です。 幕末から明治初年に日本国内で同じようにコンバートされた記録がありますが、本品は英国でコンバートされた品と思われます。 基になったのはベルギー軍で正式採用されたアルビーニ 小銃 (または Albini-Braendlin Rifle = アルビーニ・ブレンドリン 小銃) で使用された後装式コンバート・システムです。 ベルギー軍用は正式にはM1841/53/67 歩兵銃と呼ばれ1867年に前装式のM1841/53 歩兵銃をアルビーニ後装式にコンバートした銃です。 日本で使用された品との大きな違いは使用弾薬で日本はエンフィールド・スナイドルと同じ.577 Snider(ボクサー・パトロン)弾を使用し、ベルギー軍は11x50R Albini弾を使用しました。
アルビーニ・ブレンドリンの後装式構造はイタリア軍将校のAugusto Albiniが設計し、英国の銃砲工のFrancis Braendlinが完成させました。 それはブリーチ・ブロックが前部のヒンジを軸に上方に開く一種のトラップドア(Lift-block)方式となっており、ハンマーと連動したストライカー(striker)がハンマーをリリースした際に前方に移動しブリーチ・ブロック後部をロックすると同時に撃針を打つ仕組みになっています。 ブリーチ・ブロック本体は円柱形でその真ん中にバネによってテンションのかかった撃針が通っており、撃針が入る前後に伸びる孔の後部にストライカーが入ります。 すなわちハンマーは他の後装式のように直接撃針を打つのではなく、ハンマーと連動した太い棒状のストライカーが撃針後部を打つため確実に撃針にヒットし通常最も破損しやすい撃針後部も比較的傷まない仕組みになっています。 ハンマーを起こすとストライカーが後方に移動しブリーチ・ブロックのロックが解かれ、その後端上部に取り付けられたプランジャーによって不用意にブリーチ・ブロックが開かないようになっています。 ブリーチ・ブロック右側面に取り付けられた取っ手を持ち上げる(プランジャーによって少しの抵抗があります)とブリーチ・ブロックが約170°ほど前方に回転し、更に約10°ほどブリーチ・ブロックを倒す(結果ブリーチ・ブロックは180°前方に回転する事になります)とブリーチ・ブロックの全面が左右に爪を持ったエキストラクターと連動し薬莢のリムを掴み後方に引き出す仕組みになっています。
このハンマーとストライカーが連動する後装式の構造(hammer-striker assembly)を持つ当時の小銃はシステム・アルビーニと呼ばれベルギーだけだは無く他国でも前装式から後装式に改造する際に用いられました。 明治維新前後に多くの前装式エンフィールド銃はスナイドル・システムの後装式にコンバートされましたが、少数がアルビーニ式にコンバートされました。 明治に入って新設された日本帝国陸軍も正式小銃の一つとして.577口径のアルビーニ小銃採用しました。 ベルギー軍用と同じモデルのアルビーニ小銃はベルギー領コンゴ民主共和国軍、マカオ、ロシア軍によって採用されました。 日本と同じようにアルビーニ式後装式システムを付け.577 Snider(ボクサー・パトロン)弾を使用するモデルはオーストラリアの英植民地軍、イタリア海軍で使用されました。
日本国内ではアルビーニとオーストリアのウェンツルを同じシステムとして混同していますが、アルビーニとウェンツルは生い立ちは同じでも全く異なるシステムです。
ベルギー商人は幕末期に多くの外国製軍用銃を日本に輸出したにも拘らず、ベルギー軍用銃の輸出は行っていませんでした。 ベルギー製であっても多くは民間用の銃器でした。 ベルギー軍用のM1841/53/67 歩兵銃が幕末時にベルギーから輸入された記録はありませんので、政治的な理由があったと思われます。 もし登録証が付いたベルギー軍用のM1841/53/67 歩兵銃があれば、古式銃の輸入が可能であった昭和40年代後半に国内に入った品と思われます。
本品は(増補)図解古銃事典 P.149(写真は本品と同じエンフィールド小銃にアルビーニ式後装式システムを日本で付けた個体)(MM)
【本個体の説明】
本品は全体的に表面錆が見られる国内に170年代以上存在した事が伺える相応の時代が付いた品です。 しかしながらアルビーニ後装式システムと撃発機能は完全に残っており当時の最新機能を楽しめます。 サイド・ロックには英国のTOWER軍用刻印及び王冠刻印の他、1865年製の刻印が入っています。 また、銃身にはベルギーのインスペクション刻印が入っていることから輸出用として英国で生産されてベルギーで最終検査がされたと思われます。 当時のベルギーは銃器産業が盛んで、多くの銃器がベルギー経由で日本に輸出されました。 TOWER軍用刻印はロンドン塔にあった英国政府の銃砲検査機関で軍用として耐えうる品質検査された証で、同じスナイドル小銃でもTOWERの刻印の代わりに民間メーカー刻印だけが入っている品も存在します。 また、当時の英国の銃器製造者はBirminghamとLondonに集中しており、王冠刻印はBirmingam銃器製造協会会員の会社で製造された品である事を示す物です。 通常は王冠刻印のみの品は輸出用と言われており、英国国営造兵廠製もしくは国営造兵廠コントラクト製の品には王冠の下に「V.R」の刻印が入っています。 一方、Londonにあったメーカーで作られた品には通常この王冠はなく、メーカー名の刻印が入っていました。 本品の分解しなければ確認できない銃身/機関部裏面にはアルビーニ・システムに「437」、銃身にも同じく「437」、またストックの内部(分解しなければ確認できない)にも「437」の同一のシリアル刻印が打たれています。 銃身下部にベルギーのリエージュの「EとLの筆記体を組み合わせた」Provisional Proof刻印と「王冠にR」の刻印が入っています。 尚、本銃の薬室左側面には丸の中に「小」の漢字が入った刻印の他、漢字で「二」の刻印が入っています。
本品の金属部は全体に時代錆が表れており、やや表面錆や若干の朽ち込み痕は見受けられるものの、大きな破損や欠損は見受けられず、比較的しっかりとした状態が保たれています。 木製銃床は全体にやや打ち傷や擦れが見受けられますが、大きな破損や欠損等は見受けられず、こちらも比較的しっかりとした状態が保たれています。 フロント・バンド後方右側面の木部に若干の欠けが見られる他、リア・サイト付近の銃床右側面上部及びサイド・ロック・プレート上部、トリガー・ガード前方の銃床下面にひびが見受けられるものの、いずれも強度的には影響のないレベルのものです。 バット・ストック後端下部にやや痩せが見られます。 真鍮製のバット・プレートにつては現状では大きな変形等は見受けられず、銃床へのガタつきもなくしっかりとしています。 真鍮製のトリガー・ガードについても適度な時代感の付いた良い雰囲気となっています。 銃身内は銃口から薬室まで完全に抜けています。 銃身内ややや表面錆が見受けられるものの、ライフリングは比較的残っています。 リア・サイトはやや朽ち込み痕や目盛りの摩耗等が見受けられるものの、起倒操作やスライダーの調整は問題なく行う事が可能です。 ハンマー (撃鉄) はフルコック、ハーフコック共に問題なく掛かり、トリガーを引くとハンマーがスムーズに落ちます。 また、ブリーチ・ブロックの開閉についても問題なく行う事が可能で、ブリーチを閉じた際のロックもしっかりとかかります。 鉄製のさく杖が付属致します。 東京店在庫品 (MM)(KK)
【その他の情報】
昭和60年2月7日に長野県教育委員会によって交付された銃砲刀剣類登録証が付いた完全可動する実物の古式銃です。 無可動実銃ではありません。
古式銃は約160年以上前の古い骨董品であり、高価な品でございますので、出来ましたら現物をご確認の上、ご購入頂けますようお願い致します。 無可動実銃とは違い作動する機械ものですので、作動や仕上げの確認をご自身でされることをお勧めします。 通信販売でご購入される際は、下記の詳細画像(Detail-Photos)を十分ご確認頂き、またお電話で作動状態の説明を聞かれた上でご注文下さい。 詳しくは本HPのメニュ・バーにある「Ordering Terms(ご注文について)」の「04. 商品の返品について」をご覧ください。
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