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ウェンツェル M1862/67 歩兵銃 (無可動古式銃、#411)* |
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価格(税込)
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\440,000 |
商品番号
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【5263】 |
英 名
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Wanzl M1862/67 Infantry Rifle |
種 類
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古式銃(無可動) 、単発、一品物、無可動実銃新入荷品 2017年3月 、ガゼット Vol. 16、長野倉庫在庫品 |
国 名
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オーストリア |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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1,343mm |
口 径
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14mm |
装 弾
数
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単発 |
在 庫
数
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非公開 |
画像について
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画像は現物です。 |
コメント
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【ウェンツェル M185422/67 歩兵銃 について】
ウェンツェル・コンバージョン(System Wanzl)はウィーンのガンスミスであったウェンツェルが開発しました。 当時の制式小銃であった前方装式のローレンツ 歩兵銃を後装式に改造するシステムのトライアルに提出し1867年に採用されました。 オーストリア軍は1862年に前装式のM1862を採用し多くのローレンツ M1854 歩兵銃は南北戦争中に南軍に売却されました。 1866年に勃発し「7週間(で終結した)戦争」と言われた普澳戦争でニードル・ファイアのボルト・アクション 小銃を使用したプロイセン王国軍に惨敗し、前装式を後装式に改造する事が急務となり、ウェンツェル・コンバージョンを用いてオーストリア軍にあったローレンツ 小銃の多く(約7万挺)がステアー社で後装式に改造されウェンツェル M1854/67 歩兵銃/猟兵銃として再装備されました。 弾薬は新しく制式となった14×33mm Wanzl rimfireでオーストリア全軍にM1867 ヴェルンドル 小銃が行き渡るまで使用されました。 極一部が補助兵器として第一次大戦まで使用されましたが、オーストリア軍の主力兵器として使用されたのはヘルツェゴビナ蜂起(1875年)があります。
Allin conversionsと総称で呼ばれるブリーチ・ブロックが前部のヒンジを軸に上方に開く一種のトラップドア(Lift-block)方式となっており、ハンマーと連動したピンがハンマーをリリースした際に銃身と同じ軸方向に前進しブリーチ・ブロック後部をロックする仕組みになっています。 これはアルビーニ・システムと同じですが、他のAllin conversions系と同じようにハンマーが直接撃針後部を強打する方式になっています。 しかしながら本銃は破損しやすい撃針後部も比較的傷まない仕組みになっています。 これらのAllin conversions系の隠れた特徴としてエキストラクターの形状の違いがあります。 ウェンツェルはブリーチ・ブロック前部のヒンジの軸の左側にのみエキストラクターが付いており、ブリーチ・ブロックを開ける動作と連動して後部にエキストラクターが薬莢のリムを引っ掛けて後方に引き出す仕組みになっています。 またアルビーニ・システムや他のAllin conversions系との大きな違いはレシーバー左側面についた強力なV字バネによってブリーチ・ブロックが完全に閉じられることです。 ブリーチ・ブロックの右後方に「beavertail」と呼ばれるビーバーの尾のようなソリッドな一体型取手(Lifting lever)を強く引き上げることによって、ブリーチの閉鎖位置から約130°ブリーチ・ブロックが上記のV字バネによって前方に勢いよく倒れて素早くブリーチ・ブロックを全開させられる利点がありました。 このバネの仕組みはウェンツェル独自のものです。 1867年から1868年にかけて多くのローレンツ前装式小銃はこのコンバージョンで後装式に改造されて、単にウェンツェル後装式小銃と呼ばれる事もありますが、元となった小銃のモデルが判らなければ、外見上に大きな違いがあります。 多くのエンフィールド型小銃がスナイドル(スナイダー)システムの後装式小銃に改造された後、一まとめにされてスナイドル銃と呼ばれたのと同じです。
オーストリア軍がその後M1867 ヴェルンドル 小銃からマンリヒャー系ボルト・アクション・ライフルに変換される前過程於いてとても重要な位置を占める小銃です。 オーストリア軍用小銃の歴史を語る上で欠かせられない銃です。 所壮吉氏の「ウェンツェル」のP.156にはウェンツェル M1854/67 歩兵銃の銃身と機関部の画像(図-224)と共に「ウェンデル銃」として間違った口径と共に紹介されています。 幕末に輸入されたか否かについての記載はありません。 国内の出版物で「ウェンツェル」が記載されている日本唯一の資料にも拘らず名称の発音が間違っているのが残念です。 弊社在庫の1860年製の個体【6881】以外に国内に古式銃として現存している品は確認されていません。
歩兵銃は薬室から「リア・サイトまでだけがオクタゴンで残りの銃身はラウンド・バレルになっています。 猟兵銃はトリガー・ガードの後ろがピストル・グリップ・タイプになっており、全長も約25cm程短くなっています。
【本個体の説明】
本銃は無可動実銃として国内に輸入されている数少ないウェンツェル M1862/67 歩兵銃の一挺として非常に貴重な品です。 全体的にブルー仕上げであったと思われるに現在ではブルーとブラウンがミックスされたような古式銃らしい仕上げになっています。 特に明記すべき欠点のない完全品で150年以上前の古式銃としては素晴らしい状態の品と言えます。 150年以上前に作られた時代感はありますが木部はヨーロピアン・ビーチと思われる材質で傷の殆どないほぼ完璧に近い状態です。 リア・サイトは400-800mの起倒調整式で両側からリア・サイトを挟む特殊な構造で固定されており、リア・サイト自体を持ち上げるだけで最大800mまでの調整が可能な完全品です。 フロント・サイトはオーソドックスな固定式になっています。 サイド・プレートに1862年製を表す「862」刻印があり、ブリーチ・ブロックの裏には「411」の刻印があります。
ハンマーは加工の為コック位置で固定できずテンションもありませんが、フル・コックの位置まで可動しウェンツェル後装式システム独特のブリーチを前方に開くことが可能でロックも完全に作動します。 ブリーチの下部(外からは見えない場所)で一部が切除されています。
この時期のオーストリア軍小銃は弊社のみで入荷した品で国内には殆ど入っていない非常に珍しい品です。 オリジナルの鉄製の専用さく杖付きです。 トリガーテンションはありません。(MM)
【その他の情報】
無可動実銃には文章では表現の難しい傷がある場合がございます。 通信販売でご購入される際は、下記の詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
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