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スイス 1851/67 後装式狙撃銃 (無可動古式銃、#1303) |
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価格(税込)
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\352,000 |
商品番号
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【5255】 |
英 名
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Swiss M1851/67 Milbank-Amsler Conversion Sharpshooter Rifle |
種 類
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古式銃(無可動) 、単発、無可動実銃買取品 2018年 春、長野倉庫在庫品 |
国 名
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スイス |
時 代
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第一次大戦前(〜1914) |
全 長
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1,263mm (実測) |
口 径
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10,5mm |
装 弾
数
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単発 |
在 庫
数
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非公開 |
画像について
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画像は現物とは異なります。 |
コメント
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【スイス M1851/67 後装式狙撃銃について】
本品はドイツ語ではM1851/67 Stutzerと呼ばれるスイス軍の軍用銃です。 Stutzerとは英語でsharpshooter Rifleと呼ばれる特別に調整された日本語では(簡易)狙撃銃または熟練射手銃と訳されます。 Stutzer用のトリガーは精密射撃に適したセット・トリガーですが、光学照準器(スコープ)は装備されておらず、全長や銃身長は通常の軍用銃と同じです。 バット・プレートの形状が深くカーブを描いており射手の肩にフィットするようになっています。 リア・サイトはスイス軍独特の形状で3から10まで(300mから1000m)の目盛りが入った扇型のガードに、蝶ネジで調整可能な当時としては非常に精度の高いリア・サイトを備えています。 またフロント・サイトも固定式ではなくサイト基部がアリ溝で銃身に嵌め込まれており、当時の軍用銃としては珍しい微調整が可能になっています。 本品の最大の特徴はストック前部(銃床先台)の部分が一段細くなっており、その下にさく杖が入る金属製のチューブが備わっている凝った作りになっている事です。 ストックは側面から挿入された二本のウェッジ(楔=くさび)だけによって固定されています。 銃身とストックを前方で留めるフロント・バンド右側面にソケット銃剣を差し込む筒状のバイオネット・フォルダ(着剣装置)が付いているモデルです。 本品と全く同型で、この着剣装置が付いていないモデルも存在します。 M1851 Stutzerは1851年にスイス連邦軍が前装式としては遅い時期に採用された(簡易)狙撃銃で、1867年にミルバンク・アムスラー・コンバージョン(Milbank-Amsler Conversion)システムを用いた後装単発縁打式に改良されてM1851/67 後装式狙撃銃となりました。 改良後の名称はStutzer Modell 1851, abgeandert 1867, kleinkalibrig (スイス連邦モデル 小口径狙撃銃)となっています。 ミルバンク・アムスラー・コンバージョンとはアメリカ人のIsaac Milbankが発明したシステムをスイス人のRudolf Amslerが完成させたスイス軍独自のコンバージョン・システムです。 同時期の多くの後装式と同じようにブリーチが前部を軸にして パドルを押しながら後部から上に持ち上げる方式です。 この丸みを帯びた平らなパドル・レバーの形状がビーバーの尾っぽに似ている事から「beaver tail」と呼ばれました。 ブリーチ・ブロックが他の後装式とは異なり、角張った形状がミルバンク・アムスラー・コンバージョンの特徴です。1867年に多くのスイス軍用前装式単発小銃はミルバンク・アムスラー・コンバージョンの後装式に改造されていますので、単にミルバンク・アムスラー後装式小銃と呼ばれる事もありますが、基となった小銃のモデルが判らなければ、外見上に大きな違いがあります。 多くのエンフィールド型小銃がスナイドル(スナイダー)システムの後装式小銃に改造された後、一まとめにされてスナイドル銃と呼ばれたのと同じですが、スイス軍の場合は基の銃の形状がかなり異なりますので、モデル名の最初の年号が重要になります。また基になった小銃は当時のスイスは州(Canton=カントン)単位で小銃を調達しており、その多くがベルギー製になっています。 ただしミルバンク・アムスラー・コンバージョンはスイス国内で行われたので、新しく作られた後装式の部分にはSIG社、v.ERLACH u. C. 社などのスイス・メーカー名も入っています。
ミルバンク・アムスラー・コンバージョンへ改造された銃は他にもM1817/42/59 歩兵銃M1842/59、M1856猟兵銃、M1856/59猟兵銃、M1863、M1864狙撃銃(Sharpshooter Rifle)などがあります。 ミルバンク・アムスラー・コンバージョンであるのは同じですが外見は全く異なります。 これらはスイス軍がその後ベテェーリ→シュミット・ルビンとボルト・アクション・ライフルに変換されるまでの過程に於いてとても重要な位置を占める小銃です。 スイス軍用小銃の歴史を語る上で欠かせられない一丁です。 国内で唯一人19世紀のスイス軍用小銃のバリエーションを全てお持ちのコレクターがおられ、本品はそのコレクションの一丁です。(MM)
【本個体の説明】
本銃は約170年前に製造された銃と考えると、その時代感はありますが大きな欠点のないオリジナルの状態を良く残した品です。 サイドプレートにベルギーの銃器メーカーであるBEURET FRERES, LIEGEの大きなロゴ刻印がハッキリと入っています。 またBeuret Freres社のイニシャルであるBFと王冠のプルーフ刻印もサイドロックに入っています。 BEURET FRERES社はベルギーのリエージュの銃砲製造業者で1836年から1879年までリエージュ・プルーフ・ハウスに登録していました。 当時スイス軍との結びつきが強くスイス連邦陸軍制式拳銃のM1842 騎兵拳銃はフランス国営造兵廠のSAINT-ETIENNEとベルギーのBEURET FRERES社の二社だけで行われた程の大きなシェアを持っていました。
ミルバンク・アムスラー・コンバージョンの後装式への改造されたブリーチ・ブロック上部にはスイスのv.ERLACH u. C. THUN.のメーカー刻印が入っています。 このブリーチ・ブロックの裏側に銃本体の管理番号とマッチしたコンバートされた際の管理 No.が入っています。 またリア・サイトの調整蝶ネジにも同じ管理番号が入っています。 コンバートされた際のプルーフがブリーチ・ブロック周辺に幾つも打たれています。
銃身後部の八角形になった部分の左上側面に比較的大きなスイスのプルーフ刻印とその下にミルバンク・アムスラー・コンバートの管理番号 No.、リア・サイトのすぐ前の銃身後部にスイスの州(Canton)プルーフ刻印、その前にシリアル No.が入っています。 更にトリガーガード、トリガー・バーにB(リエージュのBEURET FRERES社頭文字)のプルーフ刻印が入っています。 銃身や機関部などの金属部分は全体的に表面的な時代錆びが出ていますが、全ての部品が同じ程度ですので違和感の全くない非常に良い時代が付いた品です。 多少使用感のある木製ストックには大きな欠けやヒビなどはなく経年使用の僅かな小傷はありますが全く気にならない程度のオリジナルのステイン仕上げを良く残した美しい品です。 バット・ストックの左側面後方に「FSR」の刻印(焼印?)が入っています。 バット・ストック下部に銃本体とシリアル No.とマッチしたシリアル No.が入っています。 可動式のリア・サイトも調整作動が完全です。 先端が真鍮製の大型で特徴のあるオリジナルの鉄製さく杖も付属しています。 さく杖には銃本体と同じメーカーのBeuret Freres社のイニシャルであるBFと王冠の刻印が入っています。 スプリング・テンションはありませんがハンマーは前後に可動します。 シアは取り外されておりハンマーとトリガーとの連動はありません。 無可動加工の為、撃針前部は切断されています。 セット・トリガーは完全でオリジナルのテンションはあります。 簡易狙撃銃と言う一般の兵士が持たない手の凝った作りで見栄えのする品です。 珍しいミルバンク・アムスラー機能を残したメカニズム的にも非常に面白い一品で、価格もお手頃になっています。(MM)
【その他の情報】
無可動実銃には文章では表現の難しい傷がある場合がございます。 通信販売でご購入される際は、下記の詳細画像 (Detailed Photos) を十分ご確認いただいた上でご注文ください。
詳細画像(Detailed Photos)はこちら
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