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価格(税込)
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\715,000 |
商品番号
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【5787】 |
英 名
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Gew.91 Short Rifle |
種 類
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ボルト・アクション、ガゼット Vol.18、大阪店在庫品 |
国 名
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帝政ドイツ |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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960mm |
口 径
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7,92mm x 57 |
装 弾
数
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5発 |
在 庫
数
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限定1品 |
画像について
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画像は現物とは異なります。 |
コメント
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【Gew.91 短小銃について】
Gew.91 短小銃は木製のアッパー・ハンドガードの代わりの鋼板製のバレル・ジャケットを備えたKar.88 騎兵銃と非常によく似た形状をしています。 どちらも当時の最新式連発銃であったフランスのレベル M1886 小銃を意識したドイツ帝国初の無煙火薬を使用するGew.88を短くした連発式の「騎兵銃」と「短小銃」です。 これらはGew.88歩兵銃のように装填システムの改良などのモデル・チェンジは行われませんでした。
Gew.91 短小銃とKar.88 騎兵銃の両銃はGew.88を短縮したモデルです。 ドイツ帝国では単発式の1871年にGew.71を採用後、84年にはGew.71をチューブ・マガジンを付けて連発式に改良したM71/84を採用しましたが、その2年後の1886年にはフランスが世界初の無煙火薬を用いた連発式小銃であるレベルM1886小銃を開発し採用しました。 遅れを取ったドイツは「G.P.K.(ドイツ軍火器委員会)」を組織し、その設計により無煙火薬とフランスの8mm×50レベル弾に倣った丸弾頭の7.92 mm×57弾を使用する新型小銃であるGew.88を開発し採用しました。フェルディナント・マンリッヒャー (マンリッカー) が1885年に開発した5発装填されたクリップごと機関部上部から固定式弾倉に挿入し、最終弾が薬室に送り込まれると同時に空になったクリップが弾倉底部から自動的に排出されるエンブロック・ローディング・システム(en–bloc Loading System)とマンリッカー式のターン・ボルトを採用しています。
一般的にモーゼルGew.88と呼ぶことがありますが、モーゼルはこの銃の開発には直接は携わっておらず、Gew.88は他の小銃のように一つのメーカーが設計した品ではなくドイツ軍火器委員会と呼ばれるメーカーの枠を超えて多くの銃器デザイナーのアイデアを集約した銃なので、モーゼルGew.88とかマンリッカーGew.88と言うメーカー名を冠した呼び方は正確ではありません。 またこの為、生産された品の殆どがドイツ帝国国営造兵廠製になっています。 またこのような経緯からGew.88は委員会小銃(独:Kommissionsgewehr 、英:Commission Rifle)とも呼ばれています。
特徴の1つである、銃身の薄い鋼板製のバレル・ジャケットですが、これは銃身が直接木部に接触するのを防ぐ事で命中精度を出す事(フローティング・バレル)を狙ったものですが、結果的に銃身とバレル・ジャケットの隙間に水が溜まりやすく、錆の発生の原因となる問題がありました。
Gew.88 騎兵銃は全長の短縮に際して、フロント・サイト・ガードの形状に丸みを持たせた一体型のキャバルリー・ノーズ・キャップへの変更、射程の変更によりリア・サイトの変更。 また騎兵銃として背中に背負う仕様のため、スリングの前後の取り付けを左側面に移してあります。 バット・ストックにスリットを開けてスリングを通してスリングのバックルで留める方法は第二次大戦末までドイツ軍小銃の特徴として残されました。 ボルト・ハンドルもストレート型からL字型に変更し、ハンドル部分が身体に接しても抵抗がないスプーン状になりました。 ハンドルの干渉が少なくなった分、兵士がボルト操作をする際に滑らないように、スプーンの裏側に丁寧にチェッカーリングが入っています。
Kar.88 騎兵銃は乗馬兵科用に設計された品で銃を使用しない時は乗馬サドルの前にある革製のスキャバードに銃を入れて保管する事を前提デザインされていました。 その為に銃を地面に置く事は考えられておらず、叉銃(銃を三挺組み合わせて三脚の様に立てて保管する方法)用の突起(フック= Stacking Rod)はありませんでした。 また着剣装置がなく銃剣を付けないので銃剣に叉銃用突起(Hooked
quillon)を付ける事も出来ませんでした。 小銃を主要火器とした歩兵以外の兵科では補助火器としてKar.88を使用しましたが、補助火器であるが故に銃を使用しない時に叉銃させる必要性が高いものでした。 Kar.88 騎兵銃の生産は1890年頃から始まり、直ぐに叉銃用突起を装備した改良型であるGew.88小銃を騎兵以外の兵科の補助火器として配備しました。 反対にこの叉銃用突起が付いたGew.91は騎兵のスキャバードに入れる際に引っ掛かる問題があったので騎兵には支給されませんでした。 その為騎兵用ではないので騎兵銃を意味するKarbine(Kar.)の名称を付けずに小銃を意味するGewehr (Gew.)の名称が付けられ、採用年を改定し騎兵銃と全く同じ全長でありながら全長の長い小銃を表すGew.91の名称になりました。 Gew.91は補助火器として採用されたので総生産数は少なく合計65,000挺程と言われています。 これは帝政ドイツで正式採用された小火器の中ではかなり少ない数です。因みにGew.88騎兵銃は20万挺以上生産されています。 最も大きなGew.91 短小銃とKar.88 騎兵銃の違いは叉銃用突起の有無の他にセーフティの形状の違いもあります。 Gew.91 短小銃は1909年にGew.98の短縮型であるKar.98aが採用されるまで砲兵等によって使用されました。 しかしながらKar.98a 小銃に比べ軽量でコンパクトなGew.91は輜重兵、自転車部隊、伝令兵などから気球搭乗員に至るまで第一次大戦の勃発でGew.91は軽量で取り回しの良さから重宝されました。 第一次大戦後の兵力を縮小されたヴァイマール共和国軍では十分な挺数のGew.98やkar.98aが支給され、Gew.91 は軍用としては使用されませんでした。(MM)
【本個体の説明】
本品は非常に珍しいモデルである上に、状態も申し分のない弊社の資料室に入っていた品です。 薬室の上には1896年プロイセン国営Erfurt造兵廠で製造を表す刻印(王冠/ERFURT/1896)が入り、その上に「S」の刻印が入っています。 この「S」刻印はGew.88が採用された際はRound-nosed Cartridge(丸弾頭)でしたが、弾頭が尖ったSpizter Cartridge(尖頭弾)も使用できるGew.91にはこの「S」刻印が入っています。 薬室の右側面には帝政ドイツのアムト刻印に相当する検査刻印が三カ所続いて刻印されています。 また左側面にシリアル No.6353bが入っており、直ぐ前のバレル・ジャケットのNo.を含め、ボルト、ボルト・スリーブ、コッキング・ピース、セーフティ、トリガーガード、ストライカー、ノーズ・キャップ、センター・バンド、フロント・サイト、リア・サイト、リア・サイト・リーフ、フリップ・サイトに至るまでオール・マッチングのオリジナル性が非常に高い品です。 銃身や機関部を含む全ての金属部分のプロ職人によるブルー仕上げも当時の雰囲気を良く残しています。 木製ストックも僅かに手は加えられていますがオリジナル仕上げもほぼ残っておりこれ以上の品は無いような素晴らしい状態です。バット・ストック側面と下部に帝政ドイツの検査刻印が五ヵ所入っています。 叉銃用突起とバット・プレートがクローム仕上げになっています。 レシーバー・レイルには本品の特徴である「Gew.91」の刻印がハッキリと入っています。 またその下に「n.m.」の刻印も入っています。 リア・サイトは小型で騎兵が使用するのにも引っ掛かりが少ないように面取りされた美しい形状で、500mから1200mまでのラダー・サイトの後ろに固定式のバトル・サイトとは別にフリップ式の300m用と思われるバトル・サイトも付いています。 これらのリア・サイト一式の作動も完全です。 ボルト・リリース・ボタンやエン・ブロック・クリップを残弾がある状態で排出するトリガー前のボタンも完全に作動します。 さく杖は元々付属しない構造の銃です。 ボルトが閉鎖した状態で溶接固定された旧加工品です。(MM)
【その他の情報】
無可動実銃には文章では表現の難しい傷がある場合がございます。 通信販売でご購入される際は、下記の詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
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